優越感と劣等感って同じもの?



思春期には「比較の罠」が訪れます。そうすると他人と自分を比べて「優越感」もしくは「劣等感」を感じるようになるんですね。
それらは表裏一体、実は同じものなのです。

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以前の私は劣等感を感じたり、優越感を感じたり、忙しい人生だったのですが。
心理学で癒されて ふと気づけば 劣等感を感じなくなったような気がします。
そうなると 不思議と優越感を感じる事が 無くなったような気がするのです。
ということは 
劣等感を感じるから 優越感を感じ、
優越感を感じるから 劣等感を感じる、ということなのでしょうか?

また知り合いの方で 
「自分に自信はとてもないのに 人と比べては優越感を 実は強く感じてる」と仰る方がいるのですが。自信が無いからこそ 優越感を感じるのでは?と思うのですが いかがでしょうか?

また これに近いと『人を見下すこと』何故人は人を見下すのでしょうか?
私が精神が安定していると感じる人の 共通点として人のことを見下さない、というのは 共通の特徴のように思います。
(Sさん)
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ありがとうございます!
その通りです~!!!とお伝えしたいです。

しかも、それを実感されたのは素晴らしいですね!!
ほんと、すごいことです。おめでとうございます(^^)
とても感受性が強い方だと思います。

さて、優越感と劣等感は同じものです。
表裏と言いますか、劣等感というのは比較対象に対して「下手に出る」ということですし、優越感というのはそれに対して「上手に出る」の違いだけです。

その対象を対等に見ることができずに、上から見下したり、下から見上げたりするだけですね。

だから、何かで劣等感を強く感じる人は、それを補うために優越感を感じられる何かを探します。
優越感を持ってる人は、一方で、劣等感に怯えています。

例えば、あるテストで自分が700点を取って「優越感」に浸っていたら、800点の友人がいて途端に「劣等感」を感じる、なんてことありますよね?
それで「ま、今回のテストは自信なかったしな」と強がってみたりするとか。

自信はないんです。
だけど、自信がないと思われるのは辛いし、しんどいし、苦しいし、人から下に見られるのは悔しいし、嫌だし、ということで虚勢を張ろうとします。
「どうだ、俺ってすごいだろう?」ってお山の大将を気取ってる人の心の中にはたいていこれがあります。
それが「優越感」です。
下におけるものを見付けて来て優越感に浸ることで、その奥にある自信のなさを一瞬隠すことができます。

しかし、それは無くなったわけではないので常に怯えがあります。もっとすごい人間がいるんじゃないかと思うので。

優越感を持つことで周りから大事にしてもらいたい、必要とされたい、という欲求を満たそうとするものです。

逆に言えば、それくらい自信がなくて、そんな自分を責めているんですね。
素の自分なんかは必要とされないし、見捨てられてしまう、、、という怖れが隠れているのです。

誰の心にもあるものだと思います。もちろん、私だってあります。

一方、そもそも劣等感というのは、人と比べて自分が劣っていて、それで自分を責めている自己嫌悪とセット商品みたいな存在です。

思春期頃から私たちは「比較の罠」というものに引っかかります。
クラスのかわいい子と自分を比べたり、運動のできること自分を比べたりして、ダメな自分を見付けていきます。
人と比べて劣っているところを見付けて「そんなんじゃダメ。人から愛されないし、孤独になってしまう」という怖れからそれを何とかしようとします。
しかし、何とかしようとすればするほどそれを意識するようになって余計に自信が無くなる、という悪循環にハマります。

そして、すっかり自信を無くし、ダメ人間として自分を扱うようになるんですね。

そんな比較の世界、劣等感・優越感の世界を抜け出すすと、Sさんが感じていらっしゃるように穏やかな、落ち着いた、安定した自分になることができます。

どうしたらそうなれるか??

やはりここは「自分は自分、人は人」と境界線を引くことではないかと思います。
比べるのは他人ではなく、過去や未来の自分。
自分を卑下するのではなく、自分を認めてあげる。
そんないつもブログで書いてることが基本になるんですよね。

優越感と劣等感。
生きていく上では避けられないものだと思っています。
だから、上手に付き合っていきたいですね!

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