Q&A「今は亡きアルコール依存症の父が、私の結婚に及ぼす影響」



さて、今週は相談コーナーです!!

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初めまして 29歳の独身者です。
いつも心がハッとさせられて勉強になります。
根本さまに相談です。
同い年の彼氏と付き合って5年目。「結婚するかしないか将来がないのであれば別れよう」と彼に言ってしまいました。
彼氏からは「別れる勇気も結婚する勇気もない」と言われ、「今は時間がほしい」という返事。
しかし付き合い三年目くらいから時々「しんどい付き合いをしてるなぁ」と感じながらも好きな気持ちを優先し、彼氏に依存してました。

私としては 今の彼氏と結婚に至らないのは父親との関係が原因ではないかと思いました。

でも、父はもうこの世には亡く、親子関係を修復できません。でも、これをクリアしなければ 彼氏とも新しくやり直せない、または新しく一歩を踏み出せないと思っています。
実は、父親はアル中で、母や兄、私に暴力を振るう毎日でした。
小学校2年生くらいから消えたいという気持ちがあったのを記憶しています。自分はいなくていいし、いらない存在だと、自分を否定してばかりの10代でした。

両親が離婚後、徐々に前向きに生きられるようになったのです。
父親とは、離婚してから10年以上会っておらず、病気で死の間際に私に会いたいと連絡が来ましたが 私は会うことができず、最後を看取ることはできませんでした。

長くなりましたが 彼氏に愛されたかったけど本当の本当は父親に愛されたかった願望を彼氏におしてけていたのでしょうか?
また新しく踏み出すにはどう変わればいいのでしょうか?
長くなりましたがアドバイスよろしくお願いします。
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(文章をこちらで少し編集させていただきました。ご了承下さい。)


ご相談有難うございます。
その環境を見れば、とても辛い思いをされて来たことがよく分かります。
10代の頃の自己否定、まだまだ終わっていませんよね。今もまだ心のどこかでは続いているのではないでしょうか?

もし、あなたが今も「自分はいないほうがいい」と思っているとしましょう。
そうすると、“彼との結婚”、すなわち、「彼という人とこれからずっと生きていく」という現実に耐えられるでしょうか?

彼がどれくらい愛してくれていたとしても、今のあなたにはそれを素直に受け取れる範囲が少ないのかもしれません。
だから、つい、“結婚できない相手”を好きになってしまったりするのかもしれません。
(私たちの心は不思議とそういうことを引き寄せます)

さて、そう思ってしまう大きな理由の一つがアルコール依存症のお父さんにあることは間違いはないでしょう。

私も多くの人と接してきましたが、やはり家族のアルコール依存や暴力はほんと大きな影響を与えます。親がそうならば特にそうです。

子どものハートはめちゃくちゃに壊れ、人生に絶望してしまいます。

しかし、あなたが、自分の存在に意味を見出せず、消えてしまったほうがいい、と感じるのはどうしてなのか分かりますか?決して、お父さんの暴力そのものが原因とは言い切れないんです。

多くの事例は次のことを教えてくれます。

小さい頃、子どもたちは皆、親を助けたいと思っています。特にその苦しい姿を見たとしたら、体当たりで助けようとしてしまうのも子どもの純粋な愛の為せるわざ。

しかし、多くの子ども達にとって、アルコール依存症で暴れるお父さんを止めることはできません。

大好きなお父さんがそんな暴力を振るってるのも心ははちきれんばかりに苦しいですし、その暴力によって傷つくお母さんやお兄さんを見るのも、本当に辛いもの。

だから、幼い子どもは、その痛みの全てを消し去りたいと思うようになります。それは時に自分の命と引き換えに、という覚悟すら持つことがあります。

それが、こうした環境に育つ子供達が一様に「消えたい」という感覚を持つ理由です。意外に思われうかもしれませんが、こうした親を思う愛から生まれるのです。

そして、同時に、親を助けられない自分のことを酷く責めるようになります。自分が強く役立たずな感覚はしませんか?助けたいのに助けられない自分なんて居ないほうがいい、と思うのです。

それが自分の存在に意味を見出せない理由へとつながります。

感情面では苦しさや辛さから、消えたいと望み、争いばかりの毎日に絶望して将来に希望が見出せず、と思ってしまいがち。

確かに、そういう面もありますが、より心の深い面では違う物語が流れているものです。

つまり、あなたがお父さんを愛そうとし、助けようとした分だけ、それができない自分を責め、否定し、そんな自分は消えた方がいいと思ってしまうのです。

だから、この問題の本質は、ほんとうは自分はお父さんのことを愛していて、そして、助けたいと思っていた・・・ということを思い出すことであり、自分なりにベストを尽くしたんだと当時の自分を承認してあげることなんです。

そういう点で見ると、何も生きているお父さんとしか関係を改善できないわけではありません。
私や私の妻も、自分を癒そうと思ったときには既に父親は他界していました。もちろん、多くのお客様が、既に亡くなられた後に関係性を見つめなおしていらっしゃいます。

これはあなたの心の中でできることなんです。お父さんが亡くなられているからといって、希望を捨てないで下さいね。

ちょっとむつかしいかもしれませんが、次のことを考えてみてください。心の癒しのために、そして、お父さんとの関係を修復するために。

1.自分が小さいころ、お父さんにしてあげたことは何かありますか?(自己承認)

2.もし、お父さんのことが大好きだったとしたら、それは何歳の頃までだったと思いますか?もし、お父さんのことが大好きだったとしたら、どんなところが好きだったと思いますか?(愛)

3.お父さんがアルコール依存にならなければいけない理由はなんだったでしょうか?(理解)

4.もし、あのお父さんの中にも愛があったとしたら、それはどのようなものだったでしょうか?そして、どんな風に愛してくれる人だったのでしょうか?(理解)

5.お父さんがしてくれて、嬉しかったこと、有難かったことはありませんか?(許し)

ほんと2~3ヶ月かけるつもりで考えてみるといいですよ。
むしろ、もっと時間をかけないと分からない質問も含まれているかもしれません。
だから、もし、必要ならばカウンセリングも使ってみてくださいね。

さて、本質的な面から見れば、そうしてお父さんとの関係を見つめなおし、許し、手放してから、彼との関係に向き合って行きたいのですが、時間が足りないですよね。

だから、今の彼に対しても、あなたが自分なりに彼にしてあげたこと、してあげてることを探してみてください。
自分だって一生懸命やってるんだよ、頑張ってきたじゃない?という点に気付くために。すなわち、自己承認ですね。

そして、次なる一歩は・・・、お父さんとの問題、この5年間の振り返りをしつつ、改めて“選択”だと思うんです。

『私は彼と結婚をしたいだろうか?』

彼が何を選ぼうが、改めて、まずは自分から選んでみてください。

もし、その答えがYesならば、その気持ちにコミットメントすることです。
すなわち、『私は彼と結婚する!』と胸に誓うわけです。

お父さんのこと、過去のことと向き合いつつ、このコミットメントができたとしたら、これは大きな一歩になるはずです。

そして、同時に「自信」という大きなご褒美がやってきます。

とはいえ、一人でこのプロセスを進めていくのは大きな困難が待ち受けているでしょう。

だから、友だちの手を借りながら、時にはカウンセラーを使いながら、一歩一歩進んでいきましょうね。

参考になりましたら幸いです。

ありがとうございました。

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