恨んでも、憎んでも、愛情を感じられなくても、向き合い続けると「愛」にたどり着くものです。



ヒーリングワークでより深い感情を扱っていると、表面上は怒りや嫌悪感、憎しみなどの感情があっても、その奥深くにはしっかりした愛があるんだな、と気付かされることがあります。

もちろん、これも意識上の話ではありません。

ちゃんと育ててくれなかった。
否定ばかりされていた。
周りと比較してダメだしされた。
産まなきゃ良かったと言われた。
あんたのせいで、と言われた。
その感情に振り回された。
すごく不安で怖かった。
寂しかった。辛かった。

表面意識ではそんな親への思いが渦巻いていたとしても、その奥深くには深い愛がちゃんとあるのです。


助けたかった。
愛したかった。
必死だったことを知っていた。
不器用なことを愛していた。
自分が役に立ちたかった。
笑顔にしたかった。
元気付けたかった。
嫌いになれなかった。
大好きだった。
だから、耐えられた。我慢した。

そんな愛があるのです。

反抗期を迎えると、親から自立するために親を否定し始めます。
それまで必死にお母さんを支えていた子供も「バカらしい」と感じて辞めてしまいます。
そして、それ以降は親への恨み辛みを口にするようになります。

だから、すっかり忘れてしまうんですね。
自立した分、それまでどらくらい自分が親を愛しているのかを。

愛してくれたから、愛する、のではないことを教えられます。

ただ、愛してるから、愛する。
愛したいから、愛する。

それだけなのです。

私たちの心の中はそんな“きれいごと”で出来ています。

だから、こう伝えることができます。

『生んでくれてありがとう。お母さんがお母さんで良かった。』

そんなすぐには言えない人も多いと思います。
実際、何年かかかって言えるようになる人もいます。
どんなに反逆していても、恨んでいたとしても、いずれは言えます。逃げなければ、自分と向き合い続ければ。

でも、その境地に達した時、大きな気付きがやってきます。

『そんなお母さんだったからこそ・・・』という恩恵。

だから、私は好きな音楽の道を選べました。
だから、私は必死にスポーツに打ち込みました。
だから、私は一生懸命勉強をしました。
だから、私は友達付き合いがうまくなりました。
だから、私は早く手に職を付けることができました。
だから、私は今、十分に愛を感じられるパートナーと一緒にいられます。

その時、再び、心から言えるんです。

『お母さん、生んでくれてありがとう。』と。

その場はとてもキラキラした空気で満たされていきます。
一瞬でその場の空気が浄化されるようにも見えます。
そして、会場のあちこちで奇跡が起こります。

私はそんな場に一緒に居られることに至福を感じます。
ありがとう、ありがとう、とつい祈ってしまうくらいに。

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