イタチごっこと、たらこ物語。


僕がPCに向かって仕事していると、家の中を徘徊中の幼児が独り言を言いながら「パパ~、何してるの~?」とやって来ました。

独り言といってもぶつぶつ、ぼそぼそ言うのは危ないのですが、近所中に響き渡る大声で自作自演の劇を展開してくるので、姿が見えなくても奴がどこで何をしているのかはすぐに分かります。
先ほども「ケンカした“しまじろう”を暗いところに閉じ込める」というテーマにて台本を創作し、説教並びに体罰を繰り返しておりました。和室の襖を閉めて置き去りにしたり、トイレに連れて行って閉じ込めたり、なかなか堂に入ってます。
(それを奴がどこで学んだのかは不明・・・)
(その様子を仕事している背中で感じるパパ・・・集中できひんがな・・・)


そうかと思えば、「ポポちゃんの誕生日会」という設定では、ハッピーバースデーの歌を歌いまくり、ピアノの玩具の自動演奏にあわせて奉納の踊りを捧げたりしています。
常に歌と踊りを共にしている彼女は2歳10ヶ月にして No Music , No Life を実現しています。
ただし、舌足らずのため「ハッピー・バースデー・テューユー」は「はっぴ・らっけー・ちゅーゆー」に変換され、笑えてパパの仕事はますますはかどりません。
時折、笑い飯さんのネタとかぶるイントネーションもあって、つい噴き出してしまいます。

そのため我が家では、彼女の有り余るエネルギーを解放すべく、幼稚園に入った後の習い事を検討しているのですが、劇団ひまわりを選ぶか、それともダンススクールを選ぶのか日々真剣な家族会議が開かれています。
それはかなり難しいチョイスになるので、我々親の趣味を生かして沖縄のアクターズスクールに入れるというのも一興だなあ・・・そしたら、仕方ないから移住だなあ、とか時折ファンタジーの世界に逃げ込むこともあります。

さて、そんな妄想を破るように「パパ~、何してるの~」と近付いてきた幼児。
しまじろうのパペットを抱き、色々おもちゃの入ったビニール袋とトートバッグを持つ姿は、子供を抱えた買い物帰りのおばちゃんのミニチュアです。
寝起きで髪が爆発しており、ママの着替えの申し出を拒否した寝巻き姿は、同じおばちゃんでも山の手ではなく下町のそれを彷彿させます。

そして「パパ~、お膝に乗せて~」とOKをもらう前からしがみついてくる幼児。
いかにも「あたしの言うことにパパが異論を唱えるわけがない」と確信した態度は立派です。

でも、今日は仕事があったのでいつもよりも強硬姿勢で向き合います。
そこで「パパはお仕事してるんだけどいい?」と言うとあっさり「うん。いい。お膝に乗るの」という。
以前ならば「嫌よ~、遊ぶのよ~、あっちのお部屋に行くのよ~」とだだを捏ねるのに素直になったもんだなあ、とその成長に目頭を熱くしながら彼女を膝に抱えると、ニヤッと笑って「たらこ見る~たらこ見る~」と踊りだす幼児。

「パパはお仕事って言ったでしょ?あかんで」と反論すると「いや、いや、いや」と暴れる幼児。
さっきの涙を後悔しながら「なんで、さっきはパパ仕事しててもいいって言うたやん」と弱気の反論を試みるも、生粋の大阪人にも褒められた発音で「そんなん言うてへんやん。たらこ見るのー」と強行突破を図ろうとします。

確かに成長したなあ・・・巧妙に騙すんだもんなあ・・・
まあ、騙される方も騙される方だけどなあ・・・。

とはいえ、今日の姫は大変ご機嫌がよく、1日で30回以上はチューをしてくれました。
「娘の一生で一番チューをした男になる」という目標を掲げ、日々努力を重ねている私としては非常に有意義な1日になりました。
彼女の将来のパートナーの回数をあと数年のうちに凌駕するためには、相当の頑張りが必要で、日々換算したノルマはとても厳しいものがあるのです。

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