根本流お金の心理学講座(1)~潜在意識にインストールした思いに縛られる~



お金はとてもニュートラルでピュアな存在なので、親の影響をモロに受けやすいものです。
特に潜在意識が全開の6、7歳までに親がどんな風にお金を扱っていたかが重要で、大人になってもその観念に縛られてしまうのです。

(1)あるからって(2)があるかは分かりませんが(笑)、今日は私にしては珍しいテーマを扱ってみたいと思います。

お金の心理学講座を各地で開いています。
自分もお金の問題があったのであれやこれやと研究してきましたし、そういうカウンセリングもちょくちょくあったのでそのケースを通じてもあれやこれやと考えてきました。

さて、お金ってとてもニュートラルなもの。
そのもの自体に良いだの悪いだのなんだのって意味はなく、とてもピュアな存在。

それゆえにお金には私たちの感情がバンバン投影されます。
これでもか!!ってくらい内なる概念に振り回されるのがお金なんです。


あるクライアントさんの話です。
「私、同世代でも給料をたくさんもらっている方だと思うんです。でも、そんな無駄遣いしているつもりはないのに毎月カツカツなんです。」

そんな彼女の話を掘り下げていくとこんな背景が出てきました。
「うちの母親は小さいころから『お金がない!ほんとにない!』と言い続けてる人で、『お父さんはほんと稼ぎが悪いから私が頑張って何とかこの家をやり繰りしてるのよ。』と不満をいっぱい言う人でした。
だから、うちはずっと貧乏なんだと思い込んできたんですが、20歳の頃、ふと気づいたんです。
あれ?うち、世田谷の庭付きの一軒家に住んでいて車も2台あるよな・・・。
お父さん社長だし、もしかして、うち、お金持ちなんじゃ・・・。」

実際に家にお金があるかどうかって子ども心には分かりません。
お母さんが「ない」と言っていたら、子どもは素直に「お金ないんだ」と思います。
大人になって客観的に物事を見られるようになったら「お金持ちかも」と判断できますが、子どもにはそれが難しいですよね。

子ども時代のお母さんの口癖から彼女は潜在意識に「お金はないんだ。お金はないものなんだ」という思いをインストールしました。

特に物心がつく6、7歳くらいまでは顕在意識がなくその情報が正しいか間違ってるのかの判断ができません。
だから、その情報を鵜呑みにしてしまうんです。

例えば、皆さんは私がブログで「このお水、すごく健康になりますよ。これを飲んだらもうどんな病気も治っちゃいますよ。料金は500mlで2万円です」って紹介しても「怪しすぎる。そんなわけない。高すぎる。」などと“判断”して買いませんよね?(笑)
でも、それを5歳の男の子に言ったら「え?そうなの?何でも治るの?すごーい!ねえ、ママ、2万円だって~!ちょうだい!」って言うの想像できませんか?
(もちろん、個人差は多少あると思いますが)

子どもは素直だから騙されやすい、といいますが、それは子どもは潜在意識が全開で、顕在意識がないから判断ができない、ということなのです。

だから、私たちはこの顕在意識が生まれる6、7歳くらいまでにインストールしたあらゆる感情(情報)に人生が左右されるわけです。

で、この世田谷の彼女。
お母さんが「お金がない」というのをそのまま信じて大人になったので、それに忠実に生活するようになりました。
つまり、「お金がない生活」をお母さんの言う通り忠実に再現するんです。

だから、収入がほかの人よりあろうが、なかろうが関係ありません。
むしろ彼女は「収入があるのにお金がない」というところまでお母さんの状況に忠実に生きていたんです。

どんだけお母さんのことが好きなんだろう?って話です(笑)

そして、収入はあるけど毎月給料日前はカツカツの生活をする、という行動を起こしているのです。

お金ってことさら親の影響を受けやすいものじゃないかと思っています。
子どもにとってお金ってほんとうに生活に関係ないものですよね。
だってふつうは、子どもに関するお金も親が出しますから。

去年うちの息子に1万円札と500円玉を並べて「どっちが欲しい?」って聞いたんです。我が家の4歳児は教育が行き届いていると見え(?)、即座に500円玉を選択し、あろうことか床で遊び始めたのです!!
そして、転がそうとしてもうまく転がらないのですぐに飽きて、すぐにトミカで遊び始めました。

皆さんは1万円札、500円玉、トミカ(300円程度)とを並べて「1つ選んでいいよ」って言われたらトミカ選びます?(笑)

4歳児にとってお金とはその程度の価値しかないものなんです(そして、それはお金というものの真実を示していると思います)。

だから、親が「お金って怖いものよね」と言っていたら、子どもはそうなんだ、と思い込みます。
皆さんは怖いものを側に置いときたいですか?
怖いもの、好きですか?

ふつうはNoですよね。
とすれば、怖いものは遠ざけたいですから、お金も遠ざけてしまい、収入が少ない、貯金ができない、という状況を作り出したり、お金に関して怖い体験をしたりするようになります。

一方、親が「お金があってほんとに幸せ。ありがたいよね~」って話をしていたら、「お金って僕を幸せにしてくれるものなんだ!」という思いを潜在意識にインストールしますから、大人になればお金を大切にすることが分かりますか?
そして、幸せにしてくれるものだから大事にするだけじゃなくて、たくさん集めたいと思いますよね。
そうすると収入の多寡にかかわらず、貯金ができるようになり、豊かで幸せな生活を送ることができます。

ある親は「お金持ちはケチな人じゃないとなれないし、悪いことしないとなれないものよ」って子どもの頃によく言ってたそうです。そして「あの人はケチだからご近所のみんなに嫌われてるの」とも。
あなたはケチだの悪いことしてるだのって陰口叩かれたいですか?
みんなに嫌われたいですか?

そんなのいやだー、と思う分だけ、この子どもはお金持ちになれないの、分かります?

さて、皆さんはお金に対してどんな思いを持っているのでしょう?
「嬉しいもの」「幸せにしてくれるもの」「豊かさを感じさせてくれるもの」「あると安心するもの」等々、ポジティブなイメージもあれば、「怖いもの」「汚いもの」「なくなるもの」「揉め事の原因になるもの」「いやらしいもの」等々のネガティブイメージもあるでしょう。

お金=○○なもの、の○○に当てはまる言葉を20個くらい探してみるといいでしょう。

また、あなたのご両親(あるいは子どもの頃一緒に住んでいた家族)は、お金のことをどんな風に扱っていたでしょうか?

そのお金に対する思いが今の皆さんのお金との付き合い方にどらくらい影響を受けているでしょうか?

先日お金の心理学でこの質問をしたときに「お金はあることがふつうのもの。ないっていう発想がないもの」という趣旨の発言をされた方がいました。
実際、その方は子ども時代から豊かな生活を送られていたんですね。
そして、結婚相手もまた豊かな人で、今もお金に困らない生活を送られています。

ちなみに私は子どもの頃、親は事業のお金がなくてとても苦労をしていた時期がありました。その頃はほんと親はハードワークをしていたと思います。でも、母親はそんな姿を子どもには見せず、お金に困らない生活をさせてくれました。
そのため私は長い間、「収入は決して少なくないし、結果、お金には困らないし、何とかなるんだけど、いつもお金がなくなるんじゃないか?という不安や、お金がぎりぎりで大変って思いをして、お金を稼ぐためにはハードワークしなければならない」という生活を作り出していました。

それがあるときから「お金を信頼する」ということを始めて、その生活もまた変わりました。
とはいえ、まだまだハードワーク癖が抜けないとか(笑)癒され切ってはいないのですけど、不安はだいぶなくなりましたし、ぎりぎりの生活ではなくなりました。

子どもの頃のその思いを書き換えることをあらゆるヒーリングの手法は提案しています。
インナーチャイルドセラピーもその一つだし、親を「許す」と言うプロセスもそれに当たるし、アファメーションをしてもいいし、その感情を手放す方法もあるし、、、まあ、いろいろあります。

でも、どんなヒーリングもセラピーもその基本には「愛」があります。

なぜ、それほどまでに親の影響を受けるのでしょうか?

それは「愛」があるからです。

親のことを愛しているから、その言葉や感情をそのまま受け取ります。

親のことを愛しているから、その生き方を忠実に真似します。

だから、そこにまずは気付く必要があります。

それくらい親のことを愛していたんだな、と思えたら、その愛ともう一度繋がってみましょう。
親への愛を感じていくと、この親から受けた観念も手放しやすくなります。

お金に対しても素直に「愛」を向けることでネガティブな思いを溶かすことができます。
私のお金の心理学講座を受けると、お金のことを「諭吉さん」と呼ぶようになります。
中には親しみを込めて「ゆっきー」と名付けた人もいました(笑)

諭吉さんのことを大好きで、すごく愛してるって認めたら、まるで「恋人の写真」を扱うようにお金を扱うことができます。

好きな人の写真を折り曲げたりします?
好きな人の写真をポケットに放り込んだりします?

そうしてお金に対する接し方が変わると、当然、お金に対する思いも変わり、感謝できる瞬間が増えるようになります。

子どもの頃に受けた影響は絶大ですが、それを変えることができないわけではありません。

気付くこと、愛と繋がることだけでも変わり始めます。

実際、この記事をここまで読まれた方は、お金に対して感じてる自分の思いを再確認したり、これからどう扱っていこうかを考え始めたりしてると思います。
だとしたら、もうすでに変わり始めているのです。

最後に宣伝を「根本流お金の心理学講座」あちこちで開催しています。

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