[54]セックスがとても怖いのですが、どうしたら乗り越えられるのでしょうか?



<リクエスト>

パートナーと素敵なセックスができるようになるにはどうしたらいいでしょうか。
なぜかセックスが怖くてたまりません。昔からそうだったのですが、婦人科系の病気をし、病院に行った辺りから、ますます怖くなった気がします。
最近ではほとんど何も感じないほどになってしまい、セックス中に病気のことが思い浮かんだりして、集中できません。パートナーにも怖いことや上の理由は言っているのですが、感じていないとまでは言えず、どうしていいのか分かりません。
セックスの怖さを乗り越えるにはどうしたらいいのか教えていただきたいです。お願いします。

(ハイビスカスさん)


<根本からの回答>

より深く女性性を癒し、許し、受け入れていきましょう!

セックスってなかなかオープンになりにくいナイーブな問題ですので、お話しにくいですよね。勇気を出して聞いて下さいまして有難うございます。

セックスはパートナーとの親密感を高め、信頼関係を築く大切なコミュニケーションです。しかも、裸の付き合いなわけですから、より深いレベル、意識で繋がることができる大きなチャンスでもあります。

そのセックスに怖れを強く感じてしまうのは辛いことですね。

さて、セックスに怖れを抱く理由・・・カウンセリングでもよくテーマになりますが、ハイビスカスさんにとってセックスとはどのようなものなのでしょう?

「セックスとは・・・である」

この「・・・」を考えてみてください。もちろん、「怖い」というのも一つ。でも、他にもありますよね?
「汚い」「嫌い」「無理」「イヤ!」なんてネガティブなものもあれば、「楽しむべきもの」「パートナーシップでは大事にしなきゃいけないもの」「ちゃんといかなきゃいけないもの」などの観念的なものもあれば、純粋に「大好き」「楽しい」「これがなきゃ!」というポジティブなものもあるでしょう。

2、30個探してみるといいかもしれません。
自分がセックスに対して、理性的、思考的、あるいは感情的、感覚的に、どのようにセックスを捉えているのかがよく分かると思います。
「本当は苦手で好きになれないんだけど、それではダメだから一生懸命頑張ってる自分」なんてのが浮かび上がって来ることもありますね。

さて、もうちょっと心理学的な角度から見ていきましょう。
ハイビスカスさんの場合は、昔から怖れがあって・・・で、婦人科系の病気をされて・・・というところが気になりました。

何か女性であること、女性的なもの、女性らしさ、等々の「女性○○」という部分についてはどのようにお感じでしょうか?

例えば、人によれば「その言葉は女性を侮蔑するように聞こえる」とおっしゃる方もいます。良いか悪いか、どんな事情があったのか、は別にしても、なんとなしに女性性を抑圧してしまっているように聞こえてしまいます。
あるいは、「女性であることは喜びだし、全然抵抗がないんだけどね・・・でも、セックスが怖いんだよね・・・」という場合もあります。
例えば、人の期待に応えることを優先させてしまうと、セックスでもパートナーのことばかりに意識が向いて全然楽しめなくなって、こうした表現に繋がることもあります。

セックスの問題のすべてではないのですが、セックスというのはどうしても男とは男、女は女にならざるを得ない場面なんですね。もっと言えば、性差を直視する機会でもあるんです。

だから、自分が女性性を嫌悪していたり、抑圧していると、セックスに対して(というよりも、女性であることが前面に出ることに対して)すごく抵抗を感じるようになります。
それが怖れという感情として湧き上がってくることはあるでしょう。

そして、過去、自分が女性であることをすごく禁止してしまったこと、女性であることに嫌悪したこと(罪悪感を持ったこと)、さらには、女性であるが故に傷ついたこと、などのトラウマに思い当たるところはありませんか?

さらにさらには、家族との関係。特にお母さんとの関係も大切です。
お母さんは性をどのように扱い、あなたにどのように教えて来られたのでしょう?

こうした質問を考えていくことによって、少しずつ、セックスを通してハイビスカスさん自身の内面にフォーカスすることができるようになります。

そうすると、何か明確に問題点が浮かび上がってくると思うんですね。
そしたら、次はその心を癒していくんです。(お母さんが鍵ならば、その関係性を見つめることがセックスにも良い影響を与えていきます)

象徴的には、自分が女性であることを受け取り、喜び、感謝できるように、さらには、女性として男性を愛することを喜びにできるように、です。

そんなイメージを浮かべてみても効果的かもしれません。
だから、ハイビスカスさん自身の「女性としての魅力」を受け取るにはいい時期かもしれませんし、あるいはより大人の女性への成長するためのチャレンジをしてみてもいいでしょう。

でも、最後にこの問題を乗り越えるときには、そうした内面の問題と向き合い、癒しつつ、やはりパートナーの力を借りると、より楽に抜け出せるんですよね。

それはパートナーへの愛情を糧とすること。

すなわち、「パートナーのためにセックスの怖れを乗り越える」という気持ちです。
パートナーをセックスを通じて愛する、という意識を持つことで、その怖れを払拭していくことができるのです。

より素敵なパートナーシップを、そして、セックスを楽しめますように・・・。

=お勧め!エクササイズ=

【パートナーがいらっしゃる方へ】

パートナーとのセックスをより深く、充実したものにさらに成長させるために、
・パートナーに伝える、コミュニケーションする必要があるもの
・あなたが手放す、許すべきもの
は何かを考えてみてください。
そして、それに気付いたら、早速、今日、実践してみませんか?

セックスレスの問題がある場合には、実践は難しくても、この設問は非常に重要な意味を教えてくれることと思いますので、ちょっと辛いかもしれませんが、チャレンジしてみてください。

【パートナーがいらっしゃらない方へ】

あなたにとってセックスとはどんなものでしょうか?

「セックスとは○○である」

の○○に当てはまるものを、ちょっと頑張って30個くらい探してみてください。
そして、リストアップされたものを一晩寝かして眺めてみると、あなたのセックスに対する感覚が何となく見えてくることと思います。

そこで、パートナーができたときによりよいセックスを楽しむために、何を手放し、何を許せばいいのか?を考えてみてください。

さらに言えば、この「セックス」に現れたパターンが、それ以外のテーマ「恋愛」「結婚」「仕事」「お金」「人間関係」「健康」に繋がる共通項がないかをチェックしてみてください。

男と女の心理学


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