自立系武闘派女子の「甘え方」について



「甘える」ということに対してハードルを高くし過ぎていませんか?
今回は「素直になる」「与える」という視点から「甘え上手になる秘訣」をお伝えしたいと思います。

いつもブログを参考にさせていただいております。以前もネタにされていたかと思いますが、改めて「甘え方」について根本さんのお話を伺いたいです。
情熱の自立系武道派女子である私と、沈黙の隠れ俺様な彼は、お互いに「甘え方」「頼り方」がわかりません。私にしてみると、「甘える、頼るってなにそれ、美味しいの?自分でできるし、特に悩みもないし」という感じで甘える必要性を感じないのです。
むしろ私には、彼にデレデレに甘えて頼って欲しいという願望があり、ついついお節介を焼いてしまいます。
つい先日は、遂に「お母さんみたい」とまで言われる始末(涙)彼の方はと言うと、私にもっと「頼れ、甘えろ」と無言のテレパシーを送ってきます。
お互い長子同士だからかもしれません、面倒を見る事に余りにも慣れすぎてしまっていて、どうしたらいいのかわからず、いつも「ここぞ甘える大チャンス!」な場面で静止画のごとく固まります。
与えるだけでなく、上手に甘えたり頼ったりすることも一つの愛情表現だと思うし、ギブ&テイクしたいのですが、どうしたらいいのでしょう?
自立系女子は結構同じような事で悩まれているのでは?と思い、ネタを送ってみました。
(Nさん)

Nさん。おもろいですなあ!
めっちゃおもろいですなあ!
文章もステキだし!楽しいです。

「自立」ってのは、武闘派女子の皆さまなら額に入れて飾っている「誰にも頼らず生きるのが男」とか「腕一本に命を懸けて街から街へさ迷い歩く」とか「いつだって頼りになるのはてめぇだけ」などの名言に従うことを言うのでありまして、「甘える」なんてこたぁ、意地でもしちゃならねぇ、というところですよね。

「素直に甘えられたらいいんですけどねえ。あっしはそういうキャラじゃないもんで」と刀を抱きかかえながらおっしゃる武士たちの話を聴いていると、Nさんがおっしゃるように同じ問題を抱えてる方も多いと存じます。

以前、確かに「甘え方」についての記事を書いたことがあります。

「甘えたいけど甘えられない私~だって、依存はまじでキモいの~」

「甘える技術 彼があなたを手放せなくなる魔法(高野麗子著、WAVE出版)

自立同士の恋はともすれば「甘えさせ合戦」という様相を呈することが多く、

男:「もっとあたしに甘えてよ」
女:「そりゃならねえ。あんたこそあっしに甘えなせえ」
男:「そんなけったいなことおっしゃらないの。素直に甘えてよ」
女:「そこまで言うならあっしを甘えさせてみなせえ」

などの会話が皆さんの日常会話となっているかと思われます。

自立の人は「甘える=依存する=弱くなる=下に見られる=負ける→容赦ならねぇ!」と刀を抜くプロセスが出来上がっているので、大好きな人に斬りかかることをしたくない分、甘えることにはものすごい抵抗が生まれます。

そもそも「甘えるって何だ?」と辞書を引いてしまった人もいるかと思いますが、意味が分からねえ、というもんなんです。

そこで、自立系の皆さんでもできる「甘え方」について職業上研究せざるを得ないのが私の宿命でありまして、常日頃から「こうしてみたら?ああしてみたら?」という提案を繰り返しているのでございます。

その中で比較的うまく行きやすい方法を2つほど紹介したいと思いますので、興味のある方は「実践」してみてくださいね。「実践」ですよ。「読了」だけじゃだめですよ!

●今の素直な気持ちを表現する

甘えるというと、猫のようにごろにゃーんとご主人さまにすり寄っていくとか、小さい子供のように「ねえ、パパ抱っこして」とおねだりする様子をイメージするかと思いますが、いきなりそれをするくらいなら舌を噛んで死ぬ!という皆さんも多いだろうと思います。

そもそも甘えたことのない人ほど「甘える=子ども返り」のイメージが強く、子ども時代からすでに自立して一人で木刀を振り回していた武闘派女子などは、「私の辞書にそんな言葉はねえ」という状態になるんですね。

とはいえ、そもそも「野良猫女子」と呼ばれる武闘派の中の一派の皆さんは、猫であるからし、素質は十分あるんですよ。

だから、「甘える」ということに対して「すっげーハードルあげちまって、届かないものにしちまってる状態」だと思ってみるといいと思います。
もっと小さいことからできることはいっぱいあります。

さて、甘えるというのも大人として見た場合、それは「素直になる」ということに他なりません。

 欲しいものを欲しいという。
 してほしいことをお願いする。
 感じていることをそのまま伝える。
 好きなものを好きと言う。

実はとてもシンプルなイメージなんですね。

もちろん、幾多の戦場を駆け巡って来た自立系武闘派女子という方々は、「素直になる=弱みを見せる=敵に塩を送る」という図式がたちまち脳裏に浮かぶので、それすら抵抗があるのです。

ということで、甘えることの一歩目は「素直になれないことに素直になる」です。

>いつも「ここぞ甘える大チャンス!」な場面で静止画のごとく固まります。

というのも、甘えることのハードルをグングン上げてしまうとそうなるんですね。
こうしなきゃ、ああしなきゃ、というのは相当自分にプレッシャーがかかりますから、言ってみれば、免許を取ったばかりで阪神高速を南森町から乗って環状線に合流し、わずか1km以内に一番右端のレーンまで車線変更して湾岸線方面に合流するみたいな難易度があるのです。

それは無理です。事故ります。それなら、環状線なんだから(何度もチャンスは来るんだから)、ぐるぐる回ったらよろしいのです。

※ごく一部の読者にのみ伝わる表現を致しましたことをここにお詫びします。(←素直でしょ?)

「素直になりたいんだけどなれないんだよね」
「甘えたいと思うんだけど甘え方が分からないのよね」
「甘えて欲しい気持ちが強い人だから、いざってときは固まってしまうのよね」
「甘えたいんだけど、どうしていいか分からなくて困っちゃうのよね」

そういう気持ちをまずは彼に伝えるところがスタートです。

自立系な人は男女問わず「結果」にこだわりがちなところがあります。
また、「失敗」を怖れ、「拒否」を怖れ、それくらいならば自分でやった方が早い、と判断しがちです。

あえて失敗を重ねろ!という強硬論もあるんですけど、嫌われる可能性がある好きな人相手ではリスクも高いでしょう。

だから、そうした「甘えられない」ということに「素直になる」ってのが肝心なわけです。

「素直になる」ということも、相手からすれば「甘える」ということになったりもします。

皆さんも彼が素直に自分の気持ちを離してくれたら嬉しくなって思わず抱きしめたくなるでしょう?

素直さ、が、甘える、になる、ということを覚えておいてください。

それは今の気持ちを素直に表現するレッスンを重ねる、ということ。
寂しい時に寂しい、会いたいときに会いたい、嬉しい時に嬉しい、美味しい時に美味しい・・・直接伝えることが苦手なら、ラインやメッセンジャーで一言呟くだけでもいいです。

ある武闘派女子には「会ってるときにメモに書いて渡せ!」という宿題を出したこともあります。意外とこれ、効果絶大です。

また、自立系女子の場合、「かわいい」と言われることに抵抗がある場合もあるんです。
「その服、可愛いね」は言って欲しいのだけど、「そういう態度が可愛い」というのはつい、枕元にいつも忍ばせているサバイバルナイフを取り出してしまうくらい“恥ずかしい”んですよね。

武闘派と呼ばれるくらいですから、護身用の防具を着けてるわけで、それで隠している本音を見透かされることが「恥ずかしい=下に見られる=負ける→容赦ならねぇ!」というプロセスに至るのです。

だから、とっても勇気の要ることだと思いますが、まずは「素直な気持ちを自分が受け入れる」ところから始めてみましょう。

Nさんで言えば「ほんとは甘えたいんだなあ、私」ってことを否定せずに肯定することがお勧めです。

●彼を喜ばせる=甘える

そういう自立系武闘派女子にとってやりやすい方法が「演技」です。

「素直さ」を訴えたのに「演技」かい!?というツッコミもあろうかと思いますが、素直な気持ちを伝えるために「演じる」ということは、伝え方の一つですから、邪道ではありません。

「甘える」には抵抗あっても「甘えることで彼を喜ばせる」という形式を作ってしまえば、きっと抵抗は少なくなります。

「甘える」ということが、自分の弱さや依存心や頼りたい気持ちを表現する、ということではなく、彼を喜ばせる方法の一つ、として認識してみるわけです。

よく私のカウンセリング、セミナーでは、その象徴として「スナックのママ」とか「銀座のホステス」をイメージしてもらいます。

彼を喜ばせることが「仕事」として認識できれば、何でもできてしまうのが自立系女子のいいところ。

Nさんが彼に甘えられるとめちゃくちゃ嬉しい!って感じるのは、与えることが大好きだからです。

だから、演技として甘えてみる、もっと言えば、指名、リピータ、同伴、アフターを獲得するために甘える、という意識でいると、意外と無理だと思っていた猫プレイもできたりするものです。

特に、しっかり者の長女さんは、幼少期からの訓練によって、演技でもしなきゃ甘えられないってことも多いんです。
そもそも経験値がないわけですから。

だから、「甘える」ということを「与える」ということの一環として用いるとハードルはグッと下がると思います。

「ああ、今、こういう風にしたら(言ったら)、彼、嬉しいんだろうなあ」と思ったら、そこに銀座のママを降臨させて、「ねえ、あなた、○○して」と言ってみるわけです。

ウソついてるわけじゃないですよ。
これも素直な気持ちの表現方法として、です。

面と向かって言うのが抵抗あるならば、やはり後でラインやらメッセンジャーやらで伝えてもOKです。
それはお店でお客さんを送り出したあとのホステスさんがラインを送るような気持ちになればいいのです。

最初は演技でも、慣れてくるとそれが板について「自分の素直な気持ちの表現」となっていきます。

他にも彼が喜ぶだろうな~と思うことを意識的に「与えていく」ということをしていくと、“結果的に”甘える、ということができるようになっています。

まずは、トライ&エラーですね。
演じる、甘える、ということに「慣れる」ことを目標にしていきましょう。

参考記事・図書:
「甘えたいけど甘えられない私~だって、依存はまじでキモいの~」
「甘える技術 彼があなたを手放せなくなる魔法(高野麗子著、WAVE出版)


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