恋+αの忘れがたきパターンについて。



ラブ・カウンセリング

「元彼は、同じ会社の人なんです。(1/2) 」(2011/5/30)、「元彼は、同じ会社の人なんです。(2/2) (2011/6/6)」の拡大版です。

例えば、職場に元彼がいると、いちいち気になったり、傷が疼いたり、忘れがたかったり、彼のことを狙ってる女子がいれば気が気じゃなかったり、顔をよく見るからなかなか手放せずに次の恋に進めなかったり・・・というお話を以前させていただきました。

でも、それは「仕事」に限ったことではないんですよね。



「学生時代、サークルで付き合っている彼がいたんだけど、うまく行かなくて別れてしまった・・・けど、サークルに行けば会うし、ふつうに付き合わなきゃいけないし、友だちになれたら良かったんだけど、私がまだ好きだったから、つい意識をしてしまって・・・」

「よく通っていた近所のカフェのスタッフの方のことが好きになって、色々とアプローチしたんですが、なかなかうまく行かず・・・。そのうち、彼が結婚するってことをマスターから聞いたときはものすごくショックで。好きな店だっただけに、二重のショックでした。近所だけに店の前を通るのも辛くて引越しも真剣に考えました」

「同窓会みたいな飲み会で再会した同級生と付き合うことになったんですが、彼が遠距離ということもあってなかなかうまく行かず、すぐに別れてしまったんですね。でも、同級生が仲良くて、今でも頻繁に飲み会とかあるんです。彼はあまり参加できないってわかっているんですが、その空間を楽しめない自分もいて・・・」

そんな痛い思い出をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。
そして、時にはその傷が悪化して、その後の恋に大きな影響を残していることもあるかもしれません。

また、逆にそういう環境だからこそ、気持ちが萎えてしまっても別れがたい、ということもあるでしょう。

職場で付き合っていて、別れたら結構後が大変だから、なかなか別れを切り出せず、好きでもないのにずるずると付き合っている・・・みたいなこともあり得ますよね。
“大人”の計算みたいなことをしてしまってるのかもしれません。

そんな風に「恋」に何か別の要素(+α)が付いていると、引きずり易かったり、別れにくかったりしますよね。

それは「彼・恋」に「サークル=つながり、仲間、趣味」「近所のカフェ=居場所」「同窓会=思い出、つながり、仲間」といった要素が付加されるわけで、彼と別れる、失恋するということは、イコール、「つながり」や「仲間」を失うことのように感じられてしまうのです。

失恋って“彼とのつながりが切れること”ですから、“つながり”がある場所での失恋は、特に苦しいんです。

また、サークルや同級生、常連になった店などの場合、“人生の大事な思い出の一つ”になりますよね。

その大事な思い出に“傷”が付くとしたら、それだけで虚しく、切なく、辛くなるものだと思うのです。

「サークルは楽しかったし、いい友達もたくさんできたんだけど、今は思い出したくも無い」

という風に。

だから、仕事やサークルならば辞める方向に、店・ショップならば近くには行かないように、同窓会だったらもう顔を出さないようにしてしまいがちかもしれません。

失うものが「恋」以外にも大きすぎる場合もあるでしょう。

もちろん、それも仕方がない場合もあります。私も「仕事、一旦休んだほうがいいかもね。」とか「ちょっと今、会社に顔を出すのは傷に塩を塗りこむようなものかな。配置転換とか相談できない?」とか提案することもあります。

私達は「心」を優先します。どうしても。
経済活動とか、仲間とかも大事なのですが、心が元気になれば、また取り戻せるし、今以上の輝きをもたらすことができる、そう思っているんですね。

だから、「一旦、距離を置きましょうか、その状況は辛すぎますから」と提案することも少なくないのです。

思い出の詰まったサークルから身を置くこととか、大好きだった趣味から一歩引くこと、生活の上で大事な仕事を手放すこと、どれもすごく辛いし、それだけでなく、悔しかったり、情けなかったりするかもしれません。

でも、そこで無理して頑張っても傷口は開きますし、余計に辛い思いをしなければいけなくなるかもしれません。

とはいえ、分かっててもできないことが多いんですよね。
生活は?仲間は?せっかくの居場所は?

すごく難しいですよね。

いきなり仕事辞めたり、趣味を辞めるのは難しいと思うので、私が最近お勧めするのは「非常事態宣言」を出すことなんです。

勇気要りますし、恥ずかしいですが、同僚や上司、仲間、コーチ、店長等々、もちろん、信頼できる人に限られますが、「辛い思いをしている」ことを話してみるんです。

失恋をして辛いこと。
でも、この場を失いたくないこと。
だから、余計に今辛いこと。

そういう話をできそうな人にぽつぽつ話していきます。

「あいつが辛い思いをしている」ということをその場で共有している人がいるだけで、少し心は軽くなります。
1人で荷物を抱えなくて済みますから。
もちろん、それだけで問題が解決するわけではありませんし、また、その人にちゃんとあなたを受け入れられる余裕があるかどうかは分かりません。

それでも自分の問題をシェアすることは、心を開くことになります。
そうすると思いが伝わり、そして、周りからの予想外のサポートを受けることも可能になるでしょう。

それでも難しい、という場合は、カウンセリングなどの力を借りて、プロセスを早く進めると効果的かもしれません。(カウンセリングというのは「時間短縮」の効果があるんですね。1人で頑張ると半年かかるところを、2、3ヶ月で乗り越えられる、みたいな感じです。)

恥ずかしかったり、怖かったりすると思いますし、できない言い訳がたくさん出てくるかもしれません。でも、皆さんにとって、新たな扉を開くきっかけになれば幸いです。


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