私は自己完結癖があります。やはり殻を破れってことですか?



自己完結ってネガティブな響きで語られますが、要するに自分でなんでも解決しようとする自立人間ってことで必ずしも悪いことではないと思うのです。

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「助けを求めたのに助けてもらえない私はどうしたらいいの?」を見て、勇気を出して質問を送ることにしました。
問題が起こって相談しようと思っても「自己完結してしまう」場合はどうしたらいいのでしょうか?なにかあってもその時々に起こる一つ一つの問題に対して自分で解決策を考え、ひとまずは頑張ってしまってそれなりに解決するので、本当になかなか相談することができないのです。
人に相談しない傾向は、小学生高学年の頃にはすでにありました。担任の先生が通知表の評価について疑問があれば質問しに来てもいい、と皆におっしゃったので友達と3人で行くことにしました。翌日他の2人は母親に相談して質問に行くかについて意見を聞いていたことがわかり非常に驚きました。
今も現状に煮詰まっており、根本さんに質問をしてみようと数週間前に下書きをしました。が、質問が浮かびそれを書き出してはバイブル(このブログ)からズバリ当てはまるアドバイスを探し出して、なんだか納得、質問削除、を繰り返し、ずっと出しそびれています。
もっともっと自分の殻を突き破れ!頑張るのをやめよ!が今の私のテーマでしょうか(あぁ、また自己完結してる!)考えすぎなんだ、何て面倒くさいやつだ、と思ってしまいますが、今ではこんなところも全部含めて私なんだ、と開き直れるようになり、ずいぶん楽になりました。
もしよろしければ取り上げてください。
(Aさん)
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「もっともっと自分の殻を突き破れ!頑張るのをやめよ!」はすでにお分かりなので!(笑)それ以外の見方、考え方を探していきましょう!!

昨日の「助けを求めたのに助けてもらえない私はどうしたらいいの?」の続編なので即テーマにしてみました。
http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/13100

こちらも自立系女子・男子としては「あるある」ですよね。
そもそも「自分で何とかする」というのが基本で、それを言い換えると「自己完結」なんですよね。

小学生時代からそういうことを繰り返してくると最早それが当たり前になっているので疑問にも思わない、なんてことになるものです。
「分からないことは自分で調べなさい」って教訓をずっと胸に抱いてるようなものですね。

さて、この自己完結ですが、Aさんはどんなジャンルでも統一されていますでしょうか?
例えば、「仕事のことは人に聞かないけれど、道に迷ったときは抵抗なく人に聞ける」とか「ファッションセンスにはあまり自信がないのに、買い物に行っても店員さんには聞かずに自分で考えて選んじゃう」とか「仕事のことは人にメイワクがかかるからできるだけ人に聞くんだけど、プライベートなことになると人に聞くのがメイワクじゃないかと思って自己完結しちゃう」とか。

セミナーやカウンセリングでも質問のときに自己完結しちゃって「僕は何を答えればいいのでしょう?」って思うことがあるんですね(それを言っちゃうときもありますね)。

自己完結して納得してすっきりするならいいんですけど、実は自己完結ってそういうポジティブな意味ではあまり使われないですよね?
どっちかというとネガティブな響きがします。

だから、「自己完結」=「自分でなんでも解決しちゃう人」=「スーパー自立ウーマン」(ダサい?)=「問題解決スペシャリスト」=「自分でできるもん!」みたいに呼び方を変えるといいかもしれません。

そもそも「自己完結があかん」という意識があると、自分で解決することがダメな気がしてしまいません?
人に相談することが正しい、みたいになっちゃいません?
自分の問題をGoogle先生に聞いて、それで誰ぞのブログに行き当たり、その文章を読んで「おお、すっきり~」ならそれでいいと思うんです。

だから、「自己完結できる」は一つの長所なんじゃないかなあ・・・と。
もちろん、長所だから、見方を変えれば短所にもなるわけですけどね。

だから、「自己完結するのは素晴らしいこと」ってまずは受け入れてみるといいんですよね~。
Aさんがやってらっしゃるように「質問項目」を並べてみるのもいいでしょう。
で、「自分ではこう思う」とか「これはこういうことか」という風に自己完結してしまってもいいんですね。

で、その自己完結を認めて受け入れてあげると「自分はこうなんだけど、根本さんはどういう風に応えるんだろうか?やっぱり同じかな?」という新たな疑問が出てくると思うんですね。

そしたら、機会ある時に質問してみよう、と思えるんです。
そして、私の答えが「それでいいですよ~」みたいな感じだったとするなら、Aさんの考えと私の考えが一致してるってことが分かりますよね?
そしたら、また次に疑問が出たときもより自信をもって自己完結できるようになります。

「自分で解決できる」というのも間違いなく長所ですし、そのプロセスで学ぶところもいっぱいありますから、それはそれで素晴らしいことだと思うんですよね。
それをちゃんと受け入れてあげるのはいかがでしょうか?

要するに自己完結する癖は直さずに「私はこう思うんだけど、この人はどう思うんだろう?」ってところに興味を持ってみてくださいね、ということです。
これって相手と「対等に」話ができるから、相手の方にとっても喜ばしいことだと思いますよ~。

さて、「殻を破れよ」とか「頑張るな」って結論に至ってる、ということは、自己完結主義者のネガティブな部分に光を当ててるってことですよね?

自己完結しちゃう場合、「否定されるのが怖い」「間違ってるのが怖い」「そんなことも分からないの?という侮蔑が怖い」「知らないことが恥ずかしい」みたいなブロックがあることも多いですよね。

それが原因で自分の殻に閉じこもっちゃうこと(他人の侵入を拒むこと)もあります。

Aさんは「人になかなか心を開けないなあ」とか「不信感が強いなあ」とか「あまりフレンドリーじゃないなあ」みたいに思うことありますか?

小学生の頃のエピソードを見る限り、Aさんはお母さんとの関係がほかの友達とはちょっと違うのかな、と思わされますよね。

「なんでも自分ひとりで何とかしなさい!」という厳しいお母さんだったんでしょうか?
「お母さん、なんもできないからAちゃん、頑張ってね」という弱いお母さんだったのでしょうか?

分からないことがあればふつう「ママ~」って聞きに行くものですよね。
でも、その聞きに行ったママが「厳しい」「無愛想」「無視」「不機嫌」「パニック」等の症状を起こす場合、「あ、こいつに聞いてもあかんわ」ということを傷つきながら学んでいきます。
そうすると「一番話を聞いてほしいお母さんが聞いてくれないんだから自分で何とかするしかない」という思いに至って、自己完結パターンが生まれます。

だからAさんについては「お母さんとの関係に着目する」ということも一つの手だと思います。
要するに「○○なお母さんを許しましょう」ということですね。

この○○には「助けてくれなかった」「分かってくれなかった」「受け入れてくれなかった」「自分のことで精いっぱいだった」「あてにならなかった」などが入ります。

「自己完結してしまう」=「他人に心を開けない」=「壁を作ってしまう」という部分に心当たりがある場合、その「壁」は始め、お母さんとの間で築かれた可能性があるんですね。
だから、お母さんとの関係性を見つめ直していくと変わってくるかもしれません。

>今も現状に煮詰まっており、根本さんに質問をしてみようと数週間前に下書きをしました。が、質問が浮かびそれを書き出してはバイブル(このブログ)からズバリ当てはまるアドバイスを探し出して、なんだか納得、質問削除、を繰り返し、ずっと出しそびれています。

どの時点で人に相談するのか?ってのは人それぞれだと思うんですよね。

問題が起きたときにすぐに人に相談するって人も言えば、自分なりに熟考してそれでも分からない場合に相談する人もいれば、ギリギリまで悶々として「今頃言うなよ~」ってタイミングで相談する人もいます。

一般的に男性はこれ遅いですね~
感情に疎いからでもありますが。

でも、どのタイミングで相談しようかなんて答えはないし、理想論もないんです。
「問題が起きてすぐに相談するって、もう少し自分で何とかするように考えろよ」って言う意見もありますしね。

ほら、「自分で乗り越えなければまた同じ問題を繰り返す」とも言うでしょう?

だから、Aさんのような方にはとりあえず「もっと煮詰めてください」てな話をします。
「もうあかんわー」となってからでもいいですよ、と。

つまり、自己完結できるのならば、それを信じてやってみる方がいい、って思うんです。
これ、うまく行けば自信になりますしね。

「どうせ、自分の考え何てショボいから人に聞いた方がいい」ってのは自己否定ですから、それならば間違っていても、うまく行かなくても自分なりに考えてやったことは価値があると思うのです。

要するに自己完結することが悪いことじゃないように思えて来たでしょ?
そっか、自力で解決できる自分ってことでいいことじゃん!と思えたら最高ですね~。

そうするとやはり先ほど書いたように「私はこう思うんだけど、根本さんはどう思うんだろう?」という対等な意識で疑問質問ができるし、その件についてより深く考えてるから、そこでの会話もより楽しめると思うんですね。

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