罪悪感があると「幸せ」な状況を一生懸命「不幸せ」に書き換えようとする。



人間関係にも恵まれて幸せなのにそれを感じられない時、私たちは罪悪感を抱えていることが多いのです。
幸せになる許可を出し続けることで、その罪悪感もクリーニングできるでしょう。
より素晴らしい「今」のために。

昨日の記事にこんな質問を頂きました。

『今幸せなのにもかかわらず、ああすればよかったと後悔するのは、これも現実逃避ということでしょうか?
具体的には、今は人間関係に恵まれているのに、彼と早く別れればよかったのにと、自分を責めているところがあります。』


何か幸せを受け取れない理由がありそうですね。
現実逃避と言われたら、その通りですね。
今ある幸せを感じられないわけですからね。
その理由って何でしょう?というところを考えてみましょうか。

まず、一つ目。
ほんとに「今、幸せ」なの?という点ですね。
本当に幸せなら、後悔するようなことも許せるので、そういうことに影響されることもなくハッピーでいられます。

幸せなのに「彼と早く別れればよかった」と思うってことは、なんか矛盾しているように思えますよね。
人間関係が恵まれてる、と思い込んでいるのかもしれないし、あるいは、それまでがすごく辛かったので、今はずいぶんマシになって、それで「恵まれている」という結論に達しているのか・・・。

でも、実際にすごく幸せな状態なのに、それを受け取れない、ということは良くあります。
「罪悪感」という感情が邪魔してるわけですね。

「私は幸せになってはいけない」なんて思いを持っていると、幸せな状況を拒否するようになるんですね。
そして、幸せでない理由を創り出してきます。
「ほら、彼とはうまく別れたら良かったんじゃないの?」
みたいな幸せな気分を乱す罠を仕掛けてくるわけです。

罪悪感って「私は罰せられるべき存在だ」という感情ですから、幸せを感じるなんてもってのほかなのです。

じゃあ、何に対する罪悪感なのか?というと、これがまた非常にディープな世界になって行くのです。
例えば、その彼に何かをしてしまった、という罪悪感から幸せを受け取れない場合もありますが、その多くは、もっと以前から積み重ねて来た者である可能性が高いんです。

子ども時代、親の期待に応えられなかった、とか、親を助けることができなかった、という罪悪感は少なからず全員が持っています。

また、恋人や友達、身近な存在に対してあなたが加害者になるようなことをした場合(正確には、したと判断している場合)、あるいは、すべきだったのに何もしなかった場合などにも強い罪悪感を持ちます。

多感な思春期の頃には、誰かの失敗なども自分のせいにしてしまうことがあり、罪悪感のタネはたくさん私たちの心の中に眠っています。

だから、そんな自分を「許す」ことが癒しの世界では中心的テーマになるわけですね。
罪悪感さえ、手放すことができたら、私たちは嫌でも幸せになっちゃいます。

さて、何の罪悪感かを省みなくても、自分自身に「幸せになる許可」を与え続けることで、この罪悪感を手放していくことができます。

「私は幸せになってもいい」
「私はもう幸せでいい」
「私は、今、幸せでいい」
「私は、今、幸せです」

このような言葉をゆっくり自分自身に向けて発してみてください。

罪悪感が無い場合、喜びが体中に広がっていくのが感じられると思います。
罪悪感が邪魔をしていると、しっくりこないばかりか、人によっては気分が悪くなったり、突き上げるような抵抗を感じたりします。
また、罪悪感が根付いていると、「幸せになっていい」と思うと反対に「幸せでない理由」をいっぱい見付けて来ます。(←今回質問を下さった方の状態はこんな感じかもね)
その理由に呑みこまれることなく、それらの言葉を続けて自分に言ってあげましょう。

どちらにせよ、しばらく続けてみてください(1~2か月をめどに)
あまりに気分が悪くなったらカウンセリングも使ってみてください。

毎日使える心理学講座

 ★好評発売中!根本裕幸の近著。
こじれたココロのほぐし方 頑張らなくても愛されて幸せになる方法


あわせて読みたい