元彼を手放すと寂しくなる?(2/2)



ラブ・カウンセリング

さて、今週は先週に引き続いて「手放すと寂しくなる」というお話をさせていただきます。

が、今回は若干ディープです。
すなわち、専門的な内容が入ってきますので“恋愛心理学講座”的にお楽しみ下さい。

さて、手放すと寂しくなるのは“彼氏専用エリア”を心の中に作り、彼氏以外には自分を愛させないから、というお話を先週させて頂きました。
謙虚に友だちや家族の愛を受け取れるようになると、そのエリアは消失し、寂しさも払拭されるとお話したのですが、深層心理的にはもう少しややこしい背景があるんです。


そもそも、この“彼氏専用エリア”というのは“2代目”と言っていいんですね。
すなわち、このエリア、元々は「彼」ではなく「親」なんです。

今ではすっかりそんな記憶もないかもしれませんが、幼少期から思春期の初期にかけて、私達はどこかで「お母さんにしか愛させない」とか「お父さんの愛以外はいらない」と感じている部分を持っていました。

例えば・・・、

お母さんのことが大好きで、大好きで、何とか助けたいと思っていたし、一生懸命尽くしてきたんです。自分なりにね。
でも、そのお母さんがあまり愛情表現が上手ではなく、様々な事情から、あなたにあまり愛を注いでくれるタイプじゃなかったとしますね。
そうすると、あなたは「お母さんからの愛」をずっと待ち望んでいることになります。

それが思春期を迎え、反抗期となると「もうお母さんなんて知らない!」と、欲しかった愛を拒絶するようになったり、諦めるようになったりします。

でも、愛はやっぱり欲しいわけです。

そうしたら、今度はお母さんから欲しいけどもらえなかったものを彼氏に求め始めるのです。(そもそも親からもらえなかったものをパートナーからもらおうとするものなんです。)

だから、このケースでは、現在の「彼氏専用エリア」は元々は「お母さん専用エリア」だったと言えるんですね。

となると、手放した後の寂しさを解消するには、彼氏専用エリアを無くすことが必要で、ということは、その原型であるお母さん専用エリアを手放すことが必要となり、とすると、お母さんとの関係性を見つめなおすことが本質となってくるのです。

どうやったらお母さん専用エリアを無くせるのでしょう?

それは、子ども時代には理解できなかったお母さんからの愛を改めて受け取ることなのです。
愛情表現が下手なだけで、ほんとうは愛がたくさんあったことに気付いたり、お母さんなりの愛し方を受け取ったり、「私、ちゃんとお母さんに愛されてたんだ」と気付き、その愛を今、感じることができたとき、“お母さん専用エリア”はその目的を達します。

そもそも、自分の愛に自信がなかったり、自己攻撃が激しかったり、罪悪感の塊だったりで愛情を示せない親はたくさんいますが、だからって子どもを愛していない親もいないものです。
愛したいけれど、どう愛していいのか分からない、
こんな自分が愛したって迷惑に違いない、、、
そんな痛みを抱えているお父さん、お母さんはほんとうにいっぱいいるんです。

そもそも、そんなお父さん、お母さんだって、その親からちゃんと愛されてなかったりしたのかもしれません。
だとしたら、あなたが望むように愛して上げられなくても無理からぬことなのではないでしょうか?

そんな風に親子関係を見つめなおすことが、今のその孤独感を癒すことに繋がるケースは本当に多数あります。

秋の夜長、物寂しい季節ではありますが、ちょっと皆さんの親の愛について見つめなおす機会にしてみてはいかがでしょうか?

そして、あなたの親御さんなりの愛を改めて受け取り、感謝と愛を親御さんに贈ってあげられたら、とてもすごいことですよね。
そしてそれはきっと、あなたの今後の恋愛にポジティブな影響を与えてくれるものと思うのです。

参考になりましたら幸いです!


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