本当の問題って何?~目に見えない地中に問題の本質は隠れているのかも~



旦那とうまく行かない、仕事が行き詰っている、母親に病気が見つかった。同時に問題が多発してパニックになってしまうことも人生の中では起こり得ります。
それは人生を大きく変えるチャンスであり、本質的な問題を癒すベストなタイミングなのです。
その問題群の共通点を見て行くことですべての問題を癒すことができるのです。

カウンセリングをしていて、特に、混乱している状態のクライアントさんの場合、本当の問題が自分自身でも見えなくなっちゃうこともあるんですよね。

例えば、旦那との関係がうまく行ってなくて、職場の人間関係もがたがたで、挙句に実家でお母さんに病気が見つかった・・・。
なんでこんなタイミングに全部重なるの??


「どれから手を付けていいのか分からないんです。」

そう仰るのです。

確かにそうですよね~。
家のこと、仕事のこと、実家のこと。
どれも疎かにできませんね。

それだけ大事だから、取りこぼしはしたくなく、全部をなんとか“うまく”やりたいと思うでしょう。
それで慎重になり過ぎて、ますますしんどくなりそうです。

パニックになってしまう状態ですが、ここは「人生が大きく変わる時」すなわち「人生を大きく変える時」がやってきたと思って下さい。

これは「チャンス」なんです。

今までの古い壁を打ち崩し、新しい自分になるための、ビッグウェーブが来ているのです。
それだけの波ですから、すごく怖いし、自信もないのだけど、でも、それに乗らない手はないのです。(飲み込まれてしまいますね)

カウンセリングで私はこんな質問をします。

「旦那のこと、仕事のこと、お母さんのこと。一番気になるのは?と言われたら、どれを挙げますか?」

おそらく、どれも根っこは同じだろうと思います。

夫婦、仕事、親子、と一見、問題の角度は違いますが、どれも「私」という人間が作り出している問題だとすれば、どれも必ず共通点があるはずです。
そして、その共通点こそが、今、「私」が向き合うべき中核のテーマではないかと思うからです。

もし、クライアントさんが「強いて言えば、お母さんのことです」とおっしゃられたら、では、そのお母さんのことを中心に見て行きます。

その病気のこと、看病のこと、他の家族への影響。
そこから見えて来る母子の関係性。

「あなたにとってお母さんってどんな人ですか?」
「お母さんの病気を聞いてあなたはどう思ったのでしょう?」
「これから先のことで気になること、不安なことってどんなことでしょうか?」

そうして色々な質問を投げて行った結果、
「もともと彼女はお母さんととても心理的に近い関係(いわゆる癒着)にあり、それゆえ、お母さんの病気のことも必要以上に重く捉えてしまっている」
ことが分かってきました。

とすると、この「癒着」。
これはお母さんとの関係だけにとどまるのでしょうか?
旦那さんとの関係にも、職場のことにも、つながっていないでしょうか?

私たちは「表面上に出ている問題が本当の問題ではなく、それを作っている内面的な問題が本当の問題である」という見方をしています。

だから、「お母さんの病気」が本当の問題ではなく、「癒着」が本質ではないかと考えるのです。

そこでは「旦那、仕事、お母さんの病気のことはちょっと横に置いといて、まずは、その本質にある“癒着”を扱っていきませんか?」という提案をするのです。

そうして、この根を癒すことができれば、必然的にその枝葉として存在している問題も緩和されるのです。

もし、あなたも問題が多発していて、どれから手を付けていいのか分からない時、それらの問題を通じて見えて来る本質的な問題に目を向けてみてください。

そうすると、意外とシンプルな、今、取り組む課題が見えて来るでしょう。

毎日使える心理学講座

 ★好評発売中!根本裕幸の近著。
こじれたココロのほぐし方 頑張らなくても愛されて幸せになる方法


あわせて読みたい