[81](続)私に彼氏ができないのはどうして?



<リクエスト>

彼氏ができないのはどうして?を別の角度からお聞きしたいです。
男性が苦手な訳ではなく、NO44の原因はどれもあてはまらなそうです。
過去にお付き合いも程々にありましたが、最近は好きにも親しくもなりません。
人としていいなと思える人は多く、居合わせた場でお話する分には特に問題ないのですが、仕事以外のプライベートはほぼ一人で過ごす状態です。
自分としては落ち込んだり焦り過ぎることもなく、パートナーシップに準備万端なつもりなのですが、一向にそのような流れにならないのはどのような原因が考えられますでしょうか?

(33歳・女性さん)


<根本からの回答>

“彼氏がいない”という状況に慣れすぎてませんか?

前回「私になかなか彼ができないのはどうして?」で4つほどのケースをご紹介させていただきました。
確かにこれにすべて当てはまるわけではありませんので、その他のケースも考えてみたいと思います。

まずはちょっと不思議な心の世界のお話から。

〇無意識・潜在意識に潜ってしまった問題

昔、こんなお客さまがいらっしゃったんです。
面白く、責任ある仕事でやりがいを感じているのだが、何かモチベーションがが上がらない・・・というご相談からスタートしました。
「何でなんでしょうね?」という話の流れで、「そういえば恋愛ではどうですか?」という話題になったんです。
仕事と男女関係というのは人生の両輪みたいなところがありますから、結構相互に関係があるものなんですね。
「まあ、いることはいるんですけど、あんまり興味ないんですよね」という感じで受け答えられてたんです。

で、理論的にはその辺で行き詰るんですけど、その恋愛の話のときに何か引っかかるところがあったので、もう少しその話題を深めていったんです。

そうすると10数年前に3ヶ月だけ付き合った男性の存在が浮かび上がってきました。
名前も顔も忘れている存在なのですが、二股をかけられてけっこう傷ついた経験です。
でも、その存在なんてすっかり忘れていて、ほんと思い出そうとして思い出せたような、そんなレベルなんです。

でも、彼女の今の仕事が面白くないのも、もちろん、恋愛にあまり乗り気になれないのも、どうやらその彼の存在が影響していたみたいなんです。

ところが、そんな話を聞かされたって、彼女としてもすぐには信じられませんよね?
名前も顔も忘れてるような、そういえばそんなことがあったなあ、程度にしか今は思えない存在に原因があったなんて。
でも、その彼との話を聞いていると、その後の彼女の人生を方向付けした要因がたくさん見えてきたんです。そして、彼女自身も10数年経った今でも苦しく、怒りや哀しさを感じる出来事だったんです。

そんな風に、今起きている現象も自分では「え?」というところに原因があったり、すっかり忘れているような出来事が今に影響を与えていたり、なかなか自分では分からないんものなんですね。

で、何でそれが原因かと言えるかというと。私達は次の点に注目するんです。
・その経験が与えた行動パターンはなんだろう?(人生を方向付けた要因になってないか?)
・その経験がもたらす“感情”は何だろう?(癒されている痛みは懐かしさ、ほろ苦さ、甘酸っぱさのような感覚になります。癒されていない経験は、怒り、悲しみ、寂しさ、悔しさ、嫉妬、罪悪感、無力感などのネガティブな感情をもたらします。そして、その強さ、リアルさなどで今への影響を知ることができます)

特にこの「感情」っていうのは凄く大事で、どう感情が動くか?(もしくは、動かないか?)という点はすごく重要視しています。

33年生きていれば色々とありますよね。
今回リクエスト下さったあなたの場合も、もしかしたら、過去の様々な経験の積み重ねがなかなか恋愛ができないところに繋がっているのかもしれません。
細かい傷もたくさん付けば綺麗なガラスも曇ります。

そういう意味で、お尋ねしたいな、と思うことが出てきます。
「好きにも親しくもならない」ということについて、どのような気持ちになるのでしょう?
寂しい、惨め、むかつく・・・あるいは、何とも思わない・・・など。

「仕事以外のプライベートはほぼ一人で過ごす状態です。」という点についても同様に、それをどう感じられるのでしょう?

もし、人との付き合いに疲れていれば、恋愛はしたくてもなかなか関係性を深めることができなくなります。

一人でしたいことがたくさんある状態であれば、恋愛よりも、そちらが優先されてしまっているのかもしれません。

あと、こうした潜在意識へのアクセスは

「もし、私が彼氏なんていらない!と思っているとしたらなぜだろう?」

と考え続けてみると、様々な答えが浮かび上がってくるかと思います。

あなたの場合はもしかしたら、これが有効かな?という感じがしています。
すぐに答えは出てこないかもしれませんし、「いらなくないんじゃなくて、欲しいんだけどできないんだけど?」と思われるかもしれませんけれど、ぜひ、考えてみて欲しいテーマです。

続いてはまた別のパターン

〇彼がいないことに慣れてしまってる

「彼氏が欲しいんだけどできない」という状態が長く続くと、その状態そのものが“普通”になってしまいます。
つまり「彼氏が欲しいけれどいない」というのが“当たり前”となり、その状態で、日常生活が普通に営まれるようになってしまうんです。

ここでのポイントは「いない」ということに慣れるんじゃなくて「欲しいけれどいない」ということに慣れてしまうところです。

そうすると、彼氏ができる“隙間”(余裕)がなくなってしまい、「いないこと」を無意識に優先させてしまうこともあるんです。

このケースは遠距離恋愛の終わりにも似たようなことが起こりえます。
つまり「彼氏は常に遠いところ」で生活が成り立っていますので、彼と別れたとしても、日常生活そのものには影響は少ないわけです(気軽にメールをしたり、電話をしたりする相手がいなくなる、というだけで他の変化はあまりないかもしれません)。

ここでは、彼氏を作るぞ!!と一歩進んだコミットメントが役立ちます。
また、心の隙間を作るために“寂しさ”などを素直に表現できるといいかもしれません。

しかし、多くは個別論になりますかね・・・。

〇男性が異性ではなくなってしまっている。

男友達は多い、全然抵抗はない、むしろ、男性の方が居心地良い、という感覚をお持ちの方。
異性というよりは同志のような感じの場合です。

原因は過去の環境などによりますが、心理的には何らかの事情で女性性を抑圧してしまっている(蓋をしてしまってる)ことが多いようです。
方向性としては「女になろう!」というところになるでしょうか。
感情的には意外にも「恥」がポイントになることが多いようです。

また、このパターンでは、男性を兄弟のように感じてしまう場合(特に“弟”というケースが多いです)も含まれます。

〇性の問題

セクシャリティの抑圧、あるいは、絶望などに係る問題です。だからちょっと上のテーマとも重なります。
前回は「性的なトラウマ」という形でご紹介しましたけれど、「トラウマどころか、むしろセックスは好きなんだけど?」という方にも当てはまります。

セックス観が問題になることもありますが、そうでなくても、自分が性の対象として見られることに何故か嫌悪を覚える、とか、すぐに関係を持ってしまう、などのパターンから、潜在的に自分が女性であることを否定してしまうと、なかなか彼氏を持つことを自分に許せません。

=お勧め!エクササイズ=

【パートナーがいらっしゃる方へ】

あなたが居てくれて嬉しかったこと・・・を10個伝えよう!!

【パートナーがいらっしゃらない方へ】

彼氏ができない理由を探求する。

じっくり考えてください。このブログが参考になれば幸いです。
「どうしたらいいのか?」を考えるのではなく「どうしてなのか?」を考えるのが秘訣です。

男と女の心理学

あわせて読みたい