男はソフトランディング、女はハードランディング。



白黒はっきり付けたい女子。
罪悪感もあるし、プライドもあるから、曖昧に決着付けたい男子。

浮気問題~離婚問題へと発展して、何とかやり直せないかとあれやこれやそれやと頑張ってこられた奥様からこんな報告?質問?疑問?不満?苦情?クレーム?を頂くことがあります。

「最近、旦那が家に早く帰ってくるようになって、でも、態度は相変わらず素っ気ないんですが。しかも、先日、いきなり体を求められたんです。嫌じゃなかったから受け入れたんだけど、ずっとレスだったのでびっくりしちゃって。かといって、別にやり直すとも、彼女と終わったとも、もちろん、謝罪の言葉もなく。いったい、何を考えているんでしょうか?」

そんな奥さまの訴えを年に5万件ほどお伺いするのですけど、あ、もちろん、相当サバ読んでますけど。

白黒はっきり付けたい女子からすれば、終わったなら、終わったってはっきり言って欲しいし、そうじゃないとこれからのことも考えられないし、グレーな状態ってすごく嫌だし、もし、できることならば、きちんと何があったのかを話し合いたいし、お互いの気持ちを確かめたいし、ちゃんとこれから一緒にやっていくならはっきりそう言って欲しいし、もし、もし、できるんだったらちゃんと謝って欲しいし・・・うんちゃらうんちゃら、、、と思います。

ま、それはあなたがそういうタイプだから、って一言で終わらせることもできます。

男子って、穏便に済ませたい、という人も多く、また、あれやこれやと蒸し返されてツッコまれるのも嫌だし、罪悪感もあるのでそのことにはなるべく触れたくないし、過ぎたこととして処理したいし、そのまま何とか「自然消滅的」に元鞘に戻んねーかな、なんて思っています。

ある意味、かつて「離婚じゃボケ!」と勢いに任せて振り上げたこぶしの落としどころに苦慮してるわけです。
もちろん、恥ずかしいのもあります。大見栄切った手前。

もちろん、間違いなく色々と質問というか詰問というか尋問というか取り調べというかを受けることが確定してると思い込んでいるので、臭いものにふた、でなかったことにしたいんです。

で、奥さんがある日、勇気を振り絞って「あ、あの、、、離婚するって話なんだけど・・・」とか「あの彼女とはどうなったの?」とか切り出すと、「え?あ、もうそれは終わった」の一言で済まされたりするんです。

で、ツッコミを入れてはいけないと分かっていてもついつい「え?いつ?」って聞くと、「ん?あ、まあ、3か月?4か月前かな?」なんてぶっきらぼうに答えられたりして、フンガーとお怒りスイッチがバン!と勢いよく押されちゃったりしますよね???

もちろん言葉にはしませんが「えー!!そんな前に終わってたの?なんで言ってくれなかったの?この3,4か月、私、めっちゃつ辛かったし、不安だったし、変なセミナーに大金つぎ込んだし、DVDまで買っちゃって、講師にバカだの、手放しだの言われて必死に頑張ってたのに、何それ?えーっ!なにそれ?」ってことになるわけです。

で、その気持ちをぐぐぐぐぐーっと押し込めて、「え?じゃあ、離婚しないってこと?私と一緒にいてくれるの?」って震えながら伝えると、「ん、ま、そういうこと」って一度も目を見ずに言われたりして、嬉しい気持ち、ホッとした気持ちよりも、「はあ?何それ?」と白けた気持ちが湧き上がってきたりするわけです。

で、モヤモヤ。
やり直せると分かって嬉しいはずなのに、モヤモヤ。
ホッとして脱力した分、今まで押し込めてきた気持ちが出てきますが、でも、それは言えないからモヤモヤ。
何そのぶっきらぼうで素っ気ない態度は!とモヤモヤ。
ごめんの一言も言えないわけ!でモヤモヤ。

男はそんな風にあいまいにしたがるんです。
いわば、ソフトランディング。
聞こえはいいけど、事なかれ主義みたいなもんです。

もちろん中にはいきなり玄関先で土下座して「申し訳なかった。俺が間違ってた。お前とやり直させてくれ。どうか、バカな俺を許してくれ」と言ってくれる人もいないことはないですが、今では少数派ですね。

そんなモヤモヤなんだけど、とりあえず別れずに済んだところなので、再び槍とかバズーカとかライフルとか持ち出したらヤバいって分かってるので、武器を必死に隠しつつ、しばらくは様子見、ってことになります。

そんな中、既成事実を作るかのように、体を求められる回数も増えて来て、でも、もちろん、悪い気はしないから、釈然としないままに関係を深めるんですね。
そこで旦那の気持ちがどっか行ってる間に身に着けたテクニックを駆使して旦那に喜ばれたり、「お前、浮気してた?」ってどの口が言うねん!てツッコミを入れられたりすることもあります。

けど、モヤモヤは払しょくされず、警戒心を持ちつつも、また根本さんに相談してみよう、、、となるわけです。
そういうお客様をthe Kamonegiと業界では呼び交わされております。(うそ)

で、待ちに待ったカウンセリングやセミナーの日に「本気でやり直したいって思ってるんですか?」と、なぜかこちらにその刃が向けられるわけですから、根本くん、可愛そうだと思わない??(笑)

女子は白黒はっきり付けたいと思うので、終わったら終わった、終わったけど気持ちが戻らないから今は無理、やっぱりこれからあんたとやっていこうと思う、みたいな宣言ができます。
これは女子が精神的に強いからできることなんです。
覚悟、というか、腹が座ってる、というか。

でも、罪悪感もあるし、そもそもはっきりさせるのが苦手な男子からすれば、そんな芸当、逆立ちしてもなかなかできないわけです。

例えば、いきなり将来の話をよくするようになって、「あれ?この人、私とやり直すつもり?」って気付かされることがあります。
子どもを作ること、家を建てること、夏休みの旅行のこと、お互いの実家のこと、保険の更新のこと、など。

そういうところで「察して」みたいな態度なんですね。ズルいと言えばズルいです。

でも、はっきりさせたい人ほど、相手のそういう態度の変化を猜疑心いっぱいの目で見てしまい、また彼の気持ちを遠ざけちゃうこともあるんです。

だから、「え?これはどういうことなの?」なんて思いを抱えながらも、今まで同様「自分、自分」と自分磨きや笑顔になる練習を重ねるのがいいんです。
そもそも浮気~離婚問題が出てから今日までやってこられた試みって、その問題が収まったからってなくなるものでもないんですよね。
やっぱりますますいい女になっていくのがいいし、好きなことやって笑顔を増やしたいし、人生を見つめ直してしたいことしていくものだし、ね。

今、まさに浮気~離婚問題の真っ最中という方も、そんな曖昧な終わり方が多いでっせ、と心に留めておいてください。
その方が、いざ現実になったときに、勢い余ってバズーカぶっ飛ばしたり、「おら、吐け!」とダイニングルームを取調室化させずに済みますので。


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