好きな気持ちに「ふた」をする。



ラブ・カウンセリング

2010/7/26 痛い心に「ふた」をする。 」の続編です。
今回「ふた」をしてしまうのは、好きな気持ち。

「え?なんでそんなことせなあかんの?」と思った方はかなり女王様気質があるかもしれません。(それはそれでいいことです)

一方、
いつも人の目を気にしてしまう方、
結構まじめだな、と思う方、
きちんとしなきゃ、ちゃんとしなきゃ、といつも思ってしまう方、
いい子にしてきた方、
優等生をやってきた方、
プライドが高いかも、と感じてる方は、「ふた」してる恋があるかもしれません。

なかなか次に行けないな、と思う方はぜひ自分自身と照らし合わせながら読み進めてみてください。



さて、なぜ、ふたをしてしまうのでしょう?

「彼とは前向きに別れを選択したんです。合わないな、ってお互い感じていたし、これから先のことを考えると、結婚願望のない彼と一緒にいても先が見えないし、彼も、私と一緒にいても重たくなるだろうし、そう思ったんですよね。」

「もう彼とはうまく行かないから先に進もうと思って別れを切り出したんですね。すんなり別れられると思ったんですけど、意外と粘られて。でも、私は別れを覚悟するまで友だちにも相談したし、相当悩んだので、もう後戻りできないって思ってたんです。」

「その20歳くらいのとき付き合ってた彼のことは、ほんと大好きで大好きで。彼と一緒にいるだけで心から幸せで安心できたんですね。それだけに振られたときはものすごいショックで。でも、負けちゃいけないし、彼のためにももっと成長していい女になろうって思ったんです。」

「私、浮気する男ってダメなんですよね。それがたとえ出来心だったとしても。やっぱり悲しいじゃないですか。だから、彼はすごく謝ってくれたんですけど、受け入れることなんてできなくて別れたんですよね。」

「ずっと彼のこと好きだったんですけど、私ももういい年だったし、結婚もしたいし、子どもも産みたいし、と思ってるところに、今の夫が近づいてきてくれて。優しいし、悪い人じゃないな、と思って付き合って、そのまま結婚したんですよね。子どもも生まれて幸せだなって思ってたんですけど・・・」

『でも、その彼のこと、まだ好きなのかもしれないですね。もう何年も経ってるのに?って思うかもしれないけれど、でも、心に“時間”なんて無きに等しくてね。むしろ、好きって気持ちに“ふた”をしてしまって、そのままその気持ちが冷凍保存されてしまっているようなものかもしれないよ。
もちろん、今、その彼と再会したらやり直したくなるかどうかは分からないよ。むしろ、そうじゃないケースの方が多いんだけどね。
でも、好きな気持ちがあったから、その後のお付き合いや結婚で、“幸せなはず”って感じてきたでしょう?“満足しなきゃ”とか“私には今の状態が相応しいんだ”って。それって、無理してきました、ということなんよね。
でも、きっと同じような気持ちで彼のこと諦めたんだと思うんですね。“彼に私は相応しくない”とか“次に行かなきゃ”とか“彼は真実のパートナーじゃないんだ”とか。
でも、結果的に、それが今の問題の根っこにあるのかもしれないよ。その彼のことが今もまだ好きだったとしたら・・・いろいろ辻褄が合ってくると思わない?
だから、まずは、今もまだ好きなんだな、って認めてあげるのがいいかな。でも、それって怖いのはもちろん、情けなかったり、惨めだったり、プライドが傷つきそうだったり、苦しくなりそうだったり、すごく悲しくなったりするかもしれないけれど。でも、まずは、認めてみようよ。素直な気持ちを認めてあげると“ふた”は取れるのね。そうすると、その中にあった気持ちも徐々に解放されていくから。』

大好きな人がいたことは幸せなこと。
でも、そこに“ふた”をして、忘れようとしたり、過去のこととしようと無理してしまうと、その気持ちはむしろずっと残ってしまうものです。

でも、その好きな気持ちにただ素直でいること(それはとっても勇気のいることだけど)が大切で、そうしていると、徐々に気持ちが解放されていって、その気持ちも徐々に薄れていくんです。

自然と手放せるというか、その準備ができるというか、恋が勝手に過去になるというか。
でも、少なくてもあなたはとっても自由を感じられます。
“ふた”は好きな気持ちが強いほど“重い”ものですから。

素直でいるために、こんな宿題を出すことがあります。

「その彼に今更ですが、“ラブレター”と“別れの手紙”を書いてください。もちろん、本人に見せるものではありません。あなたの好きな気持ちを綴ったラブレターと、別れを宣言する手紙。できるだけ素直な気持ちを書き込んでくださいね。長くなってもいいですから。そして、書けたら3日間封印して読み返してみてください。そこでどう感じるか?何を思うか?を見つめてくださいね。そして、できれば、この宿題、何度かやってみるとより効果的ですよ」

面談カウンセリングやグループセラピーの場でも、こうした素直な感情と繋がるセッションをよくやっています。
目の前に彼がいると思って、今感じていること、伝えたいことをありのままに言葉にしていくんです。

そうした場では、私も近くにいて「じゃあ、次は“今でもまだ好きなんです”って伝えてください」とか「そしたら、今度はただ“ごめんなさい”って伝えてね」とかサポートさせてもらっていますね。

そうして、素直な感情を解放してあげると、始めは痛くても、辛くても、徐々に自然な自分、楽な自分へと帰って行くことができるようになるのです。

もし、今の恋に何か問題があると思ったときは、過去に“ふた”を探してみるといいかもしれませんね。

参考にないましたら幸いです。


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