あの頃の二人に戻りたい?



ラブ・カウンセリング

浮気の問題、別れ話、ケンカ、セックスレス等々、二人の関係で大きな問題が勃発し、とても辛い状況が続くと、つい私たちはこう思ってしまうものです。

「あの頃の、幸せな二人に戻りたい」って。

もちろん、失恋した後には強烈にこの思いを持つことも少なくないでしょう。

時には、「あの頃の、ちゃんと私を愛してくれた彼に戻って欲しい」とまで思うこともあります。

それが叶わぬことだと知っていながらも、やはり、そう思わざるを得ないのかもしれません。


でも、ほんとうに残念ながら、時計の針を巻き戻すことはできません。
今のあなたが、例えば、すごく楽しかった学生時代に戻れないのと同じようにね。

だから、「あの頃の二人に戻りたい」と思っても、ただただ、虚しさが募ってきます。そして、悲しみに胸が焦がされ、寂しさで心はいっぱいになってしまうと思うのです。
悔しかったり、自分を責めたり、無気力になったり、心はどんどん辛い気持ちに支配されていきますね。

そうして心は勝手にあの良かった時代を思い出させます。
「あの頃は良かったのに」
「あのときの彼は本当に信頼できていた」
「昔の彼はこんなことをする人じゃなかった」
「あの時の二人は、本当に愛し合えていたのに」

でも、もう扉は開けられてしまったようです。
二人がそれぞれに次のステージに進むための扉が。

パートナーシップにおけるあらゆる問題は、二人を次のステージに進まさせるための“試練”であることが少なくありません。
先週『神様のテスト』というお話をしましたが、何も神様は別れた後にだけテストをするわけではありません。
二人がより大人に成長できるように、または、二人がより成熟した関係性を築けるように、常に課題を出してくれるのです。

しかし、それは本当は二人が無意識に望んだことでもあるんです。お互いの成長のために、二人の関係性を成長させるために。

だから、二人の間に起きた問題は、そのすべてにおいて「50/50(フィフティ・フィフティ)」と捉えます。どちらか一方の責任ではなく、お互い50%ずつ持ち合っているのです。
だからこそ、この問題はお互いに成長するために与えられたものと捉えるんですね。

そういう意味では、以前の二人に戻ってしまっては困るわけです。

成長するためにケンカが増え、お互いがより絆を深めるために浮気の問題が起こり、もっと信頼し会えるために別れ話が出てくるわけです。
そして、お互いに「もっといい男、もっといい女になれるんだよ」という意味で別れを選ぶわけです。(そう、無意識のレベルではお互いの同意の上で“別れ”も“問題”も生まれます)

だから、もう一度やり直したい、元鞘に戻りたい、昔の二人に戻りたい、そう思ったときは、実は自分自身(あるいは二人の関係性)が次のステップに進むことに抵抗しているとも言えるわけです。

特にこうした危機とも言える問題は「今のままのあなたでは不十分ですよ。でも、まだまだあなたは成長して、今よりずっと魅力的で輝ける存在になれます。」というメッセージでもあるんですね。

そういうわけで、「昔に戻る」のではなく、「新たに始める」のです。新たな関係を、新たな自分を、スタートさせるわけですね。

それはすなわち、二人とも新しい街に引越ししてしまってるんですね。
前の街にどれだけ愛着があり、便利だったとしても、もう戻れないんです。
そういう意味でこうした問題というのは「転勤辞令」のようなものかもしれませんね。いや、「強制退去命令」でしょうか。

そして、新たに始めるわけですから、今の彼を見る必要があるわけですし(※参考「愛しているのは“今”の彼?それとも“以前”の彼? 」)、今のあなた自身を見つめていく必要があるのです。

今、自分は何を学ぶべきなのでしょう?
そして、どう成長できるのでしょう?

失恋直後、あるいは、ショックなできごとが分かった直後には効果ないのですが、少し時間を置いた後は、このテーマについて考えてみるといいのです。

そして、新たなヴィジョンを描きましょう。
もし、神様(あるいは無意識)から与えられた課題をクリアすることができたとしたら、どんな自分になり、どんな二人になっているでしょう?

そのイメージを元に、まずは、“今の自分にできること”から一つずつ始めて行きましょう。
新しい自分のために、新しい二人のために。

#何ができるのか?について、なかなか思い浮かばないとか、自信がない場合には、手前味噌ですが、やはりカウンセリングを利用されることをお勧めしたいですね(^^)

皆様の恋に、参考になりましたら幸いです。


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