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上司に対して私たちは「親」を投影しやすいものです。
そうすると女性上司に対して怖れを抱くのであれば、母との関係が気になるところ。
しかもそれは「今の母」ではなく「かつての母」との関係。
その「かつての母」との関係改善を心の中で行っていくことでその恐怖心をなくしていくことができるのです。
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背景には、幼少期に母から強い口調で叱られた記憶があり、「なぜできないのか」と責められる感覚が今もよみがえるためだと自己分析しています。
母は美人で優秀=正しいという思い込みがありましたが、最近は距離を取り「母は母、自分は自分」と境界線を引けるようになってきました。それでも上司に母を重ねてしまい、冷静さを失う場面があります。ゴールの不明確さや相談のタイミングが分からず抱え込むことも要因です。
こうした状況の中で、指摘を受けても平静を保つ方法や苦手な人との向き合い方、
母軸でなく自分軸を強める工夫、さらにこの経験から得られる強みを知りです。
(Mさん)
誰でも「上司」という存在に対しては「父」や「母」を投影しやすいものでして、Mさんもご理解していただいているとおりですね。
母から散々「なぜできないのか?」などと詰められた経験があれば、上司からの指摘が「まるで母から攻められているように感じてしまう」ということですね。
で、その第一弾として「自分軸」というのはとても大切なことでして、Mさんがされてるように境界線を引けるようになってきたのはとっても素晴らしいことです。
ナイスチャレンジです。
それで良くなればいいんですけど、「母」というのは特に近い存在ですから、「前よりは少しマシになった程度」と感じられるけど、相変わらず冷静さを失ってしまうことも出てくるでしょう。
ただ、そこでまず大事なのは「成功体験」でして、「前より少しはマシになったかな?」という部分を「えらーい!すごーい!」と受け取ることなんです。
「指摘を受けても平静を保ちたい」というゴールからはまだ遠いように感じても、そこに向けて着実に1歩を踏み出したことを自己承認してあげることは自信にもなりますし、変化にも敏感になってより成長・変化を実感しやすくなります。
だから、自分軸を保ち、母と距離を置けたことで上司に対する気持ちがどう変化したかをチェックしてみてください。
「少しでもマシになったところ」を注意深く探してみることがお勧めです。
また、同時に「私は私、母は母」と一緒に「上司は上司」と一線を引くことを足してみてください。
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で、母から責められ続けるとふつう私たちは「防御」が主になりますね。
責められないように、ミスをしないように、怒られないように、行動するようになります。
そうすると自分に意識が向くようになって「前」を見ることができにくくなってしまいます。
だからゴール設定が苦手だったり、自分から意見を言ったり、距離を縮めたり、相談したり、ということができなくなってしまうんです。
まあ、そんな余裕なんかねえ!というのが正直なところではないでしょうか?
それくらい母から責め続けられた傷が今も響いているんです。
ちなみに「上司」以外に対しても同じような心理状態になることってありますか?
先輩、同僚、後輩。
先生。コーチ。
パートナー。
「上司」に対してそうだと、学生時代は「先生」や「コーチ」「顧問」に対して同じような心理になることもあります。
さらに「病院の先生」とか「習い事の先生」に対してはどうでしょうか?
そして「男性の上司や先生」に対しても同じような気持ちを抱いたことはありますか?
「母」という存在がとても近い分だけ、より広範に影響が出てくるんじゃないかと思います。
また、「母」という存在がベースになっているのですが「目上の人」という風に捉えると女性だけでなく、男性に対しても目上の人に対して抵抗を覚えることもあります。
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さて、そうなると「母との関係を癒す」ということがこれからのテーマになるかもしれません。
「今の母」に対してはOKになりつつあるけど、「かつての母」に対してはまだ心の傷が残っているのかな?ということです。
これはカウンセリングをしているとよく出てくるのですが、年齢と共に親も丸くなり、以前ほど強く言って来なくなることが多いんですよね。
また、自分も大人になってますから、親と距離を取ることもできるし、聞き流すこともできるようになっているだろうと思います。
だから、「今の母」はOKになることも多いんです。
しかし、逃げ場のなかった子ども時代は違います。
自分も幼かったし、母も若かったわけです。
そうすると「かつての母」と「かつての私」との関係が、心の中に留まってままになるんです。
例えば、Mさんにとって「母」という存在は、「今」というよりも「かつて」の方がイメージが強いと思います。
だとすると、「今の母と私」は大丈夫でも、大丈夫じゃなかった「かつての母と私」の関係に着目する必要があるんですね。
有名な「インナーチャイルドワーク」というのがそこを癒す一つの方法となります。
私のセッションはそれを少しアレンジしまして、次のようなプロセスを重視しています。
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まず、「かつての私」と「今の私」が仲良くなることを目指します。
もっと言えば「今の私」が「かつての私」の味方になり、守ってあげる存在になることです。
「かつての私」のよき話し相手になる。
「かつての私」を「今の私」がたくさん褒めてあげる。
「かつての私」の傍に「今の私」がいてあげる。
そんな関係を目指すんです。
この「かつての私」は、幼い頃の私だけではありません。
母に詰められて辛いを思いをしている頃の自分はもちろん、学校で辛い思いをしている自分、人間関係がうまくいかなくてビクビクしている自分なども含まれます。
そうしたプロセスをイメージワークやロールプレイセッションを通じて行うのが私のメインのアプローチです。
そのシンプルな形式はこんな感じです。
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「今の私」が「辛い思いをしているかつての私」に近づいていく。
その「かつての私」と「今の私」と対話をする。
そして、「かつての私」と「今の私」が受け入れる。
そこでつながりを作り、安心感を覚え、孤独感などを癒す。
そうして、「かつての私」を笑顔にしていく。
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このプロセスを自分の感情を感じながら進めていきます。
自分なりにやってみると温かい気持ちが胸いっぱいに広がるのが感じられるし、「かつての私」に共感して涙が流れて浄化されていくのを感じられると思います。
ただ、抵抗が強かったり、その痛みがあまりに強かったりするとうまく行かないこともあります。
また、感情を扱うことになるので、痛みが強いと「かつての私」に「今の私」が取り込まれてしまう(巻き込まれてしまう)リスクもあります。
さらに、自分に厳しい人は「かつての私」に対して怒りを覚えたり、まるで母が自分にしていたように「かつての私」を責めてしまうこともあります。
そうするとより傷が深まってしまいますね。
だから、本来はカウンセラーなどにサポートしてもらうのが望ましいところです。
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そうして「母に責められて辛い思いをした」という「かつての私」を「今の私」が助けてあげると、その辛さ、痛みなどが解消され、「そういうこともあったよね」という風に冷静に受け入れられるようになります。
実はそれだけで母へのわだかまりが解消されていくことも多いのです。
つまり、実感として「上司があんまり怖くなくなった」という風になるのですね。
とはいえ、今は「自分とのつながりを取り戻した」という段階で、「かつての母」とは向き合えていません。
そこで、次のステップとしては、「自分とのつながり」を得た上で、“2人で”「かつての母」と向き合う、というプロセスを進めていきます。
母に対して感じていた気持ち。
母に言えなかったこと。
母に分かってほしかったこと。
母に対する素直な愛情。
そうした気持ちを「かつての私」が「かつての母」に伝えられるよう、「今の私」がサポートしてあげるのです。
この「かつての母」と向き合う目的は「母からの愛情を感じられるようになる」ということです。
母なりに愛情があったはずで、それを感じられるようになると、今度は「かつての母」を自分の味方のように感じられます。
そこまで行かなくとも、「母なりに大変だったんだね」とか「母も頑張ってたんだな」と理解できるようになれば大丈夫です。
そうすると完全とは言えないまでも、ある程度、母に対する意識が変わりますから、その母を投影している上司に対する感じ方も変わるわけです。
「上司に可愛がられてる」とまで感じられたらいいのですが、そうでなくても「上司もふつうの人だな」なんて感じられるようになれば仕事上の問題はなくなっていくでしょう。
また、こうした感じ方の変化は「上司」に対して現れるまえに、もう少し距離のある人(習い事の先生や女性の先輩など)に対してまずは現れるものです。
そして、関係が変わるのもある日突然分かりやすい形で起きたらいいのですが、「あれ?よくよく考えてみたら最近は上司が優しいかも」みたいな感じで出てくることの方が多いんですね。
これも投影ですね。
だから、やはり自分の感じ方の変化については繊細に意識する方が良いのです。
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さて、こうしたプロセスを経験することは母や上司との関係が変わるだけでなく、様々な“副産物”をもたらしてくれます。
・とても生きやすくなる。
・自己肯定感がすごく上がった。
・自分を大人の女性として意識できるようになった。
・なぜか周りから色っぽくなった、大人っぽい雰囲気が強くなった、と言われる。
・未来、将来のことが考えられるようになる。
・人に接するときに堂々としていられる頻度が増えた。
・自分がほんとにしたいことや好きなことが見えてくる。
・自分軸で人と距離を取れるようになる。
・親密感への怖れが軽減された。
・イキイキした感覚が出てきて、以前より元気になった。
・仕事や人に対する好き嫌いがはっきり分かるようになる。
・周りの人や自分の感情に振り回されることが減った。
・抑え込まれていた才能を発揮できるようになる。
などなど。
母はほんと基本であり土台なので、その関係が変わると及ぼすプラスの影響はめちゃくちゃデカいんです。
ぜひ、そんなプロセスに向けて1歩を踏み出してみましょう。
※私の場合、こうしたセッションは個人セッションとリトリートセミナーで体験できます。
また、時々、こうしたテーマを扱うグループセッションやワークショップも開催しています。
◎東京/オンライン:5/24(日)13:00-17:00 自己探求ラボ「投影を極める、投影を使いこなす」
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/58210
◎大阪:6/14(日)11:00-18:00 大阪1DAYリトリートセミナー~「がんばる私」を脱ぎ捨てて、本当の私に還る1日~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/58353
◎大阪:6/13(土)スタート!自己探求ラボ in 千里山 ~自分自身を様々な角度から深く知ることができる半年間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/58359
◎ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398
◎新しい学び「どうしたらいい?」が解決する 自分と他人の心理学(池田書店)
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