私たちは「比較」で悩む。



みんなと同じじゃなきゃ、と思ったり、恥をかかないようにと人目を気にしたり、何が正しいのかあれこれ考えたりして苦しくなりませんか?
「こだわり」を持つことがそこを抜けるカギになるでしょう。

「みんなと一緒じゃないと嫌だ」って皆さん、思いますか?
日本人を説得するなら「みんなやってますから」と言うと良い、なんて言われますから。
和の文化。

それが何も悪いわけではなくて、震災後などに見るように、ものすごく力を発揮する場面もあります。
助け合い、譲り合い、ですから。

でも、もしあなたが「みんなと一緒じゃないと嫌だ」と強く思うタイプであれば、きっととても自己喪失してしまい苦しいと思います。

周りの人と、自分を比べることが癖になってしまうから。

人と違って当たり前、という常識はみんな知っています。
でも、それを発揮して、目立って、「出る杭は打たれる」のは嫌なんですよね。
それだったら、あまり目立たず隠れていよう、なんて思ってしまうのです。

「そんなことして、恥ずかしくないの?」って親の言葉が潜在意識に突き刺さってるのかもしれません。

「周りはみんな結婚してるんです。私一人が取り残されてるようで・・・」
「周りの友人がみんな家を建て始めて、でも、うちはまだ賃貸で・・・」
「今、周りが妊娠ラッシュなんです。でも、うちはセックスレスでそれどころでは・・・」
「周りのパパたちはみんなそれなりのところで働いているのに、うちの夫は・・・」

「みんな、これくらいの仕事くらい平気でこなしてるのに、私はそれすらちゃんとできなくて」
「入社5年もすれば、後輩の指導だってふつうにできるはずだし、仕事のミスだってなくならなきゃいけないのに」

自分を信じられないんですよね。

基本「今の自分だダメだ」と思ってるんです。
だから、何かしなきゃ価値がないし、周りよりも頑張らなきゃいけないし、こんな自分だからうまくいかないのは当たり前だと思ってまた自分を責めちゃうし。

「ありのままの自分でいい」という言葉に刺激を受けるんだけど、その通りと思いたいんだけど、でも、やはり心の癖はそうは簡単に抜け出せないようです。

私は私でいいんです。
ダメな私でいいんです。

そう思っても、「でも・・・」と言いたくなる方も多いんじゃないでしょうか?

チラッと書いてしまったのですが、子どもの頃からの癖なんですよね。
世間体を気にする父親。
兄弟やいとこ、周りの同級生と比較する母親。
「恥」をすごく嫌う父親。
「うちの子はほんとにだらしなくて」と子どもを卑下する母親。

その結果、人目を気にし、他人を比較し、恥をかくことを異様に怖れ、自分はダメなんだ、と思い込みました。

全部、誤解なんですけどね。

周りからずれてても、恥かきっこでも、父親はあなたのことを愛しています。
周りよりも劣っていても、だらしなくても、母親はあなたのことを愛しています。

ちゃんと育ってほしいから、自慢したかったから、大好きだったから、そんな分かりにくい「愛情表現」になってしまっただけ。

あなたのお父さん、お母さん、素直に「愛してる」「大好き」をお互い言い合う関係でしたか?あなたにもその言葉を伝えてくれましたか?
もし、そうでなければ、2人とも愛情表現がとても不器用な人たちと思って間違いありません。

でも、子どもだからその「照れ隠し」を「本音」として真に受けちゃったんです。

上の親の話、片親だったり、ずっと両親がいがみ合っていたりする方は「自分の場合はどうなんだろう?」って思われたかもしれません。
でも、結局は

親はあなたに対してどう接していたか?
親がどのように生きていたか?

が、あなたにとっての生き方の基本になります。

親が世間体を気にしているならば、あなたはそれを真似て人目を気にするようになります。
親が個性的な生き方をしていれば、あなたは自分らしさを発揮して生きるようになります。

親は「モデル」であり「手本」なんです。

逆に言えば、子育ての基本はこれだと思ってます。
何を言おうが、親がどういう生き方をしてるかが子どもへの教育なんです。

「好きなことして生きなさい」って子どもに言ってるのに、自分は全然好きなことしてなければ、子どもはその態度の方を真似ますよ。

親って大変ですよね?子どものために人生をもっと楽しまなきゃいけないわけで(笑)

さて、じゃあ、そんな親の影響を受け続けなければいけないのか?っていうとそうじゃなくて、なんで影響受けるのか?ってやはり「大好き」だったからなんですよね。

ミュージシャンがインタビューに答えてます。
「あなたの音楽性は誰から影響を受けましたか?」

その問いに答えるのは当然、大好きなアーティストだと思うんですよね。

「リッチ―ブラックモアからすごく影響を受けたんだよ」って言うアーティストは確実にディープパープルやレインボウが大好きで聴きまくってるはず。
それで「やっぱりリッチ―のギターにはロニー・ジェイムス・ディオの声とコージー・パウエルのドラムが一番合うと思うんだよね」なんてこだわりを披露したりするでしょう。

あ、すいません。個人的な趣味の話になってしまいました(汗)

そう、好きだから、影響を受けるんです。
気付いてました?

顔や性格が親に似てるな、って気付いたら、思い出しましょう。
それくらい親のことが大好きだった時期があったんだ、と。
その素直な気持ちに気付いてください。

大好きだから、真似した、んです。

さて、そんな「比較」に苦しんでしまう皆様へ。

そうした子ども時代の親子関係を思い出すだけでもだいぶ変わって行きますよ。
本当は親のことが大好きだったんだ、と思い出して、感謝できるようになるのも、成熟した大人への道。
私たちはいつまでも親の前では子どもになってしまいがちです。
だから、感謝して、尊敬できるようになることが、大人になった証です。

「比較」の罠を抜ける方法のひとつを紹介します。
それは「こだわり」を持つこと。

誰かと比較して、誰かと一緒じゃなきゃと思ってると、この「こだわり」ができなくなります。

だから、甘いものが好きな方。どの店のどのスイーツが美味しいのかをぜひ探検して下さい。
音楽が好きな人、どのアーティストのどの曲のどの部分が好きなのかを追求して下さい。
カフェ好きな人。どのカフェのどの席で、何をオーダーするのが好きですか?
本好きな人。絶対これ、お勧め!という一冊は何でしょう?
酒好きな人。どんなお酒を誰とどこで呑むのが最高?

自分なりにそこ、追求してみてください。
漠然とではなく、とても具体的に。

好きなものをどんどん好きになる。
ハマってるものにどんどんハマる。
今できる範囲でいいですよ。好きなものを追及してみてください。

「だから、僕はレインボウの第一期が一番好きなんだよね。stagazerとかa light in blackに本当に感動するし、特に、後者のギターソロも圧巻だし、そのバックのコージーのドラムに震えちゃうんだよね」

おそらく、このブログを読んでる97%の方には訳が分からん話だと思います。
それくらい、マニアなもの、持ってみてはいかがでしょうか?

今日もとても長くなってしまいましたがこの辺で。
参考になれば幸いです。

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