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かつてのトラウマが心に残ったままだと、自分の子どもにかつての自分を投影し、心配したり、不安になったりするものです。
だからこそ、そのトラウマを癒してあげることが大切で、その効果は子どもに対する感じ方が変わるだけでなく、自分自身の生き方を変える力があるものです。
自分の素を取り戻すためにここは大切に向き合ってあげたいものです。
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いつもブログの更新を楽しみにしております。
幼い子どもがいる30代女性です。
私は小学生の頃に転校先の学校で仲間外れにされていた経験があります。
理由はよく分からなかったんですが、自分から周りの子たちに話しかけても、笑いながら逃げられたり、ボス女子に阻まれたり、陰口を言われたりして、一人ぼっちでした。
寂しくて悲しくて、悔しかったです。
担任の先生は特に何もしてくれず、母は話を聞いて怒ってはくれるものの、母自身が嫌なことを嫌と言えず我慢する性格だったので、「大人になったら意地悪する人は嫌われるから、いずれそういうのはなくなるよ」と言うだけでした。
仲間外れの経験はトラウマになっていて、中学・高校・大学では、友だちを作るところまではクリアしても、疑心暗鬼になってぐるぐる考えてしまうので、しんどかったです。
社会人になって、自分も周りも仕事や家庭にエネルギーを割くようになり、友だちの比重が変わっていったことで、ようやく楽になりました。
でも、子どもが生まれたことで、トラウマがぶり返してしまったんです!
我が子はまだ友だちを作って遊ぶ年齢ではないんですが、公共の遊び場で、他のお子さんが遊んでいるところへ我が子が近寄っていって嫌がられると、昔の仲間外れを思い出し、相手のお子さんにめちゃくちゃイライラしてしまうんです。
子どもの頃の私が心の奥から急に飛び出してきて、「なんで!?意地悪!!酷い!!」と叫び出す感じです。
表面上は、「ごめんねー」と言って我が子を引き離しますが、相手の親御さんには、一方的に意地悪と決め付けてイライラしている雰囲気が伝わってしまっているかもしれません…。
ママ友グループが楽しそうにお喋りしているのを見ると、やはりそれも仲間外れを思い出して辛くなります。
こういう場で私が上手く立ち回れないせいで我が子も仲間外れにされたらどうしよう?という不安もあります。
そうなった時の助け方もよく分かりません。
どうしたら、自分の記憶と目の前の状況を切り離して見られるようになりますか?
(Mさん)
我が子が仲間外れにされたときは「自分だったら母にどうしてもらいたいか?」なんてことを考えてみるといいんですけど、Mさんのお母さんも我慢するタイプだったとするとMさんだって喧嘩は苦手でしょうから「学校に怒鳴り込む」なんてオプションは行使できないですよね。そういうときは「夫」というアイテムを使うといいかもしれないのですが、それはいかがでしょうか?
ただ、そういう葛藤をするのもお子さんのことを愛していらっしゃるからですよね。
だから「この子はわたしが絶対守る!!」と意識的に心に誓ってみてください。
するといざってときに信じられない行動(いじめっ子の家に凸する)に出られるかもしれませんし、あるいはあり得ない発想(弁護士を通じて警察、PTAに通報する)が浮かんでくるかもしれません。
「子どものために」という思いはママを最強にする合言葉ですから、ぜひそれを意識的に念じるようにしてみるといいです。
自分の内側には自分でも信じられないくらいの「強さ」が眠っているものですから。
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さて、自分が「いじめ」に遭っていて、それが未だにトラウマだと、自分の子どもが同じ目に遭うんじゃないか?という不安はどうしても湧いて出てくるものです。
それはどうしたって避けられないものなので「太陽が東から上ってくるのと同じだね」と思っておいてください。(こうして意識することがとても大事!)
その上で、心理学の基本である「投影の法則」を思い出しましょう。
「この子に昔の自分を投影している」
ということに気づく、ということです。
転校先で仲間外れになって辛かった頃の自分を、自分の子どもに投影しているので、子どもが自分と同じ目に遭ったらどうしよう・・・と不安になるのです。
「あ、昔のわたしとこの子は違うよね」と思えたらその不安は解消されていきます。(それを「投影を取り戻す」という風に言います。)
ただ、「母と子」というのはその切り離しが最も難しい関係性でもあります。(特に第一子は)
そもそも自分の腹の中からおぎゃーと生まれてきた存在ですから、かつては「一体」だったわけですよね。
そうするとやはり思いはとても特別なものになり、子どもが小さい頃は特に「同一化」され、子どもと自分が「一心同体」のような感じになるものです。
そうすると投影がより頻繁に起こるようになるんです。
例えば「わたしが人参が嫌いだからこの子もきっと苦手だろう」とか「わたしが男性が苦手だからこの子も男嫌いになるんじゃないかしら?」とか「まだ幼いけどその態度を見るとわたしに似て立派な自立系武闘派女子になりそうね」とか勝手に思うようになるのです。(最後の奴だけが真実で、あとはどうなるかは分からないものですね!)
それで、夫が子どもを叱っているのを見ると「まるで自分が叱られたようにショックと怒りを覚える」なんてことも起きるわけですし、逆に夫が子どもの奴隷になっている姿を見ると「いいな、わたしもあんな風にパパにわがまま言いたかったわ」と薄い嫉妬を覚えることだってあるのです。
こうした傾向は母親の子ども時代のトラウマが強く残っているほど強くなり、「子どもとばっちり癒着しちゃってますねえ!」ということになるんです。
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元々一体だったんだから癒着するのも当たり前っちゃ当たり前で、しかし、子どもは子どもの人格を持つわけですから、成長と共に徐々にそれを切り離し、距離を取っていくことが望ましいものです。
母子癒着って私のブログでもたくさん出てきますが、「良かれと思って」子どもを支配してしまう、「子どものために」結果的に子どもの自由を奪う、なんてことをしてしまうと子どもはアイデンティティを持つことができなくなります。
まあ、まだまだ幼いとのことでMさんはそこまで気にする必要はないのですが、「学校でのトラウマを母が抱えたままだと、子どもを学校にやることが不安になり、常に子どものことを気にしてしまうようになる」ので、今のうちのご自身のそのトラウマを癒しておくことをお勧めしたいものです。
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ということで、本題はMさんの転校生時代の話に遡るのですが、その寂しくて悲しくて悔しい時代はけっこう長かったんでしょうか?
それと同時に、その影響が中学以降も残っているとすれば、今もどこか人に対して心を開くことが苦手だったり、周りの目が気になったりなんて風に感じる場面もありますか?
その一方で、「出産」という命をかけた大事業を経て、かつ、「育児」という軍隊も顔負けのトレーニングを経験し、Mさん自身が以前の自分とは変わったと思うところはありますか?(たいてい強くなるものですが。)
ママたちにとっては必死にやってきたことなのであんまり意識しないと思うのですが、出産・育児という精神・肉体を極限まで鍛錬する修行を経ることで気づかないうちにずいぶんとたくましくなるものです。
だから、自分の意識としては昔と変わってないと思っているけれど、そういう風に見れば「ずいぶんと変わったかも」と感じられる要素も見つかるはずです。試しにソファに転がっている夫氏にそれとなく聞いてみると震えながら答えてくれると思います。
「自分では何も変わってないと思うけれど、実は大いに変わっていた」ということを知るだけでも、過去の傷が癒されていくものです。
Mさんにとってもよくよく考えてみれば、その修行に挑む前は「なんで!?意地悪!!酷い!!」なんて思えなかったかも・・・と気づくかもしれません。
そんな風に「ああ、この修行を経てわたしは強くなったんだわ」なんて自覚することができれば、「以前のわたしとは違う!今そんな目に遭おうものなら木刀持って校長室に殴り込みをかけれるわ!」と自信を感じられるかもしれません。
つまり、過去の仲間外れのトラウマは知らんうちに癒されてた、ということです。
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その一方で、「とはいえ、まだまだトラウマは残っているわ。未だに友達に対して心を開くことができないもの」という方の場合、私がよくお聞きするには「夫氏に対してはどう?」なのです。
人類全員に心を開けないのか?
それとも、友達には無理だけど、夫氏とか家族にはできるの?
この違いはけっこう大きくて、「できないことではないんだ」という自覚を持つことができます。
これはけっこう大事なことで「能力的にできないことではない」という自覚は安心感と希望を与えてくれるものです。
一方、夫氏や家族に対しても心を開けられないかも、という場合は、それくらいそのトラウマが強いというのと、それ以前に家族関係にもトラウマはない?という見方ができるので、やっぱり一歩前進するのです。
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ということで、相変わらず長い前戯を経てようやく本番に移るわけですけれど、Mさん自身も「子どもの頃の私が心の奥から急に飛び出してきて」と書いていらっしゃるように、“子どもの頃の私”が今も子どものまま、Mさんの心の中にいるんです。もちろん、傷ついたまま。
だから、その子を笑顔にしてあげる必要があるんですよね。
こうしたトラウマは当たり前かもしれませんがカウンセリング(セラピー)の得意とするところで、大切にその傷を扱いながら癒していくことができます。
が、その傷の大きさによってはひとりで扱うのは危険な場合もありますし、「自分でガンガン掘り進めちゃう」って方の場合、かえって傷口を広めちゃう可能性もあるので、ひとりで取り組む際は慎重にやっていただきたいものです。
つまりは、カウンセリングとかリトリートセミナーとか安全な場で扱うことがお勧めってことを言いたいわけです。
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一般的には次のような方法で「トラウマを抱えたかつてのわたし」と向き合っていきます。
<イメージワーク風>
1)転校してみんなから仲間外れにされてた頃の自分を、少し離れたところから今の自分が見つめている。
2)その子の様子を見て、湧き上がってきた感情をただ感じる。
3)少しその気持ちが落ち着いたら、ゆっくりその子に近づいて手を取り、その子の表情を見る。
4)その子はどんな表情をしているか?どんな目で自分を見ているか?を感じつつ、自分の中に湧き上がる感情をただ感じる。
5)またその感情が少し落ち着いてきたら、その子に話しかけたり、抱きしめたりしながら、その子の寂しさ、悲しみ、悔しさ、不安、怖れなどの感情を一緒に感じてあげる。
6)その子が落ち着いた表情、笑顔になってきたら、「わたしがあなたの味方になってあげる。わたしがあなたを守る!」などと宣言する。
<お手紙編>
1)転校してみんなから仲間外れにされてた頃の自分に今のわたしからお手紙を書く。その子が読みやすいようにひらがなで書いてみる。
2)2,3日おいて、その手紙を読みなおし、その子になったつもりで返事を書く。小さい子はまだちゃんと字が書けないので利き手の逆の手(右利きなら左手)で書いてみる。
3)やはり2,3日おいて、その返事を読みなおし、また、その子に向けて返事を書く。
4)これを気持ちがすっきりし、返事の内容が明るいものになるまで繰り返す。
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「仲間外れ」などの「いじめ」の影響ってものすごく大きいんです。
それこそ人生を変えてしまうほどのインパクトがあるものです。
そして、それは仲間外れにした同級生たちだけの問題ではないのです。
話は聞いて受け入れてくれたけど行動はしてくれなかった母、全然助けてくれなかった先生たちから、大人に対する不信感を持つようになることも考えられます。
なかには母自身が受け入れてくれなかったり、先生もいじめに加担するなんてひどいケースもありますから、その場合の不信感は相当なものになります。
そうすると大人に不信感を抱いたまま大きくなると、いわゆるピーターパンシンドローム(大人になりたくない症候群)に陥り、大人になったはずなのに大人であることを拒否するようになる場合もあるもんです。
また、そうしたいじめを経て自分の意見を言えなくなったり、周りの人の目を気にするようになったり、自分を出せなくなったりすることだってありますよね。
そしたら、それまではヤンチャで男子に飛び蹴りを食らわすほどの武闘派だったのに、いじめのあとは、地下に潜った武闘派になって表面上は大人しくて目立たない子になってしまうことだって珍しくないですよね。
Mさんもその転校をきっかけに何がどう変わったのか?を改めて思い出してみるといいでしょう。
それまでのMさんがもしかしたら素の自分かもしれないのです。
それは今、どれくらい取り戻せたでしょうか?
こうしたトラウマセラピーは、そんな素の自分を取り戻すプロセスにもなります。
だからこそ、丁寧に、大切に、そのトラウマを癒してあげることを今は目指してみることを目標にされてみてはいかがでしょうか。
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数々の複雑なトラウマを癒す場です!自分の素を取り戻したいみなさま、ウェルカムです!
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◎5/3,4,5 ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398
◎新しい学び「どうしたらいい?」が解決する 自分と他人の心理学(池田書店)
◎3人の自立系武闘派女子が自分と向き合って幸せになっていく物語。
「ひとりで生きちゃう武闘派女子が頼って甘えて幸せになる50のトレーニング: 「頑張らないこと」を頑張りたいあなたへ」(小学館)
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