付き合う前に、別れることを考えてしまうんです。



ラブ・カウンセリング

過去の失恋の痛みがそうさせるのかもしれませんが、付き合う前から、「別れてしまったらどうしよう」という不安になってしまうことありませんか?
まだ全然距離があって、お互いにちょっと意識し始めたかな?でも、まだだよね・・・という距離感の時から「もしうまいこといって付き合えたとしても、でも、うまくいかなくなって別れてしまったらすごく傷ついていします」みたいなファンタジーというか、感覚というかが頭の中を離れなくなってしまうような。


なんだか自意識過剰だなあ、と笑えるうちはいいのですが、本気で別れが怖くなってしまうと、それ以上二人の距離を縮められなくなります。

彼からすれば、それまではいい感じで進んできたのに、「何だか最近彼女は冷たいなあ。メールの返事もあっさりしてるし」と疑問を感じ始めてしまうかも。
そこで「実は笑っちゃうんだけど、先々のことを考えすぎて怖くなっちゃったの。」と素直に彼に言えたらいいんですが・・・、それも難しいですよね?

そうして、すれ違ったまま、本当にそのまま何もなく終わってしまうことになるかもしれません。

あるいは、彼の方からぐっと近づいてきてくれて、それはそれで嬉しいんだけど、別れてしまう不安てさらに強くなりますよね?だとしたら、その彼の好意を受け取ることができずに、すーっと引いてしまうでしょう。

で、「付き合って別れて辛い思いをするならば、最初から付き合わなければいい」みたいな論理が完成し、1人の状態が続いてしまうのです。

こういうお話をカウンセリングで伺っていると、私の中ではどうしても「過去にそんな辛い失恋があったのかなあ?」という思いが疼いてしまいます。

結構「当たり」なんですけれどね。

「実は10年前にひどい失恋をして、もう過去のことってわかってるんですけど、未だに吹っ切れなくて」

という明確なものもあれば、

「10年前にひどい失恋をしたんですよね。私もそれが原因なのかな、って思うんですが、でも、彼と付き合いたいとかそう思ってるわけでもないですし、そんなに影響してるのかな?と思ってしまうんですけどね」

という場合もあります。

この場合は複合的に他の失恋なども絡み合って今の状態を作っているケースもありますし、実は自分では気付かないところでめちゃくちゃ傷ついている、なんて場合もあります。
だから実際お会いして話をしてみて分かることも多いんですよね。

10年も前だから、と思っていながらも、その当時の彼と向き合うセラピーをしたら、大粒の涙があふれ出てきて全然過去になってなかったことに気が付いた、という方もいらっしゃいました。

少なくてもまだまだ癒す余地は残っているようですね。

でも、たまに「そう思い当たることってないんですけど」という場合もありますね。
その場合の原因ってケースバイケースで、家族の中に問題があったこともありますし、理由はともかく“親密感”が怖い、という場合もあります。

そこには何らかの事情があるわけで、それを解いて行き、癒していくことで少しずつ肩の荷が降りていくと思うのです。

だから、付き合う前から別れを考えるなんて何て臆病な!と思う必要って本当はないんですよね。

それなりの事情があるから、というのももちろんですし、実はそれだけ人を、恋を大事にしたい気持ちがいっぱいあるからなんです。

「その彼のこと、そして二人のこと、本当に大切にしたいと思ってらっしゃるんですよね」
と伝えると、たいてい最初は意外な顔されますけど(苦笑)、でも、だんだん「そうかもしれないなあ」という気持ちになっていただければいいんです。

臆病だの、自意識過剰だの、やってみなきゃ分からないだのという言葉は自分にムチを打つ言葉。
それでやる気になってくれたらいいんですけど、あまりそううまくは行きませんよね。
むしろ、余計怖れや不安が強くなって、「もういいや」と諦めてしまうことのほうが多いと思うんです。

だから、そんな自分を責めないようにして欲しいな、と思っていつも声をかけているんです。

そう思ってしまうには理由があって、その理由を解消していけば、きっと大丈夫になりますよ。だから、そんな自分を責めないようにしましょうね、と言う風に。

不安になり、石橋を叩きながらもそこを乗り越えた恋の味もまた格別ですよね。

自分の幸せのために、自分の今の気持ちに素直になってみるところから始めてみませんか。


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