感情を否定して抑圧する癖のある私の元にやってきた自己中心的な同僚くん。


怒りとうまく付き合っていくレッスンを実践でなさっているSさんからのリクエストです。
怒りとは?怒りを認めることとは?なぜそうなったのか?どうしたらいいのか?そのための一人でできる実習、をご紹介。

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 根本さんこんにちは。
昨年名古屋のセミナーに参加させていただいてから、ブログを拝見しては自分を見つめ直す手がかりにさせていただいています。
怒りという感情の扱い方に戸惑っているためリクエストさせていただきます。
私は小さなころから教室で先生が怒ると私が怒られているわけでもないのに、熱を出してしまうような子供でした。父親が短気な性格なので、大人を怒らせてはいけないと思っていたのかもしれません。
また中学生くらいからは人に対して怒ることはいけないことだ、そんな感情を持つ自分はだめな人間だと思い込みすぎて、自分が怒っていることに気づけない時期が長くありました。
ここ数年で気づくまでの時間が早くなってきましたが、そうするとその感情を持て余してしまうのです。
そんな中職場の異動があり、わたしの怒りの感情を見事に刺激し続ける人と仕事をすることになりました。自己中心的で、言葉使いが荒く、いわゆるかまって欲しがりの俺さまという感じです。わたしの中にも似た部分があり否定してきたからこそ反応してしまうんだろうなと思いつつも言い返してしまったりします。
何しろ怒るということに慣れていないので、自己嫌悪の繰り返しでぐったりしてしまいます。怒られる自分に価値はなく、怒った自分にも価値がないという思考の癖もなかなかなくなりません。
相手の問題ではなく、私が避けてきた課題をクリアするチャンスなんですよね、きっと(笑)
以前にも同じようなリクエストがあったかとも思いますが、自分の感情を否定し抑圧するのではなく怒りを扱っていける練習などありましたらご教授ください。
これから暑くなっていきますが、お身体ご自愛ください。
(Sさん)
***

怒りはたぶん、誰もが嫌な感情だと思うんですよね。
積極的に感じたい、という方はあまりおらず、どうしても出て来てしまうから仕方なくお付き合いしている、みたいなものではないでしょうか。

まずは「怒り」という感情について触れておきましょう。

「怒り」とは「感情のふた(蓋)」という風に言われます。
だから、「怒りはほんとうの感情ではない」という方もいらっしゃいます。

ふたですから、何かの上にかぶさっているわけですが、それが何かと言うと「ほんとうに感じている感情」なのです。
例えば、大切な人と別れてすごく悲しくて泣いている時、その悲しんで泣いている自分が許せないと、怒りと言う感情でふたをして、「こんなことで泣くなんて情けない」って思いを持ちます。そして、誰かに慰められるとまたそれが情けなくて「悲しんでなんかいないやい!!」って強がるのです。
この時に「怒り」が使われます。悲しみを隠すために、または、情けなさを隠すために。
だから、ほんとうはその「悲しみ」を素直に認めて、それを解放しましょう、という風に見ていくこともできます。

Sさんにとって、「私はほんとうは何を感じているんだろう?」って心の内を見ていくのも大切なことかもしれないですね。
「自己中心的で、言葉使いが荒く、いわゆるかまって欲しがりの俺さま」な同僚(?)に対して何を感じているのか?

その怒りを言葉で表現すると何でしょうか?
「そんな自己中なことばかりしてたら、振り回されて、自分らしくいられないじゃないか!自分のペースで仕事が進められないじゃないか!」
「そんな自分勝手な行動ができて・・・正直、、、正直、、、、羨ましいぞぉ!私もそんな風にしたいぞぉ!!!」
みたいに。

そしたら、自分の本音がまた見えて来るかもしれませんね。

さて、その自己中な同僚の存在は、Sさんの怒りスイッチを押して、怒りを解放する練習をさせてくれている、大切な存在ですよね。ありがたいですよねえ(苦笑)

Sさんはすでにお気づきですが、潜在意識のレベルで言えば、「そろそろSさん、その気持ちを向き合いまひょか」と言われてるわけで、ベストなタイミングで異動になり、ベストな人に出会えた、と言えるんですが。まあ、いやですよね~。

ということで「いや!」ってことをまずは認めていきましょうか。
「あんな奴と一緒にしたくない」って。

それに「言い返してしまう」んですよね?
素晴らしいじゃないですかー!!!
それがなかなかできないんですよね。

うまい言い方なんてできなくてもいいから、どんどん言い返してみましょう。
慣れてないから凹みますし、そんな自分は嫌だな、と思います。
でも、それでいいんですよ。
「これでいいんだ、これでいいんだ」って自分に言い聞かせてください。
目の前のアイツはサンドバッグ、あいつはサンドバッグってブツブツ自分に言ってあげてもいいですよ。

と、まずは「言い返す自分」に「OKを出す」、すなわち、許す、というのはどうでしょうか?

正当なカウンセリングの見方をするのなら、これまたお気づきのようにお父さんとの関係がネックになっているのでしょう。

ちなみに短気なお父さんに対してお母さんはどんな態度でしたか?怒らせないようにするタイプ?あるいは、お父さんを怒らせちゃうタイプ?もし、前者だとすると、Sさんはその手法をお母さんから学んだんですよね。もし、後者だとすると、お母さんとの関係もすごく重要になるようです。

「大人を怒らせないように」ってすごく気を使って生きるの、とても大変だと思うんですよね。
同時に、短期で怒るお父さんを許せていないんですよね。
だから、あんな風にはなりたくない、と自分を抑圧する癖が付いたんだろうと思うんです。

ガッツリ系の宿題としてよくこんなものを出します。
1.お父さんへの恨み辛み、許せないこと、ムカつくことを100個リストアップしましょう。
2.それが終わったら、お父さんに感謝できることを100個探しましょう。

これもすぐには難しいかな?
でも、お父さんに向き合うにはいいレッスンだと思います。
今のSさんだと、2の方がやりやすいかもしれませんが、ぜひ1から始めてみてください。
お父さんと今の同僚の共通点なども見つかって来ると思います。

何が嫌なんだろう?ってその同僚をよくよく見ていきます。
その人の自己中心的な態度の何が嫌なんだろう?どうして嫌なんだろう?って。

そうすると・・・いずれ、こんな結論に至るんです。

「私と、似てる、かも・・・。えーっ!?!?うそーっ!!やだー!!」て。

これもまた若干修行の匂いがするアプローチですが、何でムカつくか?ってそもそも「自分が禁止してることをこいつがやってる」からってことが多く、ということは、彼の要素は自分の中にもある、ということなんですよね。

そして、ふだんできること。
日記を付けてみてください。
何を書いてもいいです。
別に怒りを書き殴る、でもいいし、ただ今日会ったことを箇条書きにするだけでもいいです。

怒りや感情を否定することなく、抑圧することなく、向き合っていくということは、自分自身と向き合う時間をちゃんと作ってあげる、ということです。

日記なんてまさにその方法だと思うのです。
書けない日もあってもいいですから、今日から始めてみませんか。

ちょっとそれに似た実習に「御恨み帳」を作る、というのもあります。
最近開催している「許し」の講座でそんな話を良くするのですが、とにかくイラッとしたり、ムカッとしたことを書いていくんですね。
「書く」ことは「解放する」ことに繋がるのでこれも効果的な方法です。

職場にノートを一冊用意して、ぜひ、ムカッと来たら、書き付けてみてください。
ただし、Sさんのようなタイプは「反省文」になってしまうことがあるのでご注意ください。

ムカつくことだけをただ書く、んです。

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