「今の仕事、合わないな。嫌だな。辞めたいな」と思うのはOKです。
そして、実際合わない仕事を頑張ってやってる方も少なくないと思います。
でも、その気持ちだけで転職活動を始めるのは、あまりお勧めできません。
同じような事例に
「今住んでる街、なんか嫌なのよね。不便だし、治安もそんなに良くないし。だから、もっといいところに引っ越したい」
「今の家、狭いし、日当たり悪いし、最悪。もっと住みやすい家に引っ越したい」
「今のパートナー。ほんと性格が合わないし、喧嘩ばっかりになっちゃって。別れた方がいいと思う。」
などがあります。もっと言えば、服やカバン、靴、アクセサリ、パソコン、携帯・スマホなどにも応用できます。
上記のように私たちが行動に移す際、その動機になるのがネガティブな感情であることって少なくないと思うんですね。
「今の状況に不満がある。それを変えたい。」と思うことはOKなんですが、その理由が「ネガティブなもの」ばかりなところが実は問題なんです。
今が嫌だから、という動機での行動は、しばらくのち、再び同じ理由による変化を求められることが多いんです。
「今の仕事が合わない。人間関係もうまく行かない。」で転職すると、半年・1年は持ちこたえたとしても、その後に、同じ理由で転職したい気持ちがむくむくと湧き上がってくるのです。
そうすると、同じことを繰り返してしまいます。
皆さん、こんな経験、ありませんか?
「仕事はすごく嫌だったんだけど、来週はハワイ旅行だ!と思えば、全然嫌じゃなくなる。嫌味なお局様だって、能力がない上司だって、今日は許せる!」という日。
「もう辞めてやる!」と思ったけど、昇給が決まった途端「もう少し頑張ろうかなあ」と思い直したこと。
人間ってゲンキンなもので、なんか感じ方が変わると嫌だったものが嫌じゃなくなったりするんです。しかも、とても簡単に気分って変わっちゃうんです。
要は今の状況に不満を感じるということも、「今の私が感じていること」なんです。
←ここがすごく重要です!
そして、不満を感じるときは、ほぼ例外なく「心に余裕がないとき」です。
だから、仕事が嫌なんじゃなくて、「余裕がない状態で仕事をするのが嫌」なんです。
そして、私たちが本当に変えたいのは「仕事」ではなくて、「余裕のない心」です。
つまり、問題の本質って、その心にあるんですね。
だから、その心の仕組みを変えてあげないと、仕事をどれだけ変えようが、いずれ余裕がなくなったときに同じ状況になってしまうんです。
今の仕事が自分に合わない、職場の雰囲気が嫌い、というのは実際にあります。
だから、そういう時は無理矢理でもいいので、休みを取るなり、気分転換をするなりして、少しでも心に余裕を持つようにします。
そうして、今の会社の「いいところ」が見えてきたら、転職活動をしてもOKだと思います。
そうすると、次の仕事はより自分にフィットしたものに出会いやすくなるでしょう。
そもそも、その転職活動は「嫌なところから抜け出す」ことではなく、「もっといいところを探す」ものになるからです。
理想論かもしれませんが、参考になりましたら幸いです。