1000段の目標を達成するなら10段ずつ変化を楽しむことがいいのでは?



私たちはどこかで「目標に達した自分だけを褒めてあげようとする」傾向があるようです。
すなわち、いつしか「結果」のみにこだわるようになっていないでしょうか。

売上が○○万円を超えたら・・・
あの彼女を口説き落とせたら・・・
きちんと納期に間に合ったら・・・
何不自由ない経済的自由を手に入れられたら・・・

しかし、その先には新たな目標が設定されます。

これくらいの売り上げは誰でも達成できる、やはり○○万円くらいはいかないと・・・。

という風に。

まるで1000段の階段をようやく上ったら、そこで「実はあと1000段あるんですよ」と言われるかのようです。


結果しか評価できないと世界は2色刷りの世界です。
白か黒か。
オールオアナッシング。
勝ち組、負け組。

だから、常に戦わなければいけません。
負けないように、見下げられないように、なめられないように、とか。

そして、一部の勝利者を除き、多くは燃え尽きてしまいます。
もちろん、その勝利者も次なる戦いの舞台で生き残れるかどうかは分かりません。

常に自分に対してプレッシャーをかけ、厳しく叱咤し、頑張ることこそ大切で、努力が一番だと思っていると、そういう世界を創ってしまいます。

1000段上るのであれば、10段ごと振り返り、見える世界を楽しみ、喜び、受け取ってみるといいんです。

確かに一気に1000段上ったら景色は一変していて素晴らしいでしょう。
しかし、10段ずつ上って景色を楽しんでいたら、そのプロセス一つ一つが思い出となります。
疲れたら景色を眺めながら一服すればいいのです。
そして、何よりも素敵なことは「気が付けば1000段に達している」ということ。

「そんな悠長なこと言ってたら時間がいくらあっても足りない」と思うでしょうか?
「自分は良くても周りはそんなんじゃないから取り残される」と思うでしょうか?

時間が無い、と感じるのも、周りから取り残される、という競争心も、自らが作り出した「観念」「思い込み」ではないでしょうか。

その背景には「自分は十分な実力がない」とか「自分は周りと比べても劣っている」という思いに駆られていませんか?

その不安や怖れが動機になっていると1000段を一気に上ろうとしてしまうようです。

まずは景色を楽しむところから始めてみませんか。
今見える景色は先日のそれとどこが違い、どこが素晴らしいでしょう。

え?自分は全く成長していないって?

そうなんです。景色を楽しんでないと変化が見えないでしょう?
ずっと同じ階段を眺めているのだから。
だから、成長してるって感じられないんです。
そこからの景色、たとえ10段でも違いはあると思います。

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