意地は壁を作る。素直は風通しを良くする。



人間関係で意地を張ってしまうこと、どうしてもプライドが許さず譲れないことって、誰でも出てくると思うんですよね。

意地を張る裏側には、たいてい競争心(負けたくない、勝たなければ、という気持ち)があって、素直になることへの屈辱感や惨めさ、悔しさなどへの抵抗があるんですね。

だから、本音と裏腹なことを言ってしまうんです。

仲良くしたいのに、「嫌いなんでしょ?」と言ってしまう。
ケンカしたくないのに、相手の痛いところを突いてしまう。
幸せを願っているのに、攻撃的になってしまう。


「その時はしゃあないよね~」と伝えます。
その場で素直になれたらいいんだけど、でも、現実的には難しいでしょう?

ケンカの最中だったら、なおさら「言っちゃった(汗)」と思うセリフもバンバン出てきてしまうでしょう。
そこで素直になれって言われても「そんなことできるかー!」と反発してしまうに違いありません。

「あとでちゃんと本音が言えたらいいんですよ」と思うんです。

本当はあの時、こう言いたかった、ああ言いたかった、これが本音、と。「ごめんね」と。

メールでもいいと思うんです。

でも、意地を張り続けると、それが言えないので、「言っちゃった(汗)」言葉はそのまま相手の心に残り続けます。

「きっと相手なら分かってくれるだろう」というのは都合のいい解釈で、意外と相手はそういう言葉に限って、その陰の本音には意識が向かないものです。(それくらいきつい言葉だからかもしれません)

「本当はどうしたいの?」てよく聞くんです。

意地を張ってしまう癖のある方。
それなりの事情、人生があるだろうと思います。
負けたらあかん関係性があり、早くに自立したのかもしれません。

でも、そのまま誤解を与える言動を繰り返すことで、すれ違いが大きくなってもいいのでしょうか?

「本当はどうしたいの?」という、自分の本心に寄り添うことが大切です。
後悔しない人生を歩むためにもね。

「本当は仲良くしたいんだけど、どうしたらいいのか分からないんです」という場合には、一緒に方法を考えましょう。

ちょっとした勇気で恥ずかしさを超えたら、きっとそんな素直な気持ちを表現できます。

ある奥さんにこんな提案をしたことがあります。
毎日ご主人のために作るお弁当に、小さいメモ用紙に「ありがとう。頑張ってね」とか短いメッセージをできるだけ毎日入れてあげてって。

ある旦那さんにこんな提案をしたことがあります。
カウンセリング中に一緒に作った謝罪と本音のメールを、家に帰ってご飯を一緒に食べてる時に送信してって。

言葉は悪いかもしれないけれど、そういう方法ってちょっとゲーム感覚で考えるといろいろアイデアが生まれてくると思うんです。

「本当はどうしたいの?」

まずは自分に素直になるところから、始めませんか?

その答えが分からないときは、あなたが頑張ってきた証と捉えましょう。
そして、答えが出なくてもいいから「自分の本音って何だろう?」って思い続けてください。

きっと何かの瞬間(大抵は気分がいいとき)に、ふと答えがやってきます。

相手との風通しを良くするためにできるだけ素直でいたいですね。

#ちなみに私が心理学を学んで、パートナーシップで特に役に立っているのがこれかなあ、と思います。奥さんとは今も喧嘩もするし、意地も張るけれど、結局は仲良くしたいんだよな、うまくやりたいんだよな、って知っているので、謝ることに抵抗がなくなりました。その結果、仲直りは格段に早くなったと思います。

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