今ならきっとうまくやれるのに・・・。



ラブ・カウンセリング

失恋後のカウンセリング。何とか彼とやりなおせるように頑張ってきた女性。自分でも変化を感じ、成長を感じているときに、ふとこんな言葉が出てくることがあります。

「今の私ならきっとうまくやれると思うんです・・・。」

昔の自分は未熟で、足りないところがいっぱいあって、それで失恋してしまったけれど、今の私ならその点はフォローできるし、もっとしてあげられることもある・・・。
そんな思いが伝わってきます。

願いいたします。


・前の自分にはなかった新しい考え方、接し方を学んだ。

・もっと女性であることに自信を持ち、女性らしく振る舞うようにした。

・彼の気持ち、男性の気持ちを学んで、理解できることが増えた。

・付き合っているときに犯した失敗は二度と繰り返さないように反省した。

等々・・・。

確かに成長したと思います。表情や雰囲気も、失恋直後に比べればだいぶ元気になりました。
気付かなかったことに気付き、学んだことも嘘ではありません。

ただ、そうはいっても失恋して3か月くらいまでは「今の私は前の私と違う。だから、きっと今ならあなたとうまくやれるから、またやり直さない?」というアピールは避けてほしいんですね。

なぜかというと、多くの場合、まだまだ定着していないからなんです。
新しい考え方を学び、取り入れても、すぐに人はそれを生かせるわけではありません。
頭でのみ理解していることも少なくないものです。

その時点でよりを戻したとしても、数か月もすればメッキが剥がれて「なんや、結局、なんも変わってないやん」と言われてしまうんです!

このケースでは、自己判断はとても危険です。
彼とよりを戻したいために、彼に好かれたいがために頑張っている場合、「早く変わらなければ他の女性に取られてしまう」「早く成長しなければ彼に忘れられてしまう」などの焦りや不安が強くなるんですよね。
だから、目先の変化に捉われてしまいやすいんです。

実際、失恋して1か月でよりを戻して、その後1か月後にまた振られる、という経験をされた方がいました。
失恋したのちの1か月で、彼とよりを戻そうと必死に頑張って自分を変えたつもりだったんですが、その後の1か月であっさりと「やっぱりお前はお前。そう簡単には変わらないよな」と言われて振られてしまったんです。
ものすごくショックを受けていましたが、あまりにも突貫工事過ぎたのかもしれません。

成長し、変化するのは、彼とよりを戻すためではありません。
自分を磨き、成長させるのは、これから先の幸せのためで、「元彼限定」ではないんですね。

だから、極端な話、変化というのは周りの声で決まると思ってください。
自分が変わったと思っても、周りが「え、そう?」という場合もあります。
あるいは「確かに変化したけど、そこまでは・・・」という場合もあります。
その逆に自分ではあまり変わったような気はしないけれど、周りが「すごく変わった」と言ってくれる場合もあります。もし、彼らが信頼できる人であれば、きっとそのほうが正しいと思う謙虚さを持ちましょう。

新しい考え方を取り入れてから、それが体になじんて定着するのに3か月~半年くらいは必要になります。

例えば、男心を学ぶためにカウンセリングやセミナーに通ったり、本やネットを読んだり、友達に聞いたりして3か月頑張ったとしましょう。
でも、そこでは新しい知識がたくさん頭に入っているわけですが、でも、それはまだ頭で理解している段階なんですね。心で納得しているかどうかは分かりません。
そこで、あと3か月くらいその学びを続けてみてください。(もちろん、やり方は変えてもかまいません)
そうすると、徐々に頭の中にあったものが心の中に浸透していき、「自分の考え」に変わっていき、その新しい考え方があなたの中で「当然のもの・常識」になるんですね。
それこそが、変化なのです。

そのときは、「前の私とは違うから、今ならきっとうまくやれる」と自信を持ってOKです。
そのうえでよりを戻すことができたとしたら、「お前、変わったな」と彼に言わせることができるのです。

そんな風に「今ならうまくやれるのに!」という思いが“過信”のときもあります。
自分の変化・成長には敏感になりたい反面、謙虚でいたいところですね。
そのためにも、ぜひ、あなたを客観的にちゃんと見てくれる友人やカウンセラーを持ちたいものです。

#なお、今回は「今ならうまくやれる」という誤解についてのお話でした。その期間についてはあくまで“参考”としてください。また、「じゃあ、よりを戻そうとしたら3か月か半年待たなきゃいけないの?」という趣旨ではありませんので、誤解なきよう、お願いします。


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