*
そのアプローチ、もしかすると、旦那を変えようとするアプローチかもしれません。
まずは自分、自分。
その意識が確立されると、旦那を自由にしてあげることができます。
それに今でもできることってあるんです。
*
結婚14年目、子供二人がおります。主人37歳、私は38歳です。
ある日、主人からここ2年ほどの日頃の不満とともに、風俗通いを告白されました。昨年末から無断外泊が月に何度もあり、1月年始の休みに浮気をしているのか問い詰めたところ、上記の告白をされました。
本人は具体的に別居を検討しているようです。(行政書士の法規相談の領収書がありました)
帰りたくなくなる程嫌だったのか…と、今までの至らなかった点を認め、反省、謝罪をし、修復したいと申し出ましたが、許してはくれませんでした。
先週末、数ヶ月ぶりに話しをしましたが、やはり、1月同様のこと(この時は、さらに具体的な不満→ケーキを買ってきたら、美味しくないと言われたことやセックスを拒否する際に「キモい」と言われたこと、日頃の愚痴をすぐ言うこと、主人に対する感謝の気持ちがないこと、すぐ女はこーゆーものよ!男はこうすべきよ!…と言うこと。など)を言われ、冷めた気持ちは変わらない、もうお前に期待することはない、ほっといてくれ、と。
ただ、わたしが変わろうと努力しているのはわかるが、人間はそうそう簡単には変われない、とも言われました。
風俗は、私とやり直す気になったらやめると言いましたが、決めるタイミングは俺が決める、と。今のこの生活のままでは止める気はないと言われました。
風俗の話をすると、すぐ別居と言われ、わたしからはそれ以上何も言えなくなります。
彼はよく、ギブアンドテイク(論)を持ち出します。家庭での話もそれに乗っ取った理論で話をしているようです。(無償の愛は親と子供だけだとも言ってました)昔の彼は家庭第一の良きパパでしたが、中間管理職になった今ではエリート思考の強いサラリーマンになったように感じます。
私は3月頭から心療内科で診療&カウンセリングを受けており、自己肯定感を高めるためにも根本先生を始め、色々なカウンセリングの本を読んだり、趣味の習い事も始めました。
そんな思考の彼にどうアプローチしたら良いのか全くわかりません。私の実家には頼れず、主人の両親も遠方のため、相談相手もおりません。どうか良きアドバイスをお願いします。
(Sさん)
今、Sさんの頭の中には「主人が・・・」とか「~された」「~と言われた」という言葉が常に渦巻いていると思います。
そういう時、私は「あら。旦那さんに憑依されちゃってるみたいですね~」って言います。
そういう時は心理的に言うと「依存」の状態で、自分軸ではなく、他人軸で生きているときです。
そうすると主体が相手にあるので、自分はただ苦しく、もがくのですが、前に進みません。
だから、Sさんもご覧になったことがあると思うのですが、「まずは自分のこと。旦那のことは放っておいて、自分に目を向けましょう」と言うんです。
もちろん、他のカウンセラーさんなどは、もっといい方法を知っているかもしれません。
でも、私は自分の人生を生きて、自分が幸せを感じられるようになるためには、他人軸のままでは難しいのかなあ、と思っているんですね。
だから、「主人が・・・」という話が出て来ると、カウンセリングでもセミナーでも、「旦那が、、、じゃなくて、私が、、、でしょう???」ってツッコミを入れるようにしています。
時にはアファメーションで「旦那は旦那。私は私。」という言葉を口癖のように言っていただくことも多いです。
*
Sさんが実際そうなのかはお会いしてお話を伺ってみないと分からないのですが、こういう状況になると奥さんの立場の人はよくこんな思いが強くなります。
・早く修復したい。元の関係に戻りたい。
・自分を早く変えて、夫にもう一度愛されたい。
・何とか夫とお話し合いをもって以前の自分とは違うということを分かって欲しい。
・自分は以前とは変わったのだから、それを旦那に知らしめたい。
・夫の気持ちが変わる方法をいつも考えている。
・どうしたら夫が戻って来るか、その方法を知りたい。
・夫を説得して離婚を翻意する方法を探したい。
・自分は一生懸命自分を変えて、関係を良くしようとしているのに夫は何もしていない。
・自分ばっかり頑張ってるような気がする。
・自分は何度も謝罪したのだからもう許してくれてもいいと思う。
などなど。
他人軸になるとそういう風になってしまうものですが、でも、敢えてきついことを言わせていただくんです。
「これね、全部、自分の都合なんです。
相手のこと、全然考えていないんです。
だから、相手の気持ちは戻らないんです。
そして、おそらく、今だけでなく、今までもそんな風な態度を取って来たんだと思うんです。
だから、彼の心が離れてしまったんです。
そして、もしかしたら、自分を変えるふりして旦那を変えようとしていません?
あるいは、表には出さないけど、内心、旦那を否定して、批判してません?
自分を変えようとする、否定する、批判する人の元に戻りたいと思うと思います?」
グサグサと刺さった方も多いかもしれません。
いてーよ、いてーよ、と血を垂れ流してる方もいるかもしれません。
でも、そういう方は自覚がある、ちゃんと分かってるってことだから大丈夫ですよ。ご安心ください。
Sさんはいかがでしょうか?思い当たりますか?
*
>帰りたくなくなる程嫌だったのか…と、今までの至らなかった点を認め、反省、謝罪をし、修復したいと申し出ましたが、許してはくれませんでした。
これは素晴らしいですね。
私たちはよくこういう問題が起きて、学びを得ることが多いです。
その旦那さんの気持ちが理解できたのは大きな一歩ですね。
Sさんが詳しく書いてくださってるのでもう少し具体的に見て行きましょう。
>ケーキを買ってきたら、美味しくないと言われたこと
その時、彼はどんな思いだったのでしょう?
>セックスを拒否する際に「キモい」と言われたこと
彼はどんな風にその言葉を受け止めたと思いますか?
>日頃の愚痴をすぐ言うこと
どんな思いで旦那さんはその愚痴を聞いてくれたのでしょう?
>主人に対する感謝の気持ちがないこと
感謝されない気持ちってどんな気持ちでしょう?
まあ、でもSさんがほんとうに旦那さんに感謝がなかったわけじゃないですよね。
言わなきゃ伝わらないってことなんだろうと思います。
>すぐ女はこーゆーものよ!男はこうすべきよ!…と言うこと
それを聞いて旦那さんはどんな気持ちになったんでしょう?
一つ一つ、彼がどんな気持ちで過ごしていたのかを想像してみてください。
よくこういう場面では「感情の逆転」という現象が起こります。
かつて夫が感じていた気持ちを今の私が感じ、かつての私が感じていた気持ちを今の夫が感じている、という状態です。
拒否されたり、否定されたり、受け入れてもらえない気持ちを今、Sさんはお感じだと思うのですが、もしかするとかつての彼もそうだったのかもしれませんね。
*
ちなみに今は感謝の気持ちを伝えてますよね?
「帰って来てくれてありがとう」
「今月もお給料をありがとう」
「健康でいてくれてありがとう」
「子どもたちの面倒を見てくれてありがとう」
「頑張って働いてくれてありがとう」
「ご飯を食べてくれてありがとう」
会話がない中でも感謝の思いを感じ、何らかの手段で伝えることは可能ですよね。
*
Sさんが分かりやすく情報を伝えてくれてるので、今日は色々とツッコミを入れて見ましょう。
>冷めた気持ちは変わらない、もうお前に期待することはない、ほっといてくれ、と。
離婚を言い出した旦那様が使う常套句の一つですよね。
ほんとおそらくほとんどの奥さまがこのセリフを聞かれているんじゃないでしょうか?
「ああ、うちも、うちも」と頷いてる方多いと思います。
いわば「この紋所が目に入らぬのか!」的な決め台詞みたいなものですよね。
ちなみに、この決め台詞はある程度年齢がいった人じゃないと分からないですよねええ???(笑)
もちろん、Sさんはご存知かと思いますけどー
>ただ、わたしが変わろうと努力しているのはわかるが、人間はそうそう簡単には変われない、とも言われました。
こういうとことに旦那さんの優しさが見えますよね。
ほんとはいい人なんでしょうね~。
確かにそう簡単に人は変われないかもしれませんよね。
でも、簡単か、難しいかは関係ないですもんね。
「変わる」って決めたんですから。
>風俗の話をすると、すぐ別居と言われ、わたしからはそれ以上何も言えなくなります。
こういうのを「切り札」って言います。口封じの術です。
旦那さんがSさんにしゃべらせないようにするために編み出したテクニックですね。
「別居」て言うとSさんが困って何も言えなくなるので
さすがに今の状況では「もうこれ以上しゃべるなよ」って唇で唇をふさぐ手段は使えないので、こちらを選んでいるのでしょう。。。
>そんな思考の彼にどうアプローチしたら良いのか全くわかりません。私の実家には頼れず、主人の両親も遠方のため、相談相手もおりません。
相談相手がいない、というのは辛い状況ですね。
「実家に頼れず」というのはちょっと気になるフレーズで、揚げ足取り業17年の根本先生としてはツッコミを入れたくなるものですが、それはまたの機会にしましょうか。
ご両親との関係と旦那さんとの関係について見つめ直してみましたか?
きっとつながりがあると思いますよ。
相談相手を見つけることをやってみましょうか。
友達には話せないんでしょうか?
心療内科の先生(か、カウンセラー)は相談相手にはならないんでしょうか?
お勧めの一つは自宅でできる電話カウンセリングを定期的に利用すること。
無料のものもあります。
私の出身のカウンセリングサービスでもやってます。
また、お勧めの一つは「おかまバー」(笑)
あれこれしゃべって「分かる分かる」って共感してもらって、「あんた、だからダメなのよー」て説教してもらってください。
これ、かなり効果的です。
セミナーに参加されたことはありますか?
同じ方向を向いている仲間と出会うことで相談相手が見つかりますね。
などなど。
でもね、実はこういくつか方法を書いたのはあるトラップを仕掛けたからなんです。
えっ!?まじ?と思うでしょう?
でも、そんな難しいことじゃありません。
こういう方法を聞いたときに、自分を変える決意をした人は「どうやったらできるか?」を考えます。でも、自分を変えるつもりのない人は、まだ決意ができていない人は「できない理由」を考えます。
「子どもがいるし、夜は家を空けられないです」と考えるのが後者の人。
「どうしたら、子どもを預けてでかけられるか?」を考えるのが前者の人。
さて、Sさん、皆さんはどちらだったでしょうか?
*
自分を見つめ直す作業はすぐには効果が分かりにくいものです。
でも、趣味を始めるなど、自分軸に移行しようとしているのも分かります。
だから、旦那のことはしばらく放っておいてください。
本人もそれを希望してるわけですし。
そういう時に何か関わりを持とうとするのは「黙っててと言ったのに、ちょくちょく話しかけて来る子ども」と同じです。Sさんの子どもがそういう風にしてきたらどうします?
そして、「主人が・・・」という主語が「私が・・・」に変わり、「~された」等の受け身言葉が「~した」という主体的な言葉に変わった時、旦那さんへのアプローチが効果的になります。
だから、今は「あいさつ」と「感謝」以外はできることはないんだ、と思っている方がいいと思います。
自分を見つめ直す時間が必要なわけですから、むしろ、旦那にかまってるような暇はないってのが本心です。
旦那は旦那。
私は私。
まずは私自身。
旦那は後回し。
そんな言葉を毎日唱え続けて行きましょう。
○根本のメールマガジン
○根本のセミナー・スケジュール
○根本のカウンセリング
☆音声配信サービス
【根本の講座が自宅で、電車で聴ける!】ココロノポッドキャスト
☆DVD
・「ドロドロ系人間関係をスカッと解消するために知っておきたい心理学講座」
・『「手放すほどの愛がすべてを変える! 今、ここから愛されて幸せ妻になる法則」セミナー』
・『10年愛されるカウンセラーになる秘密』
☆根本本。