部屋に置きっぱなしになっている彼の荷物はどうしたらいいのでしょうか?



失恋2か月のMさん。突然の別れ話だったのでパニックになってしまい、最初の頃は大変でしたが、徐々に気持ちの整理が少し付き始めた頃にあることが気になるようになりました。

それは自分の部屋に置きっぱなしになっている彼の荷物。

服の着替えからCDやマンガ雑誌、仕事の参考書。歯ブラシは捨てたけど、髭剃りのシェーバーはまだ洗面所の棚に置いたまま。まだおろしたての整髪剤も何かもったいないような気がして残してある。他にもこまごましたものがそこかしこに置いてある。

「根本さん、それって捨ててもいいんですか?送り返したらいいんですか?」



彼は何て言ってるの?って聞いたら「適当に処分してくれ」とのことだそうで。

「モノ」は「モノ」なんですが、でも、ただの「モノ」ではないですよね。
「彼」の匂いがふんだんにしみついた「彼モノ」なんですよね。

だから、どこかに思い(執着)が残っていると「捨てたくない」と思ってしまうのです。
(もちろん、別れた彼の荷物は即処分!という急ぎやすい方もいらっしゃいます)

もし、嫌いな人の荷物が置きっぱなしになっていたらどうします?
速攻、処分すると思いませんか?

でも、別れた彼のモノだといろいろな思いがココロを過ぎるのです。
もう終わりだし、元に戻ることはない、と分かっていても、「もしかしたら・・・」と淡い期待を抱いてしまう自分がいます。
もし、この荷物を取りに来てくれたらちょっとだけでも話ができる・・・。
ダメって分かっているけれど顔だけでも見たい・・・。

そんな思いがチラッとでもあると、つい、処分をためらってしまいます。

特に女性は「モノ」に「気持ち」を乗せます。
(一方、男性は「モノ」は「モノ」と切り分ける人が多いです。この辺は拙著『頑張らなくても愛されて幸せな女性になる方法』に書いているのです!(笑))

だから、部屋に置いてある彼の荷物には、彼との思い出や気持ちがたくさん乗っかっているので、おいそれと処分できません。
大袈裟に言えば「彼を捨てる」「彼との思い出を捨てる」ような気持ちがしてしまうんですね。
だから、気持ちをちゃんと整理して、次に進む覚悟ができていないと、モノは捨てられない、と思ってしまうのです。

そこで、逆説的に考えてみましょう。
彼のモノを整理することが心の整理に繋がる、と。

そもそも部屋というものは自分の心を映し出す鏡です。
だから、部屋を整理することは心を整理することに繋がります。

だから、彼のことも同じ。

彼の荷物を処分するなり、送り返すなりすることで、彼への気持ちを整理できるわけです。
すなわち「手放し」が進むんですよね。

あとは本当に「手放したいか?」ということが問題ですね。

冒頭のMさんにはこんな話をしました。
「『もういいや!』って思えるまで放っておいていいですよ。目障りなら段ボールとかに入れておいてもいいですし。今度の模様替えとか年末大掃除にかこつけて処分しちゃってもいいですし。まだまだ浸りたいときもあるなら、そんな自分を許してあげてもいいんじゃない?無理に整理する必要はないと思いますよ」

ラブ・カウンセリング
男と女の心理学

こじれたココロのほぐし方 頑張らなくても愛されて幸せになる方法
 ★好評発売中!根本裕幸の近著。


あわせて読みたい