[14/14]訪れた転機と、流れに乗ってやってきた大きなギフト。



カウンセリングの実際「浮気と離婚の危機とセックスレスの向こう側にあったギフト」

[14/14]訪れた転機と、流れに乗ってやってきた大きなギフト。

そんな中、ほとんど突然、ご主人の転勤が決まるんです。
しかも、転勤先ではやりたい仕事ができるようになるんです。かなりの好条件で!

でも、彼も彼女もギリギリまで迷っていたので、ほんとうにバタバタになってしまいました。会社からも「いい加減に決めろ!」と怒られるほどに。

それくらい、二人とも今の街が好きで、離れたくなかったんですね。
だから、2,3年という期間限定という条件で東京へ行くことにしたそうです。


この頃になると、夫婦関係はかなり前向きになっています。
セックスレスも回数だけなら解消してるようになり、ご主人も子どもが欲しい気持ちはもちろん、彼女を女性として確実に愛し始めています。

でも、イマイチ燃えない友美恵さん。

元々セックスは好きだけれど、なかなか体の準備に時間がかかるタイプなので、そんな自分にまどろっこしさもあったんですけどね。ただ、以前に比べると、セラピーでたくさん感情を扱ったせいか、体も変化が出てきているとのこと。

やはりセックスや体も、心の問題なのかもしれません。

だから、ご主人だけを見つめられるように、社長さんとはもう区切りを付けることにしました。
辛いけれど、でも、何となく一方で満足感もあり、また、一線を越えなかった事に対する自信もあって。

社長さんとはギリギリの攻防だったんですけれど、彼女が自分のポリシーを貫けた事で、かなり自信になっているんですよね。
実際、この頃の彼女は柔らかくて、キラキラしていて、疲れはあっても、でも、輝いていました。女性としての魅力も、とても強くて。

そして、大阪での最後のカウンセリングでは、子どもができますように・・・という願いを込めてセラピーをさせて頂きました。
ヴィジョンクエストといいますか、実際に子どもが天国から降りてきて、受け取り、子宮に収めて育てていく・・・という感覚を養ってみたんです。

子どもを受け取る準備をする、そして、その気持ちを十分に味わう・・・。
ほんとうに子どもができたらいいのにな・・・という気持ちで贈らせて頂きました。

以前、一度やってみたヴィジョンクエストのセッションの応用編ですね。

そして、バタバタしつつもご夫妻は東京へ旅立って行きました。
でも、行った先で彼女はとても不安に、なってしまうんですね。

どうも、元々環境の変化についていけないタイプで、情緒不安定になってよく泣いてしまうんだそうです。
実は前の街に引っ越してきたときも数ヶ月は同じような状態だったんです。

その話を聞いたとき、セッションの中で幾度と無く出てきた強い怖れの感情との繋がりを感じてしまいました。
彼女の中にはまだまだ分からない領域がたくさんあるのかもしれません。

この頃友美恵さんは慣れない環境で仕事をするわけでもなく、友達も近くにはいない状況で、ひたすら寂しいんですね。
それこそ、(今度は東京での)カウンセリングの日を指折り数える・・・という状況だったんです。

例の社長さんとは転勤を機に思いきって別れました。彼もよく出張などで東京に来ていたので会いたがってたみたいなんでどね。
もちろん、彼女も未練はないことはなく、寂しいことは寂しいけれど、でも、女は強いですよね。
しっかり「あれはもう過去の事」と気持ちを切り替えていました。

こういう時は男よりも女性の方が遥かに切り替えが早いですね。
男性の方が長く引きずるものです。社長さんは相当苦労したんじゃないかなあ・・・などと勝手に想像してしまいました。

さて、東京に転勤になってからはご主人は寂しい彼女を気遣ってか、早く帰ってきたり、様々な配慮をしてくれるようになったり、まさしく“愛情の育てなおし”をやっているようなものでした。

転勤という分かり易いアクションがあったお陰で、お互いに今までのことをリセットして始め易くなったんですね。

ちょうど彼女の気持ちが落ち着き始め、ご主人も子どもが欲しくなったり、夫婦関係をきちんとやっていこうと決意した頃に降って沸いた転勤話。

そう思えば、こういうプロセス、変化は偶然はないし、ほんとうによく組まれてるなあ・・・と感心させられます。

「事実は小説より奇なり」とよく言われますが、この友美恵さん夫婦の軌跡をドラマにしても、この転勤の辺りなんて、いかにも作り物っぽく見えてしまうでしょう。
それが事実として起こるから、ひたすら感心するばかりでした。

セックスについても、彼女もまた東京に来てオープンになっていることに気付きました。
体の反応も、また、声も、感じ方も、全てが過去と違うんですね。

それはご主人をして「お前、浮気とかしてないよな?」と言わしめるほどだったそうです。
「そんなわけないじゃん」と心の中でぺロッと舌を出して否定する友美恵さんには、もう余裕が漂っているわけです。

そして、以前よりも急激に子どもが欲しくなった(彼自身も何でこんなに気持ちが変化してるのかはよく分からなかったそうです)ようです。

そんな話をしてから間もなく、なんと!待望の妊娠が判明したのでした。

彼女の身近な人たちが妊娠ラッシュで、次々子どもが生まれる時期に当たるようで、友美恵さんとしても「もしかしたら、次は私かも・・・」と思っていたそうです。

でも、さすがにそれが実現したときは自分でも信じられず、実感が全然わかなかったそうなんです。(多くのお母さんはそうですね)

ご主人の浮気の解消、離婚問題、セックスレスを乗り越えて、自分の浮気問題もクリアにし、そうして東京転勤の話しに乗って新しい環境に来たら、さらに新しい命がお腹に宿るんです。

不思議な縁に導かれた、そんな夫婦の軌跡を感じます。

* * *

そして、彼女はその何ヶ月か後、予定通り元気な女の子を出産しました。

そして、ご主人はその子が生まれる前からメロメロで、家族命、の親バカになっているそうです。

=================================
◎今回掲載させていただくに当たり、改めて友美恵さんに内容を確認していただきました。そのとき頂きましたメッセージをご本人の許可を頂きましてご紹介させて頂きます。
=================================

 メールありがとうございます。テキストの内容、拝見しました。根本さんの視点からしっかりとまとめていただいて、ありがとうございます。改めて『そうだったのか・・・』と気付かされたり、忘れていた部分もあり貴重な内容でした。社長との件は、今となっては小恥ずかしいですね。

 でも、このタイミングで妊娠したのは本当にすごいなぁと思います。もう一歩踏み出せないでいた私の背中を、押してくれるかのように、娘が私達のところに来てくれたように思います。

 その娘はちょうど4ヶ月になりました。とってもとっても可愛いですが、とってもとっても大変・・・さすがに疲れ果て、見かねた主人の勧めもあり、しばらく実家のお世話になりました。

 主人は、おっぱい以外一通り協力してくれているので助かっています。『こんなに可愛いなら、もっと早く作っとけばよかった』などと申しております。よく言うよって感じです・・・でも本当に存在自体が可愛く愛しいですね。

 時間をかけてまとめていただいてありがとうございました。
 まだまだ寒い日が続きます。どうぞ、ご自愛ください。

=================================

カウンセリングの実際


あわせて読みたい