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その言葉に反応する、ということは、まだまだその自分を許せていない、ということ。
「もっと自分を愛しなさい」ってメッセージかもしれません。
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先日はメールをありがとうございました。
ご相談していたパートナーの問題に「変化してますね」とおっしゃっていただいたとたん、「離婚」の話を進めたい」と旦那さんから話がきました。「何か違うから、人生を私とは一緒に生きていきたいと思えない」という久々の爆弾を持って!
色々と話を聞いていると旦那さんは私が子供が望みづらい体だということに、心の中でずっと腹を立てていたようです。旦那さん曰く、他人の目がとても気になるので、周りは普通に子供がいて自分にはいないことが嫌でしかたない。しかも、本人(私)は周りの子供を見てもうれしそうに、「いいなぁ、かわいいなぁ」と受け入れている。普通の人間なら『妬み』で凝り固まるはずだ、ふざけている、偽善者!と。
でも、治療をしている私に言ってはいけない、こんなマイナスな感情を持つ自分もダメだと思い、そういう気持ちを持っていなそうな私への不信感などが育ち、でも、いつか何とかなるかも、いややはりこの人ではないと。当然、この問題だけだったわけではないと思いますが、結構、ぐっさりです。子供を産めず、周りを妬まない、旦那さんの望んでいたものを渡せない「私」を全否定されてしまいました。
ブログの『人生をかけた問題は、この人生の目的を教えてくるもの~頑な夫が見せてくれる離婚への意志に感謝する~』などを何度も読みました。私だって人並みにうらやましい、悲しい、辛いことはたくさんありましたが、この体質に生まれたことを受け入れ、できるだけのことをしようと前向きにとらえ、理解してくれている人に囲まれたことに感謝して生きてきたつもりでした。けれども、私の潜在意識ではもっと責められるべき、周りをもっと妬むべきだと思っていたのでしょうか?
ただ、お母さんになりたいと前向きに思っていただけなのですが(涙)、他に情熱を注ぐ目標を持てということなのでしょうか?
このまま離婚ということになりそうですが、私は何を手放すべきなのかすら、よくわからなくなりました。根本さんお墨付きの根明なので、その後もずっと不幸だろうとはあまり思いませんが、現在、相当落ち込んでいますし、そのまま噛みしめていても、何をするにしても引きずってしまいそうな気もします。
こういう病気・不妊等の問題に悩む方の例があったら、ブロクで案内いただけると嬉しいです。
(Yさん)
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まー、ひどいこと言いますねえ・・・。
よほど腹に据えかねていた、ってことなのでしょうか。
私なんぞは離婚を否定する人ではないので、そんな旦那さんならとっとと別れた方がよくね?とか思っちゃうんですけどね・・・。
そうやって傷つけるようなことを言う人と一緒に居続けるのも自分いじめの一つですしね~
とはいえ、別れて解決するか?っていうと必ずしもそうではないので、自分を安全な場所に置いた上で自分を振り返ってみることをいつもお勧めしています。
周りから「そんな旦那さんなら別れたらいいのに~」と言われても、なかなか離婚できない方もいて、もちろん、私のクライアントさんにもいるのですが、それはそれで“本人の意志(気持ち)”なのでね、なんか意味があるのです。
で、Yさんの場合ですけれど。
>この体質に生まれたことを受け入れ、できるだけのことをしようと前向きにとらえ、理解してくれている人に囲まれたことに感謝して生きてきたつもりでした。
>けれども、私の潜在意識ではもっと責められるべき、周りをもっと妬むべきだと思っていたのでしょうか?
その可能性もありますが、どうでしょうか??
実はご主人の話は「まだまだ自分の中に否定があったんだなあ」ということを教えてくれただけ、と私は思うんですね。
Yさんはまだまだ自分のその体を愛する余地がありますよ。
もっと受け入れ、許し、愛せますよ。
そんなことに気付かせてくれるのではないでしょうか?
よく失恋して立ち直った頃に元カレとばったり会って思い切り心が動揺するという現象が起こりますが、それは「ほんまにあんた元カレ手放せてる?」という“神様のテスト”なんて見方をします。
Yさんもこの体に生まれたことを悔やんだり、悲しんだり、自分を責めたり、したこともたくさんあったでしょう
でも、「この体に生まれたんだから」と前向きに捉え、そうした思いを少しずつ手放して今日まで来られたんだと思います。
それは素晴らしいことですが、神様は「もっともっと自分を愛したらええで」と言うてくれてるのかもしれません。
Yさんがさらに子どもが持ちにくい体を受け入れ、愛し、認めていったら、そのことを一番身近なはずの夫から責められたとしても、
「ああ、そうなのよね~。ごめんなさいね~。そんなに嫌な思いをさせるのなら距離を置きましょうよ。その方がお互いのためにいいよね」
って気持ちになるかもしれないし、さらにもっと愛し受け入れてしまうと
「そんなこと言ったって、結局はあなた、私のことが大好きなんでしょ?分かってるわよ」
って思えるかもしれません。
世間や周りの人は未だに「女は子どもを産んで育てるのが仕事」みたいに見る人もいるんですけど、それで傷つく人はそれに同意してる人だけなんです。
つまり、まだまだ自分を愛し足りず、そのことで自分が自分を責めている(申し訳なく思ってる)のです。
そこで自分をもっと愛すると「え?そうなの?私はそうは思わないけれど~」って自分で自分を守ってあげることができます。
ここで「そんなひどいことを言うなんて最低な夫だ!」とか「そんな私を選んだのはあんたじゃないか!」と言い返すのもあるかもしれませんが、それだと争いを自分から起こしてしまいますよね。
それもまた自分を傷つける行為になると思うのです。
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子どもができにくい体だからこそできることって何でしょう?
そこに目を向けてみるのもアリですよ。
沖縄の越智先生とか、神戸の里美姉やんとか、私が尊敬する行っちゃってる先生たちも体質や病気で子どもが産めない方なんですね。
それを前向きに捉えて自分ができることをやってらっしゃいます。
それどころか、男には困らない人たちのようでして(^^)
またある人は「子どもが産めない分、大好きな仕事をして、たくさんお金を稼いで、税金をいっぱい払って、子育てに頑張ってるママたちの負担が少しでも楽になるようにそういう形でサポートするの~」って言ってる方もいます。
それから「子どもは産めないけれど、社会を良くするために会社をいくつも作ったから、それが私の子どもみたいなもの」って方もいます。
Yさんだからできることって何でしょうか?
「今できること」「自分にできること」に目を向けていくのもアリだと思います。
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また、私の尊敬する、やはり行っちゃってる福島正伸先生は「諦めなければ成功しかない」と常々おっしゃっていて、それを実践されてる方です。
Yさんが今もまだ子どもが欲しい、産みたい、という気持ちが本音としてあるならば、まだまだやり方があるのかもしれません。
諦めきれない、ということは、何か可能性を探してる、という証でもありますからね。
ちなみに私のニューヨーク在住の50歳手前のとあるクライアントさんは
「アメリカは不妊治療が進んでて40代後半でもバンバン妊娠してるの。だから、あたしもまだ諦めないわ!」
と鼻息荒く男探しを始めていらっしゃいます。
彼女のことだから、近々妊婦写真もしくは赤ちゃん写真が送られてくるものと思っています。
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前後しますが、
>旦那さんの望んでいたものを渡せない
という一文が気になりました。
これは愛ですね~
ご主人への愛がそういう思いを作っているんですよね。
愛する人が望んでいるものを与えられない気持ちはすごく辛いものですね。
自分の無力さを感じるし、また自分を責める口実を自分自身に与えてしまいます。
でも、そういうことってよくあるんじゃないかな?と思うんです。
ある男気溢れる社長さんは自分の従業員に十分な給料を渡せないと悔やんでいました。
「俺にもっと力があったら、あいつらにいい思いをさせてやれるのに」とちょくちょく言うてます。
また、ある旦那さんは自分の稼ぎが少なくて「俺がもっと仕事できたら、家族を喜ばせてあげられるのに」と思っています。(そういう風に思っている世の中の男性はいっぱいいるんじゃないかな?)
子どもに対してはたくさん与えたいですから、そんな思いに駆られるママも多いでしょうね。
「私が自分のお母さんにみたいにちゃんとしてたら、こんなに怒ってばかりじゃなくて、優しくしてあげられるのに」って。
どれも従業員、家族、子どもへの愛から生まれる思いだと思います。
愛しているからこそ、罪悪感や無力感を感じてしまうんです。
でも、もう一歩踏み込むならば、望んでいるものを与えられないからこそ向上心が生まれるし、別の方法でその思いを表現しているはずなんです。
その社長さんは給料は十分に渡せないと思っているけれど、その愛があるので従業員からの相談にはとことん付き合います。
だからとても人望があって、離職率がすごく低いんです。
その旦那さんは家族と遊ぶ時間や奥さんの負担を軽くするために家事を手伝うことは当たり前だし、楽しいことって言ってます。
そうやって責めてるママたちも「愛してるよ~大好きよ~」って子どもたちにたくさん言ってあげてると思います。
愛は必ずしも給料だけで表現できるものではありませんよね。
様々な形で表現することは可能です。
そして、Yさんはもうそれを十分やられていると思うのです。
「私なりの愛し方」って何だろう?
「私はどうやって夫を愛して来たんだろう?」
そんな目で見てあげるといいですよ。
ますます自分のことが好きになっちゃいます!(笑)
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できることしかできないのだから、できることにベストを尽くせばいい、といつも思っています。
人は完璧ではないし、完璧ではないからこそ愛おしい存在だし、そして、だからこそ、生まれてきたわけだし。
『完璧ではない、不十分な自分を愛する』
このテーマは大人だからこそ取り組むことができるテーマかもしれませんね。
できてないことに目を向けて反省するのもいいですが、できてることに目を向けてみると自分の素晴らしさに気付けます。
そして、今の自分ができることをやっていけば、それもまた幸せを感じられるようになるでしょう。
子どもができにくいからって幸せになっちゃいけないわけではありませんよね~
そんな自分をもっと愛おしんであげてください。
そして、そんな自分にできることにただただ取り組んでいきましょう。
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