正解を求めず、直感に従う。



私たちはつい「正解」を求めてあれこれ思考を使ってしまうようです。
しかし、人生で起こる局面は少しの状況で変わってしまうもの。
だから、試験のように正解は存在しえないのです。
その時は「直感」に従うのがベストだと思うのです。

私たちは何かを考えるとき「正解」を探す癖が出来ているようです。
カウンセリングの中でも
「どうすればいいのでしょうか?」
「どう解釈すればいいのでしょうか?」
「こういう風に思うのですが間違っていますか?」
という質問をたくさん頂きます。

何が正解かを知りたくなってしまうのです。


それは学校や資格試験の影響ですよね。
テストというのはその性質上、正解・不正解を作らなければいけません。
長文の論述形式のテストでも、満点から減点する形で差を付けなければいけません。
なぜかというと、テストは振り分けをする目的があるからですよね。

でも、人生に起こるあらゆる状況には正解はあって無いようなものです。

「どうすればいいのでしょうか?」→「方法は100万通りあります」
「どう解釈すればいいのでしょうか?」→「立場、状況によってあらゆる解釈が成り立ちます」
「こういう風に思うのですが間違っていますか?」→「間違っていないと思いますよ。でも、正解もないんですけどね」

そんな“冷たい”返事をすることも多いです。(故に、できるだけ明るい口調で伝えるようにしています。)

「先方の担当者の心にズバッと響く一言を教えてください!」
「夫の気持ちが確実にこちらを向く方法を教えてください!」

・お互いの関係性
・相手の性格、自分の性格
・お互いが今置かれている状況
・その時の相手の気分や体調(自分自身の気分、体調)

などを考慮しながら考えなければいけませんよね。

だから、その場、まさに「現場」でしか、その答えは出せないのです。
しかも、その答えは複数回答です!!

正解を探す時点で、ものすごく無謀なことをしてるって分かりますか?

じゃあ、どうしようもないのか?というと・・・

・相手をよく見ること(感じること)

・直感を信頼すること

この2つしかないのかな、と思うんです。

うまく行った人の話を聴くと、たいていは「直感」が教えてくれるようです。
「あ、今だ。今、お願いすればきっとうまく行く、と思ったんです。そしたら、相手は手を叩いて喜んでくれて契約をもらえたんです」
「口が勝手にしゃべるような感じで話をしたら、彼が急に泣き出して、謝ってくれたんです。もう私も訳が分からなくなってしまって」

そんな感じです。

「思考」というのは、人に説明するときやシステム化(ルール化)するときには役立つものですが、物事を決めたり、進めたりするにはまどろっこしいものなんですね。
思考と言うのは論理的ですから、どうしたって「正解」を求めるし、一番効率的な方法を模索してしまうものです。
でも、効率的な方法が必ずしも幸せをもたらすとは限りませんよね。

だから、「直感」を信頼するレッスンを皆さんも日頃意識してみると磨かれるでしょう。

“ふと”浮かぶのが「直感」です。
でも、瞬間的にかき消されてしまうくらい弱く、薄いものです。

直感に間違われやすいのが「エゴの声」です。
エゴの声は大きく、また、あなたの心を揺さぶる力も大きいものです。

この直感とエゴを見分けるには、その声の大きさ、もあるのですが、でも、効率を求めるのはやめましょう。
試行錯誤、です。

直感のつもりで動いたら、実はエゴだった・・・。
エゴだと思ってスルーしたら、実は直感だったかもしれない・・・。

そんな経験をぜひ積んで下さい。
そのうち何となく分かるようになっていきます。

心との付き合いではこの「何となく」がものすごく大事です。
きちんとちゃんと付き合うようにはできていないのです。

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