なぜ、あの人のこと“だけ”が忘れられないのか?


特別な彼がいるとしたら、それはお父さん(か誰か)を投影しているのかも。
そうすると、彼を通じて、本当はお父さんに対して抱えている感情を見ているのかもしれません。

「特別なスープ~♪」が流行ってますけれど(そして何だか頭の中で思い切りヘビーローテーションしてるのですけど)、今日は「特別な人」についてのお話です。

例えば、恋愛で言えば
「今までの彼の場合、別れてもすぐに切り替えられたんだけど、今回の彼だけはなぜか引きずってしまう」
ってケースがあります。

あるいは
「今の彼ももちろん好きなんだけど、前の前の彼がなぜか印象に残っていて、時々思い出しては胸が苦しくなる」
というお話を伺うことがあります。

これは恋愛だけでなく、職場や習い事の人間関係、友人関係でも起こり得ることです。
ただ恋愛って一対一ですからより印象に残るだけでね。


その彼が変わっていて、特殊で、インパクトがあった・・・とか、ものすごく好きで好きで好きでたまらんかった・・・という場合もありますが・・・、「なぜか・・・」という場合にはそれだけでは解決できない理由が心の中に潜んでいるのです。

「あんな浮気性の彼、とっくに切ってしまったらいいんですよね。でも、連絡が来ると遊びだって分かってても会いたくなっちゃうんです」

「彼と一緒にいても全然幸せじゃないし、逆に苦しいだけなのに、なぜか離れられないんです。」

そんな「特別な彼氏~♪」には「なぜか?」が必ず付いてきます。
そうすると「それって誰なんでしょうね?」という訳のわからない質問をカウンセラーはするわけです。

ブログにも時々出てきますが「投影」という現象があります。
過去の誰かを目の前の人に映し出すことで、もし「忘れられない彼」がいるとしたら、もしかしたら、その彼に「他の特別な誰か」を投影しているんじゃないか?と見ていくのです。

講座でもよくお話しさせて頂くある女の子なのですが、彼女は小さい頃に父親と離れ離れになりました。
それまですごく仲良かっただけになかなかその現実を受け入れるのが辛く、でも、母や妹の手前、その辛さ、寂しさを言えずにずっと我慢してきたんですね。

彼女が20代前半で付き合った彼というのがとても遊び人だったんです。
その彼のことが別れて5年経ってもずっと心の中に残っていました。
彼女はものすごく彼のこと大好きでハマっていたのですが、それ故にとても傷ついていたんですが、でも、忘れられないし、今でも好きかも、なんです。

その彼が、お父さんに、どこか似ていると言うんです。

お父さんは女性問題で離婚になったんです。お母さんはその後、お父さんの悪口をかなり言ってました。(だから、パパっ子だった彼女はお母さんとの関係はあまりよくありません)

その彼にお父さんを投影していたんです。
小さい頃に自分を捨てた(と心の中で解釈している)お父さんを。

(ここからざっと彼女の心の中を列挙していきます)

「大好きだったお父さんがいなくなって、あなたはそのまま成長を止めて、ずっとお父さんが帰ってくるのをあの玄関で待っているんです。そんな女の子があなたの中にいるんです。だから、そのお父さんを思い出させる彼のこと、今も待っているでしょう?そして、その彼のこと、嫌いになれないし、傷つくって分かってても、いや、それでもいいからって彼に会いたくなるのは、それだけお父さんへの思いが強いとも言えるんです。」

「お父さんが出て行ったとき、あなたは『捨てられる』という経験をしたんです。大好きなお父さんが自分を捨てた、という傷は、無価値感を植え付けます。私なんて愛される価値が全然ないんだって。だから、恋の中でそれを繰り返すようになるんです。捨てられるという経験を通じて、ほらやっぱり私は価値がないって。特にお父さんを投影するその彼から捨てられる経験は、当時の痛みを思い出すのにぴったりなんです。でも、その本当の目的はあなたがその痛みを手放すため。お父さんが出て行ったときのハートブレイクを今取り戻して癒そうとするため。だから、その彼を手放すことは、お父さんを手放すことでもあるの」

「お父さんに捨てられて、その程度の価値しかないんだって無価値感を感じるのだけど、お父さんのことが好きな分だけ、あなたはその後の恋で、愛を受け取れなくなるの。だって、あんなに大好きだったお父さんがあなたを捨てたんだから、他の人に自分を愛させることなんて許せないの。だから、あなたは自分を傷つけるような相手を選び、お父さんのやったこと(自分を捨てたこと、それくらい自分に価値がないこと)を証明しようとしているの。でも、それくらいお父さんを愛していた、ということなの。少し難しい解釈だけどね。」

「実はあなたの心の中にはしっかりとお父さんがまだ残ってるっての、理解できるよね?だから、最初に浮気したのはあなたの方なのよね(笑)いや、正確に言うと、彼は愛人なのですよ。本命がお父さん、愛人が彼。だから、彼もまた同じようなことをしてしまうわけ。彼は分かりやすく女に走るけど、ギャンブル、アルコール、ワーカホリックなどにしても同じこと。だから、お父さんを手放せないと、あなたの横にパートナーは入って来れなくなっちゃうの」

「お父さんってなぜ女性を作ったと思う?お父さんの人生って考えたことあるよね?きっと、お父さんもまた傷ついていたと思うんだよね。世間的にはお母さんに同情するかもしれないけれど、お父さんにもまた痛みがあったと思うんだよね。それをあなたは助けたかったって分かるかな?お父さんのことが大好きで、その人の心に傷が見えたら癒してあげたいと思うでしょう?でも、それって成功したと思う?そう、失敗に終わっちゃったんだよね。だから、あなたはお父さんに似た雰囲気のその彼を捕まえて、今度こそはって助けようとしたんだよ。だから、彼の理不尽な要求にも必死に応えようとしてきたの。でも、それも失敗しちゃってすごく傷つくんだよね。だから忘れられないの。なんか傷ついた人を見ると放っておけない自分がいるでしょ?そういうことなのよね。」

「それって無力感って感情でね。罪悪感もセットであってね。お父さんを助けられない私なんて最低!って自分を責めてる分だけ、助けられない人を敢えて選ぶって傾向もあるの。その無力感、罪悪感で自分を責めるには、助けられない人を助けようとして失敗するのが一番効果的だよね。『ほら、またダメだったでしょ?お前はその程度なんだよ』って自己攻撃するわけ。でも、それが一番辛いことでね。どんどん自分を傷つけてしまう。だから、『あなたは悪くなかったよ、ちゃんとお父さんを助けてたよ』って自分に言ってあげる必要があるの。『お父さん、あなたと一緒にいるとき、すごく笑顔だったの覚えてる?あなたは十分お父さんを救ったんだよ』って自分を許してあげることが大事なの。」

「でも、それくらいあなたって愛の人って分かるかな?それだけ人を愛したい、助けたい、癒したいって思いを持ってるってこと。認められないよね?(笑)普通なら、そういうお父さんのことサクッと切ってさっさと幸せになっちゃうの。妹とかどう?そんな感じじゃない?でも、あなたは愛の人で、助ける人だから、助けられなかったお父さんや彼のことが忘れられないの。それはすごい才能なんですよ。あなたの愛が深い分だけ、実は罪悪感も無力感も強くなっちゃうの。」

読みづらくてごめんなさい(苦笑)

じゃあ、その傷をどうしたら癒せるのか?
その彼をどうしたら手放せるのか?

自分の愛を信じること。。。と書くとかなり怪しいですが・・・。

彼にお父さんを投影している、ということは、お父さんを彼にかぶせている、ということなので、本命はお父さんなんです。

だから、テーマは彼ではなく、お父さんに関することばかりが続きます。

「私はちゃんとお父さんを幸せにしていました。お父さんを笑顔にしてきました。私ができることは全部やりました。」

自己承認をしていきましょう。

ブログでよく書いていますが、お父さんにお手紙を書く、というのもアリです。
お父さん、大好きだった、でも、寂しい、って。
子ども頃の別れたので、お手紙は全部ひらがなで書いてもらうこともあります。

そして、お父さんが去っていってずっと待ってる女の子の私を成長させてあげるんです。

そうすると「私」と「お父さん」の間が適切な距離になりますので、「彼氏」が入るスペースが生まれるようになります。

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