トラの威を借るナントヤラ・・・無価値感のお話。



昔「名刺でナンパする」という話を聞いたことがあります。今もあるのかな?
バーで女性に声をかけるとき、聞かれてもいないのに名刺を出して「こういう者だけど、どう?」なんてやるわけです。

そこに「カウンセリングサービス」とか書かれてても認知度は異様に低いし、「心理カウンセラー」とか書いてても反って怪しまれるだけですが(笑)、誰もが知ってる一流企業の名前がそこに書かれてたとしたら、うまく行くんじゃないか?と思うのです。

また、その名前に惹かれて受け入れる女性も多かったということでしょうか。
もちろん、その晩の飲み代が浮くからって強かな方が大多数かと思いますが。

実はこの話、私が無価値感の説明をするときに、私がよく取り上げる例題です。
ついこの間の癒しのセミナーでもしました。


ふつう、そういう一流企業に勤めているのならば、無価値感とは無縁だと思いがち。
でも、カウンセリングを利用される方には、そんなメジャーな企業にお勤めの方、一流大学を卒業されてる方、社会的地位の高い方も多く、そんな方の中でも無価値感を感じていらっしゃる方も少なくないですよね。

それだけレベルの高い場所に行けば、当然、高いレベルでの競争があり、挫折を感じたり、劣等感を感じることもあるんです。

そうして、無価値感が出てきます。

さて、そこで素直に認められないのが“見栄”や“プライド”という邪魔者。
その邪魔者は、無価値観を認められないので、その反対で自慢、優越感、上から目線と言った煙たがられる態度を作り出します。

なぜ、名刺でナンパするのか?
そこにある会社名や肩書の威光を借りて、自分の無価値観を覆い隠そうとするのです。

「素の自分には全く価値がない。だから、会社の名前で説得力を付けよう」という心理です。

分かりやすさのために「名刺」というたとえを使いましたが、「過去の栄光」「今している仕事」「有名人と友達」「過去の付き合った人の数」「年収」「学歴」等の“威光”を利用したくなるのは、人として無理のないことかもしれません。

ありのままの自分に自信が持てたらきっと名刺には、名前と連絡先しか書かないはず。
だって、商品は自分自身、ですものね。

さて、このブログを見てドキッとした方、一度、ご自身の名刺の肩書きや会社名を修正液で消してみませんか?

それで心許なく感じた方はちょっと自分の価値を見つめ直してみてもいいかもね。
きっと、認められていない素晴らしい魅力をあなたは持っているはずだから。それが会社の威光なんぞに押し潰されてるのはもったいないよね!!

ちなみに下が私の名刺。10年以上同じデザインです(笑)

肩書「心理カウンセラー」
屋号「カウンセリングサービス」
会社名「神戸メンタルサービス(資)」
を消してみました。

枠のcounseling serviceの文字はデザインだからそのままにしてます。

あまり変わらないですね。むしろ、すっきりしていいかもしれません。

そもそも私の名刺、取材の際にお渡しするか、バーのマスターや飲み屋の大将にお渡しするか、打ち上げの時「領収書は会社名で。あ、この“神戸メンタルサービス”でお願いします」というときに使うくらいです。
なので、100枚使うのに3年くらいかかります(笑)

名刺


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