人が羨ましくなったとき、嫉妬したとき



嫉妬心というのは私達が一番感じたくない気持ちの一つかもしれません。
辛くて苦しくて、すごくバカバカしかったり、とても惨めな気持ちになったり。

胸の奥の方でじわーっと湧き上がってくるその気持ちに気付くと、強く自己嫌悪し、自分をひどく扱ってしまいたい気分になります。

「羨ましい」と感じること、それ自体は悪いものでは決してありません。
それを素直に認められたら、むしろ、新しい目標やヴィジョンとして捉えることもできます。


例えば
「○○ちゃん、結婚おめでとう!本当に良かったね!羨ましいわ!」
って表現できたとしたら、その時あなたはとても輝いていることでしょう。
「あたしも、あんな彼と結婚したいわ・・・」
と思えますし、そんな輝いているあなたに惹かれる男性も多いかもしれません。

でも、あなたの心が痛んでいて余裕がなく、それが嫉妬心になったとしたら、表面上はそういう態度を取ったとしても、心の中では
「本心から喜んであげなきゃいけないのに、何てことを・・・。あたしってバカバカ」
って自分を責めてるかもしれません。
あるいは
「見た目はいいけど、中身は空っぽな男だから、きっと苦労するに違いない」
って気持ちで見てしまうとしたら、あなたは結婚に対してどうしても後ろ向きな気持ちを持たざるを得なくなります。

そんな場合は、その痛みにさらに塩を塗ってしまうことになるんですよね。

カウンセリングの中で時にこうしたご相談を頂きます。
そんな時、僕は大きく二つの見方でお話させていただくんですね。

一つは、それを話せたこと(相談できたこと)に大きな意味があるということ。
もう一つは、どうして嫉妬してしまうんだろう?ということ。

一つ目は、嫉妬している気持ち、羨ましい気持ちは、できるだけ声を張って表現してしまった方がすっきりして良いんです。
心のためにもすごく健康的です。

さっきの最初の例のように「羨ましい~」って素直に言えたらいいんですけど、そんなときばかりではないですよね。

結婚できなくて焦る気持ちが少しでもあれば、自分より先に結婚する友人を素直に送れなくても無理ありません。

だから、そうした「嫉妬してしまってそんな自分は最低・・・」という気持ちは決して悪いものではありません。
それを誰かに話せたら、それだけでOKなんです。

「あんな女!って思っちゃうんですよ!」
って言えたらOK。

表現することを自分に許せてますから、それが大きな一歩を踏み出したことになるんですよ。

二つ目のどうしてだろう???というのはちょっとじっくり自分を見つめる必要がありますね。

嫉妬を感じる裏側には、自己否定や自信の無さが隠れています。
素直に「羨ましい~」って表現できないのもその影響ですよね。

どうして否定してしまうのか?自信が無いのか?というのは自分の心にまだ癒されていない痛みがあるということです。

それは幼少の頃にできたトラウマかもしれないし、思春期の多感な頃にできた傷かもしれないし、あるいは大人になって恋愛で生まれた痛みかもしれません。
そうした痛みを少しずつでも手放していくと、その元を断つことができます。

これ自体がテーマになりますが、嫉妬を感じたときは改めて自分の価値や魅力を認めてあげるときなのかもしれませんね。
こういう点は放っておいてもできるようになるものじゃないので、ちょっとした意識付けから始めてみるといいでしょう。
すぐに自分の価値が分からなくてもいいし、魅力なんて無いと感じてしまっても構いません。
諦めずに続けることが大切です。

心の処方箋

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