一卵性親子(母娘)という問題。



今回は女性向けのお話。もし、男性がこれだったら明らかにマザコン扱いされる領域だと思います(笑)

お母さんとすごく仲がいい、というのは素敵なこと。
母親との関係性は人との距離感を測るベースになりますから、そこがうまく行くとあなたは良好な人間関係を築きやすいということです。

でも、何でも過ぎたるは及ばざるがごとし、で仲が良すぎるというのも問題。

「まるで一卵性親子なんです」とおっしゃる方もいます。

何でもお母さんに話していて、一番の理解者はお母さんで、私もお母さんの話は何でも聞くし、一番の親友で、買い物だってよく一緒にでかけるし、だから、そんなお母さんに何かあったら気がくるってしまいそう。


そんな関係も距離感がうまく取れていれば問題ないのですが、一番安心するし、信頼できるから、という理由でお母さんが最優先されてしまう状態だと問題が多々出てきます。

「母親」との関係ですから、人との距離感、パートナーシップの問題が出てくることが多いようです。

彼よりもお母さんを優先させてしまう、というとピンと来るでしょうか?
ほとんどの人が「いや、そんなことないですよ」とおっしゃいます。

しかし、その行動をよくよく聞いてみると「あれ?」というポイントが浮上してくることが多いんです。

・デート中にお母さんから電話がかかってきて、つい長電話をしてしまうことがある。
 →きっと友達からの電話ならば、よほどの案件でない限りそうはならないはず。

・休日のデートをお母さんとの約束を理由に断る。
 →親子なので大義名分がとても立ちやすい。

・彼のことをお母さんから反対されると気にしてしまい、別れも考える。
 →心理的な優先順位がお母さんの方が上なのかもしれない。

・結婚しても実家の近くに住みたい。
 →お母さんのことが心配、という大義名分で。この場合、結婚後も「夫や夫の家族よりも自分の家族」を優先させて、夫婦間の問題に発展する可能性も大きい。

・門限はないけれど、お母さんのことが気になって早く帰りたくなる。
 →これは明らかな問題ですよね。

結婚後にもさまざまな傾向が表れてきます。

・結婚しても週に1度は実家に泊まってお母さんとあれこれ話をしている。

・悪い人ではないと分かっているけれど夫の家族との付き合いが苦痛に感じてしまう。

・子供を産むことへの怖れが強く、自分にはまだ早いと思ってしまう。
 →お母さんと仲が原因で娘のままでいて、大人になりきれていないのかもしれません。

・お母さんとの電話はほぼ毎日。夫がいない間に長電話もしばし。

・結婚したことは幸せだが、お母さんと離れていることは寂しくて、結婚を若干後悔する自分がいる。

他にもさまざまな傾向がありますが、パッと思い付いたものを5つほどご紹介しました。

でも、この問題の難点は「お母さんと仲が良くて何がいけないの?」という疑問を持つことですね。
周りから見ても違和感はなく、いい娘になるので問題意識が持ちにくいのです。

ただ、私としても「それも一つの生き方だよね」という思いがあるので、頭ごなしに悪いと決め付けることはありません。

『あなたにとって何が大切なの?』
『どんな人生があなたにとって幸せなの?』

という視点から見て行くのですね。

もし、彼と幸せな家庭を築きたい、と言うのであれば、お母さんとは連絡を取らないことも勇気ある選択です。
親離れするためにもね。

しかし、「お母さんも体調を崩すことが多いし、心配もある。だから、できるだけそばにいてあげたいし、彼にもそれを理解してもらいたい」というのであれば、実家に帰る日が多くてもいいと思います。

『あなたはどうしたいの?』

という問いがやはりここでは必要なのです。

もちろん、この問題はお母さん側の「子離れ」の問題でもあります。
お父さん(夫)との関係はどうでしょうか。
趣味や友達づきあいはいかがでしょうか。
客観的にみた場合、娘の幸せを邪魔してしまっているところはないでしょうか。
娘に頼りすぎているな、と思うところはないでしょうか。

彼女の幸せのため、手放してあげることも大切な親の役割ですよね。

そして、これからの人生の楽しみを見つけて行きましょう。
自分が笑顔になれるものに意識を向けて行きたいです。

では、参考になりましたら幸いです。

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