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好きなことほど怖いのは当たり前。
でも、その怖れに飲まれると諦めること前提で物事を始めたり、言い訳ばかりをしてしまうようになるんです。
そんなネガティブくんとどう向き合うか?がテーマです。
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根本さん、こんにちは。いつもブログ拝見しています。
ネタ提供なんですが、仕事についてです。
好きなことを仕事にするってどうしたらいいんでしょう。なんか、自分にはそのための道が切り開けない気がします。方法も分からないし、実際に何をすればいいのか、まったく分かりません。
最近、ちょっと(というかかなり)ハマッていることは、美術展巡りと、美術史を学ぶことで、これがきっかけですごく自信がつきました。また、精神的にも安定して、それまで十何年も続いた過食が今止まっています。これをきっかけに、世界を回りたい気分になっているところです。ありとあらゆる美術をこの目で見たいです。
絵画はもともと好きで、子どものころから絵が得意でした。人から絵を依頼されたりもしました。画家になろうかと思ったこともあったけど、自分の名が知られたら恥ずかしいと思ったし、なんか好きなことを仕事にするってわがままな気がして、少しは行動したけど、結局失敗しました。
今は、美術について語れる人になりたいです。解説や執筆、研究をしたいです。でも、なんか今からもう失敗しそうな気がします。しかもまだ学んでる初期段階なのに。
純粋に今を楽しみたいけど、自分は持病があり生活保護で暮らしている身だから、仕事をしたい気持ちが強いです。幸せに生きていきたいし、ライフワークを持って人生を豊かにしたいです。
でも、きっかけも掴めそうにないし、仕事に対するイメージも最悪だし(過去の経験が最悪だった)、なんかわからないけど漠然とした恐れがある気がします。失敗も怖いけど成功も怖い、みたいな。
好きなこと仕事にしてる人と私は決定的に何かが違うんだなと感じます。世の中についても人についてもよく分からないし、恥さらすだけなのかなと思います。
なんで道がいつまでも開けないのでしょうか。なんで、好きなことが広がっていかないんでしょう?結局これも、他の趣味と同様に、自己完結して終わるのかなと思います。
まとまりのない文章ですが、よろしくお願いします。
(Mさん)
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私が勝手にメンターとして崇めている福島正伸先生はよくこういう話をしてくれます。
「人は始める前にいつ辞めるかを決めている」
そして、続いてこんな言葉をおっしゃいます。
「だから、諦めなければ成功しかない」
Mさん、でもでも星人になっていませんか?
○○が好き・・・でも・・・・
○○をしたい・・・でも・・・・
という風に。
始める前から、あるいは、何かを始めても、「でも、・・・」の罠にはまるとそこでやめてしまいます。
なぜかというと、「でも、・・・」は辞めるに相応しい理由を豊富に与えてくれるからです。
私たちの脳は優秀なのでそれこそGoogle先生のように質問した内容に的確な答えを返してくれます。
「好きなことしたいんだけど、できない理由教えて!」って聞けば、だだだだだだーーっとその答えを返してくれるんです。
そして、その答えを見て「ふむふむ。確かにそうだ。」と思えばよいのです。
そしたら、怖れを正当化できるし、辞めることを自分に納得させられるのです。
こうした「しなくてもいい理由」「できない理由」「失敗する理由」を私たちは頻繁に検索しています。もう予測変換一発だし、履歴にもがっつり残ってるのです。
そして、とうしたできない理由を時に周りに投影します。
そうすると人が言ってくれるんです。
「君には無理だよ」
「そんなことで飯が食っていけると思うの?」
「そんないい年して理想論ばっかり言ってどうするの?」
そうすると「うん、うん、そうだね」って安心して辞めることができるのです。
でも、それでいいんでしょうか?
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だから、私はよく、こういう問いかけをします。
「じゃあ、できる理由はなんでしょう?」
Mさんが、好きなことを仕事にできる理由は何でしょう?
Mさんが、美術について語ることを仕事にできる理由は何でしょう?
Mさんが、もっと今を楽しんでいい理由は何でしょう?
Mさんと、成功している人、の共通点って何でしょう?
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「ほんとうにそれでいいの?」っていう厳しい問いかけもよくします。
あるいは「そのままでいたいんだよね?」という突き放したこともよく言います。
「でもでも星人」になっているときって、そうなりたいときだからなんです。
「抜け出したいけど、どうしても抜け出せないんです」って言いたい時なんです。
ニーズ(依存心、欲求)という面からみると、それは誰かに分かってほしい、誰かに助けてほしい、という思いです。
もし、ほんとうにここを抜け出したいのであれば、何かと前に進む、自分を変えるきっかけを掴もうとします。
だから、Mさんに問いかけた上の質問をけっこう真剣に考えます。
何日も何日も考えるでしょう。
でも、まだまだ変わる準備がない人は次のどちらかの行動を採ると思うんです。
「うーん。分からない。そんな理由があるとは思えない」
「いくつか理由は挙がったけど、でも、無理やりな感じがして信じられない」
そういう風にダダを捏ねていたいのですね。
質問や質問の答えに意味があるんじゃないんですね。
その質問をどう捉え、どう生かすか?という気持ちが大切なんです。
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好きな美術に出会えたこと、幸せですよね。
それを仕事にしたいと思えるくらいのものに出会えたこと、幸せですよね。
しかもそれは学生時代からの夢だったとしたら、私はぜひできるところから始めてほしいな、と思うんです。
とことんやっていい!と言われると引くかもしれませんが、そんな気持ちです。
好きなことを始めるとき、好きなことをやっているとき、実はものすごく怖いんです。
だから、「怖い」というのは正解。
その道は間違っていないよ、という証。
私もカウンセラーを仕事にし始めたころは毎日緊張の連続でした。
ひとつのミスでこの大好きな仕事ができなくなってしまうかも・・・と思っていたから。
そもそも「大好きな人に告白するのと、どうでもいい人に告白するのとどっちが緊張する?」ってことです。
でも、人間関係がうまく行かない、理不尽なできごとが起こる、みたいな「頑張ってもうまく行かない」という状況の多くは「そっちちゃうで」という潜在意識からのメッセージです。
もちろん、それは別の理由があるときもあるので、必ずしもそうだとは言えませんが、何度も繰り返す場合は「ほんとうに自分の道を生きなさい」というアドバイスと受け取っていいんです。
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あるクライアントさん。とても上品で、華やかな奥様。
そんな奥様がある店のスタッフとして入店しました。
どう見ても雰囲気が合わないそうです。
お客さんとのやり取りもうまく行きません。
周りの人がみんな「ええ?なんで、そんなバイトしてるの???」って言うそうです。
そのうち、店のマネージャーやバイト仲間から意地悪されるようになりました。
そのことを相談されたので私は「うーん。合ってないんでしょうね。自分もここ違う、浮いてる、って分かりますよね?」って伝えました。
彼女の答えは「そうです。なんか違うと思っていました。やっぱりやめた方がいいですか?」でした。
私は「はい。その方があなたのためでもあるし、周りの人のためでもありますよ。」って伝えました。
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過去の失敗経験や自信のなさから
>今は、美術について語れる人になりたいです。解説や執筆、研究をしたいです。でも、なんか今からもう失敗しそうな気がします。しかもまだ学んでる初期段階なのに。
こういう思いは出てくるものです。
もう勝手に出てきます。
だから、これはしょうがありません。自然現象ですから。
その後、どうするか?何ですね。
これだと今すでに「失敗する気、満々でしょ?だから、大丈夫。絶対失敗するよ!」って根本さんに言われちゃいます(笑)
さあ、そんな自分をどう納得させちゃいましょうか?
「でもさあ、あんたさあ、美術、めっちゃ好きやん?そんな好きなもの手放して生きていくのってあり?」
「好きなこと仕事にできたら最高やんね!そうなってもいいんちゃう?毎日『好きなことを仕事にして幸せになります。』ってアファメーションしてみたら?」
「仕事にするとか考えなくてもいいからさー、美術のこともっと好奇心が動くまま勉強してみたら。仕事っていうとプレッシャーになるでしょ?趣味として始めたらどう?」
大事なのはネガティブになる自分に流されずに、それをどうポジティブに転換できるか?ってことなんです。
もちろん、ネガティブな自分を否定する必要はないですよ。それにも意味がありますから、「ま、そうだよね~。自信ないからネガティブになっちゃうよね~」って言ってあげてください。
目の前にものすごくネガティブで、でもでも星人で何を言っても無理無理って言う自分がいるんです。
その自分になんて言ってあげたいでしょうか?
その自分と向き合い続けるんですね。
そうするとそのネガティブな自分が今度はあなたを応援してくれてるような気がしてきます。
こんな言葉聞いたことありませんか?
「飛行機は向かい風に向かって飛び立つ」
ネガティブな意見はいわば向かい風です。それを逆に力にすることによって、大きく羽ばたくことができます。
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もし良かったら、好きなことを仕事にしている人、夢を実現しようとしている人に会いに行ってください。
直接話を聞ける人がいたらお茶にでも誘ってインタビューしてください。
そうでない人でも、講演会とかセミナーとかに行って、その人の考え方、ものの見方を学ぼうとしてください。
でもでも星人の自分にどんな風に伝えたら「Yes!」って言うだろう?
怖れがいっぱいの自分にどう接したら、怖くても前に進めるようになるだろう?
そういう課題を持ってみるんですね。
Mさんにとって美術を仕事にするかどうか?に意識を向けるよりも、その好きな美術を仕事にするときに出てくるネガティブくんたちとどう向き合うか?に意識を向けた方がいいんじゃないかな?と思います。
私の経験は教えてくれているんです。
好きなことは仕事になりますし、好きなことをしないと人生は退屈です。
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