「当たり前」は自分を傷つけるナイフのようなもの。



「これくらいできて当たり前よね」と言われたら、傷つきませんか?

「ま、確かにそうだけど。でも、自分なりに頑張ったんよね。少しくらい褒めてくれたらいいじゃない・・・」という気持ちになったことありませんか?

でも、「確かにそうだけど」と思った分だけ、その傷は封印されます。
むしろ、“この程度”で褒めてもらおうと思っていた自分を恥じるように。

でも、これ、自分自身にもやってしまっていませんか?
「できて当たり前」「それがふつう」みたいな感じで。

社会人なんだから・・・
もう入社10年目なんだから・・・
上司なんだから・・・
専業主婦なんだから・・・
カウンセラーなのだから・・・
ITのプロなんだから・・・


こういうのを「照れ隠し」で人に言うのは、まだ、いいと思います。(できれば、それもやめたいところだけれど)

でも、本音で思ってるとしたら、あなたは相当自分に厳しい人だと思って下さい。(思い込んでください!)

そういう風にあなたに言う上司がいたら、その上司は人に対して相当厳しい人だと思って下さい。

そう、日本中、自分にも他人にも厳しい人で溢れかえっているのです。

できて当たり前、分かって当たり前という思いがあればあるほど、幸せを感じられなくなります。

せっかく素晴らしいことをしても、当たり前と思ってしまえば自分を傷つけてしまうんです。

がんばったのにな。
一生懸命やったのにな。
自分なりに工夫したのにな。

そういう自分を“否定”する言葉が“当たり前”なのです。

「当たり前」になると「感謝」がなくなります。「褒めること」がなくなります。

皆さん、そのことは頭では分かってると思うんです。
「骨を折って松葉づえになったとき、本当にふつうに歩けることの価値が分かる」
「災害が起こって初めて電気やガス、水道の有難みが分かる。」

でも、なかなか“感じる”ことは難しいですよね。

定時運行がすごいことって分かっていても、それに慣れて当たり前になってしまうと「3分遅れて到着の予定です」というアナウンスを聞いてイラッとしてしまったりします。
3分くらいでどうのこうのなることってあまりないと思うんですよね、現実的には。

“当たり前”って“当たり前”になってるので気付くことが難しく、だから無くなって気が付くものなんですよね。

じゃあ、皆さんにとって無くしたくないものって何でしょうか?

健康、体、お金、仕事、家族、友人、家、車、時計、宝石、等々なんでもいいです。

その一つ一つに感謝してみる時間を作っていきましょう。

「無くしたくないもの」=「大切にしたいもの」=「存在に感謝できるもの」です。

そういう目線で見て行くと、おそらく「無くしたくないものリスト」はどんどん増えて行くでしょう。
先は「友人」て書きましたが、もっと具体的に名前で書いた方がいいですよね。

「大切なものリスト」「感謝したいものリスト」でももちろん構いません。
「無くしたくないものリスト」とどっちが探しやすいか?と思った時に、ネガティブなテーマですが「無くしたくない」の方が切迫感があって見つかりやすいかもしれません。
あと「大切なもの」というと、つい、考えてしまいそうで。
これは考えるよりも感じる方を優先するので「無くしたくない」という思いを刺激してみたいな、と思ったのです。

そのリストを作ってその一つ一つに存在してくれることへの感謝の思いを感じましょう。
ここで「ありがとう」というのは形だけでもOKです。
「ありがとう」という言葉自体にとてもいい言霊(波動)が宿っているので。

また、その中の一つを選び、通勤電車で吊り革を握りながら「それが存在していることへの感謝の思い」をじっくり思い描いても素敵です。
きっと通勤時間が思わぬヒーリングの時間になるかもしれません。

そうして「当たり前を当たり前じゃなくしていく運動」を展開していくと、きっとあなたの幸福度はぐんぐん上がっていくと思います。

だから、当たり前、というナイフを手放して、ありがとう、という愛を選んでいただけたらな、と思うのです。

・・・かく言う私も実践中です。
そんな時間を作ることが難しい、と一瞬思ってしまう性質なので、特に通勤中にやってみることにしました。
そうすると、特に今は気候がいいですから、空、雲、木々、道端の草にもなんか「ありがとう」な気分になってしまうんです。
思わず、青々とした緑に「ブラボー!」って言ってしまうくらいに(笑)

そして、仕事中はもちろん、プライベートでも「当たり前」という言葉をできる限り使わないようにしています。
そして、その存在に感謝することを“気付いたときに”やっています。
料理を作るときにやってみると、味が変わるような気がするから不思議です。
また、成果が上がったら報告したいと思います。

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