大阪で会場の下見を2箇所回る。その後は銀行も回って足が棒になる。



私の仕事の場合、いわゆる仕事納め、というのがあいまいなのである。
今時期、どこかに出かければ「お仕事もう終わられました?」って聞かれることが多い。
適当に「はい、終わりましたよ」と流せばいいのだが、根が正直な私はつい「一応、終わりましたが、まだ残ってるっちゃ、残ってます」なんて曖昧な答えを返すのである。
「大変ですね!」とおっしゃっていただくことが多いのだが、「いえいえ、好きでやってるもので大変じゃないです。仕事も勝手に作ってるので」と答えて、「それは羨ましいですね!どんなお仕事なんですか?」って聞かれるので、そこからついついあれこれとしゃべり始めたりする。
性分である。

今日も幾度かそんな会話を交わすことになる。

さて、今日はセミナーの下見が2箇所。これも仕事と言えば仕事である。

まずは天満へ。
私をよく知る方なら良からぬ発想をするであろう「天国のように満たされる街」、略して「天満」。
今日は真昼間から飲みに、ではなく、会場の下見にやってきたのである。

ここ。

もちろん、すぐ近くには朝から飲める立ち飲み屋や大衆酒場があり、すでに満席のご様子。むしろ、おじさんが外で空くのを待っている。まだ11時だというのに。
さすがである。
その暖簾をついくぐりたくもなるが、今日はこのあとオシャレなランチが待ってるので我慢我慢。我慢我慢。

さて、そんな誘惑を蹴散らして会場の中に入ってみよう。
きれいな上に、とても親切なお姉さんが案内してくださって、それだけでテンションが上がる。

ダンススタジオである。もちろん、私がダンスを教えるわけではない。
聞くところによれば、ヨガ教室も頻繁に開かれているし、着物の着付け教室までここでやるらしい。
なるほどデカい鏡があるし、何かと便利だろう。

広さや設備を確認して予約を入れる。
実はこれ、私が使うわけではない。
うちの奥様が大阪で開催するクリスタルボウルの瞑想会の会場である。

2/26(日)の午後。興味ある方は時間空けておいてほしい。
私は「準備を手伝う~♪」という口実で付いてきて、天満酒蔵あたりに沈んでいる予定である。

その後、2つ目の下見会場に向かう。
一駅歩いて地下鉄に乗り一駅降りるとそこは北浜である。
実はふだんカウンセリングをしている建物のすぐ横にその店はある。

ここ。

北浜周辺にはレトロな建物が数多く残されていて文化財指定を受けている。
ここもそんな建物の一角である。
以前から幾度となくここを通り過ぎており、ものすごく気になっていた店であった。

内装はこんな感じ。

イケメンのシェフ。中山さん。41歳。
皆さんの夢を壊すといけないので結婚してるかどうかは聞いていない(笑)

中山さんの料理はフレンチではメジャーなバター、生クリームに加え、塩もあまり使わない体に優しい料理。
一口目は「ん?ちょっと物足りない?」と思わせておきながら、お皿全体で「美味い!」と思わせる技の持ち主である。
だから、計算し尽くされた味付けなんじゃないかと思う。
オープンキッチンだから、料理している様子を眺められるのも嬉しい。

実は今日の下見、妻と一緒に来る予定だったが、インフルからは回復したものの、まだ体調は戻り切ってないので泣く泣く辞退したのである。
妻を知っている者なら想像がつくと思うが、絶賛スマロス中であり、悲しみのあまり免疫が落ちて体調不良が続いているものと推測される。

前菜。赤カブ、柿の酢漬けが色鮮やかである。

その蓋を取ると

じゃーん。ズワイガニさんと出会えたりする。
酸味がしっかりした白ワインが良く似合う。

続いては、温かい前菜で、フォアグラ。

これ、キャラメリゼのソースに、なんとバナナが添えられている。さらにはマスカルポーネチーズのアイスクリーム。
一口目、なるほどフォアグラだ。
二口目、おお、ここにキャラメルとバナナが入ってくるかー、デザートみたいだなあ。
三口目、おぉぉぉぉぉ!マスカルポーネチーズ!!すごい仕事してる!これで完成するのか!!やられた!!

こんな調子である。
もちろん、一人だし、あまり騒げる雰囲気でもないので、おぉ、とか、ああ、とかしか言ってないが、ソムリエさんにはその感動は伝わっているらしい。

メインは蝦夷鹿肉。今が旬だそうだ。道理であちこちの店で出会うはずである。
盛り付けが超きれい。

これ、まあ、ソースがうまい。当たり前だが。そして、軽く食える。重たくない。
あっという間に完食してしまった。

もちろん、ここで紹介する以外にもいろいろとお皿があるのだけど、それはまたの機会に紹介しよう。

この建物が建てられた当時のままの壁。歴史を感じる。

歴史があるからなのか、店のスタッフの気配りのお陰なのか、とても落ち着く空間であった。

「お仕事はもう終わられました?」いつもの問いに胸を張ってこう答えた。
「今、まさに仕事中なんです。今日、下見に来たんですよ。ちょっとお仕事の話してもいいですか?」

ということで、3/3(金)にこのお店を貸切ってランチセミナーをすることにした。

フルコースを食っても全然軽く、まだイケるかも、と思わせるだけのフレンチ。これは珍しい。
中山さんも職人気質の笑わない人なのかと思ったけれど、全然そんなことはなくフレンドリーな方であった。

また追って詳細を連絡するので、ひな祭りの日の予定、開けといて頂きたい。

その後、経営者らしく北浜~淀屋橋の銀行を巡り、いい運動をすることになった。
ワインが程よく利き、寒い1日であったが心はホクホクであった。

さて、明後日はもう1か所、大事な下見が残っている。
私の仕事はやはり年中無休なのである。


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