クズな夫と別れたのだけど全然気持ちがすっきりしない。



やり残したことがあったり、まだ期待していたり、そもそも罪悪感が強かったりするなど、別れてよかったと思う一方で心が晴れない理由も様々です。

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ネタとして採用していただけたら嬉しいです。
今、生後6ヶ月の男の子がいます。私の母親宅で生活しています。旦那と離婚に向けて別居を始めて1ヶ月経ちました。切り出したのは私の方で、旦那の借金(ギャンブル、遊び)+今までの出来事が原因です。
子どもを授かったことが切っ掛けで結婚しました。借金のことは知った上で返済プランを一緒に考え、1年間の完済約束で私は見守っていました。が、額は変わらず使用目的も上記で、借りた理由を私との夫婦喧嘩や昔のことを引き合いにだしてきて、責任転嫁してきました。それが許せなかったし、話を聞いてショックでした。
結婚してやっと1年経ち、妊娠9ヶ月の時に浮気され(両家の親を巻き込み1ヶ月別居しました)、産後は風俗通いをされました。でも、問題の原因は半々だ、理解しよう、自分にも否があったと思って続けてきましたが、借金のことを聞いたときに、あっもうだめだ私この人から逃げないと、と初めて思い、手紙を置いて出ていきました。
その後1回だけ話し合いをしましたが、旦那は怒っていて、また責任転嫁+離婚でいいよ、と言われ、私ももうダメだと思いました。
旦那のことを、汚ない言葉ですがここまでクズだったとは…と思いました。だから、離婚に向けてあとは行動していくのみなのですが、どうも精々しないし、毎日どんよりしていて、そんな自分が嫌で嫌で。
もうどうでもいいし、幸せじゃなかった、もっと私強くなりたい!ダメな人って分かってたじゃない!さっさと前向きになりたい、明るく進んでスッキリしたい!と、強く思いたいのですが、出来ません。どう考えれば出来ますか?
(匿名さん)
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もう駄目だと思って抜け出せたのは良かったですね~
ダメだと思ってもまだまだ期待してしまってそのまま居残ってしまい、ますますしんどい思いをされる方も少なくないですから。

でも、スッキリしない、というのはある意味当然かもしれません。
だって結婚までした人ですし、匿名さん、とてもいい人だと思うから。

まずは考え得る理由と対処方法を列挙していきましょうね!

○やり残したことはなに?

よく別れたんだけどすっきりしない、とう話を伺うときに私が真っ先に質問するのがコレです。

まだ彼との間に果たされてないことがある(彼が、ではなく、自分がすることで)とやはり心に引っ掛かりが生まれます。

ただこれは具体的に「一緒に暮らすこと」、「家を建てること」とか「借金返済」などとは別に、後述しますが「助けること」などの思いも含まれます。

自分をじっくり内観して「彼との関係で未処理なものって何だろう?」って見つめてみると、いろんなものが見えて来たりします。

今回のようなケースでは「言いたいこと言えてない。もっと言わせろ」とか「彼にもっと怒りをぶつけておきたい!めっちゃむかついて気が済まない!」という思いもあるんじゃないかなあ、と思います。

怒りを許す、ということも大切ですね。

「許しのワークショップ」では最初、怒りを表現してもらいます。
それだけですっきりしてしまう人もいるくらいでね。

めっちゃむかつくねん!!と堂々と言っておいてください。
だんだんすっきりしていくと思います。

○結婚への執着

離婚のカウンセリングでよくこういう話を伺います。
「彼と別れるのは全然問題ないんだけど、私の人生に“離婚”が起こるなんて信じられない」と。

「結婚したら普通に一緒に子育てして、ケンカしながらも、総じて仲良くして年を取っていくものだと思っていた。それができないことを受け入れるのが辛い」と。

両親が離婚していなくて今も一緒に生活していたり、自分の周りで離婚という事例がないと、離婚することが非現実的になっているんですね。

言葉として知っているけれど自分の身に降りかかるとは思っていなかった、という風に。

そうすると「彼には愛情ないんだけど、離婚は考えられない」ということが起こります。

また、「一緒に子どもを育てて行こう」「2人の家を建てよう」みたいな計画を自分が個人的に持っていると、そんな「理想の結婚生活」への執着も出てきます。
「この子が幼稚園に行くようになったら一緒に手をつないで3人で登園することが夢だったんです」みたいな。

これは現実を受け入れていくと徐々に解決していきます。
(つまり、まだ現実を受け入れきれてないんですね)
時間薬も効きますが、前項の「手放し」もとても有効です。

○まだ期待してる/まだ好きな気持ちがある

彼のような男性って客観的に見たら女性とは縁がなさそうなんだけど、こうしたネガティブな要素とは別に長所を持っていたり、女性の母性本能を刺激して何とかしてあげたいと思わせるのが上手だったりして女性と縁が切れない人も多いんです。

私の主要顧客層であります「ダメンズ・コレクター&ダメンズ・メーカー」さんたちにとっては彼のような存在へ垂涎の的なのかもしれませんね。
今もモニターの前で涎をすする音が聞こえ・・・(笑)

そういう彼って言葉巧みだったり、ちょっと助けてあげたくなったりして、信じたい、って気持ちにさせられることが多いんです。

匿名さんも彼のことを「助けたい」と思ったりしたことありませんか?
ある程度までは寛大な心で彼を見て来たんじゃないでしょうか?

そうすると
「彼に更生を期待する」→「彼はそれを約束する」→「彼はその約束を守らない/守れない」→「怒ってケンカ、別れ話」→「別れられずにもう一回チャンスを挙げようと思う」→(先頭に戻る)
という悪循環にはまりやすいんです。

これはギャンブル、借金、浮気などの問題でよく耳にする話なんですね。

これは女性側が優しすぎる、いい人過ぎる場合によく起こります。

「投影」という心理を使うのであれば、自分がいい人である分、相手が悪い人に見えず、彼のしていることが信じられなくなり、現実が受け入れられにくい、という側面になります。

ただ、彼と私は違う人。
それ故にきちんと線引きをする必要が出てきます。

だから、鬼畜生になることをよくお勧めしています。
先日グループカウンセリングに来てくださった常連様が面白いテーマを掲げてくれました。

「“ステキな鬼畜”になりたい」

匿名さんもいかがでしょうか?

助けたい気持ちや好きな気持ちがある場合、そりゃあ、離れるのは辛いですからね。
頭でダメって分かっていても、心はまだ彼を求めているわけです。

だから「手放し」をよくお勧めしています。
よく別れの手紙を書くことを提案するのですが、良かったら匿名さんも書いてみてください。
2,3日に1回、7回ほど書いてみられるといいでしょう。

また手放しのワークはロールプレイなどの心理療法では強烈なものもありますので、機会があればぜひ。

あと手放すには「私の幸せを願ってくれている人の愛を受け取る」というのも大切なこと。
今のご家族始め、友人など、匿名さんの幸せを願ってくれている人たちの愛情を受け取ることで手放しが加速しますね。

○罪悪感から来る癒着関係

特に女性側が自立の場合、色々と彼のことを考えたり、与えたり、助けて来たりしてきたと思うんですね。
要するに面倒見て来たんです。

でも、彼がちゃんとできなかった場合、それって誰が悪いんでしょう?
そう、私が悪いんです!と罪悪感が発動してしまうんです。

癒着は罪悪感が創りますから、彼に対して罪悪感を持っていると「自分のせいでこうなったのでは?」などと感じるようになって、その罪を償うための「補償行為」をするようになり、癒着関係が生まれます。
癒着すると彼と自分の境界線がなくなるので「離れたいのだけど離れられない」状態になってしまうんですね。

それでいざ別れることがすごく苦しくなるんです。
「腕一本引き抜かれる感じ」なんてよく例えるんですけど、癒着してるとそういう気分になって全然すっきりしないんです。

ここで話は一気に深くなります。
また、元々何らかの罪悪感を抱えているとすると、そこで自分を罰するために「幸せになれない相手」を選ぶことがよくあります。

この罪悪感は潜在意識の奥深くにあるものが多くて、最近のブログでも触れていますが、親を助けられなかった、とか、自分はいい娘でなかった、という思いも含まれます。

自分は悪い奴なんだから罰せられて当然、と自分を傷つけるようなパートナーを選んでいるとすれば、その相手と別れることは目的に反しますからスッキリしません。

このケースでは「許し」がとても大切ですね。
相手もそうですけど、「自分を許す」「自分が幸せになることを許す」ことです。

下記は罪悪感の心理学講座ではよく紹介してるアファメーションです。

「私は十分自分を責めました。
 私は十分罪を償いました。
 私は幸せになることを選びます。
 私は無罪です。
 私はこの瞬間、自由になり、幸せになります。」

罪悪感を癒すことはカウンセラーとして重要なアプローチなので、ロールプレイ、イメージワーク等で様々なバージョンがあります。
ロールプレイなどでは、女神さまに自分を預け、浄化してもらうなどのアプローチを私はよく使っています。

○クズと結婚した自分が許せない。

「許し」という側面ではやはり「自分」が究極なのですが、優等生で生きて来た人や自分にある程度自信がある人にとって、彼のような人と付き合い、結婚してしまった自分を許せないケースがあるんです。

この思いはもともと持っている罪悪感が作ることもありますし、プライドが作り出すこともあります。

だから、離婚しようが何しようが、「あの男を選んだ私が許せない」ということになり、全然すっきりしないんです。

これは言葉通り「自分を許す」ということがテーマなのですが、これがなかなか難しいんですよね。
時間をかけて少しずつ「自分を許してあげる」プロセスを進んでいきましょう。

先ほどの罪悪感のアファメーションも効果がありますし、また、自分を愛する、喜ばせる、ということを優先させてみるのもいいでしょう。

などなどいくつかのケースを紹介しましたけれど、別れたのにすっきりしないのにもちゃんと理由があるんだ!と分かっただけで気分が少し晴れることもあります。
いかがでしょうか?

この離婚もまた自分自身を見つめ直し、自分らしく生きるきっかけになってくれると思うんですね。
そして、いずれは「良かった」と思える日が来ますから、その日に向けて自分を愛し続けることにしましょうね。

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