「したくない」ことをしなきゃいけない時に。



「したくない」


↓(でも、周りの評価、期待、人の目があるので)

「しなきゃいけない!」


↓(そうすると、犠牲、我慢、頑張り、空回りとなり)

「うまくできない。」


↓(なんせ、基準が高いし、完璧主義だから)

「こんな自分はダメだ!(と自分を責める)」

という悪循環に陥っていませんか?


「本当は●●をしなきゃいけないのに、できないんです。そんな私はダメなんです。」というお話をよく伺います。

つい、私は「●●って本当にしたいことなの?」って聞いてしまうのですが、たいていの答えは「いえ、そういうわけでは・・・」という回答が返ってきます。

したくないことをするのってものすごいエネルギーを消費します。
しかも、仮にうまく行ったとしてもホッとするだけで、あまり嬉しくありません。

だって、欲しくないものを手に入れても嬉しくないでしょう?それと同じです。
苦労した分だけ、なんでこんなもののために頑張ったんだろう?というむなしさすら残ります。

でも、人は「誰かから嫌われたくない」とか「人に評価されたい」という気持ちから無理に頑張ってしまうのです。

私はそういう方にこう伝えます。

「あなたはね、人の気持ちがよく分かるとても優しい人なんですよ。」
「あなたは、一生懸命生きているから、もっと褒められていいのにね。」
「人のために頑張れるってすごいことなんですよ。あまり自覚ないでしょう?」
「自分を犠牲してでも、人の笑顔のためなら頑張っちゃうんですよね。ほんとうにいい人ですよ。いい意味ですよ、もちろん。」
「困っている人がいたら放っておけないでしょう?ましてや、自分のせいで人が困るなんて、とても耐えられないでしょう?それだけの優しさや愛情をあなたは持っているんですよ。」

たいてい「そんなことないです。」と答えられることが多いのですが、分かっていても、敢えて伝えたくなるんですよね。

ただ、その生き方は辛いですよ、ともちゃんと伝えます。

「たぶん、あなたのことですから、分かってると思うんですが、やはり、今の生き方はしんどいですよね。もう限界じゃないでしょうか。でも、自分なりに何とか変えてみようと思ったけど、それが難しかったんですよね。」

「自分」の価値をもっと知ってほしいな、と思います。

上に列挙した褒め言葉、カウンセラーがご機嫌を取ってるわけじゃなくて、ほんとうに受け取って欲しいから伝えてるんですね。

「受け取れないと思うけれど、できれば覚えといてくださいね。そういう見方もあるのかなあ?って疑いながらで全然構いませんから。」

そういう方にまず提案することがあります。

「したくない」って認めてしまいましょう!って。

実際声に出して言ってもらうこともあります。

「昇格試験なんて受けたくない!!」

「本当は婚活なんてしたくない!!」

「ほんとはあんな仕事やりたくない!!」

普段は封印している言葉だと思います。認めないように、気付かないようにしてる言葉。

だから、言ってみると、すーっとすっきりしたりします。不思議なくらいに。

私たちは自分の本音と繋がると、すーっとした感覚が体を通り抜けていきます。この感覚はぜひ皆さんに知っていただきたい感覚でもあります。

さて、そこで「選択」なんです。

したくないことだけど、やってみる???
したくないことだから、やめちゃう???

どっちでもいいんですよ。

でも、やっぱりしなきゃいけないことってありますよね。

そこで、一旦「したくない」って気持ちを認めて受け入れてあげると、心が軽くなり、「やってみよっかなあ」という前向きな気持ちが出てきやすくなるのです。

逆に「したくない」って気持ちに蓋をして頑張ろうとすると心は消耗し、反発し、うまくいきませんし、何よりも深刻になります。

さて、前向きな気持ちになるためによく提案することがあります。

1つ目、立派なニンジンをぶら下げてください。

2つ目、ゲームにしちゃいましょう。「昇格試験、受験ゲーム」まずは、HP(ヒットポイント)のグラフくらいは常備しときたいですよね。

3つ目、遊びにしちゃいましょう。「昇格試験ごっこ」「昇格試験プレイ」要するに、「やってやろうかな~」と言う風に捉えるんです。

深刻に捉えてもしんどいだけ、だから、軽く捉えましょう!というのが目的ですし、どうせなら「したくない」という気持ちを「したい」に変えちゃいましょう!というのがゴールです。

だから、生真面目な人ほど、ここでちょっと頑張って「遊ぶ」必要があります。
特に命のかかった病気や事故に関するご相談の場合を除き、私はよく「その仕事にそこまで命をかける必要ってあるの?」みたいな質問をよくするんです。

そうして、深刻さをその問題から切り離せたら、意外と軽く物事を捉えられるようになります。

だから、よく言うのですが、ここで「自分の機嫌を上手に取ること」がすごく大事なんですね。
「したくない」って駄々捏ねてる自分をどうなだめて、笑顔にして、「しゃないなあ、やってやるか」という気持ちにさせるか?

先の3つの方法はその一つのアプローチ。

そんな方針で向き合ってみると、「したくない」ことにも、前向きに取り組めるようになると思います。

参考になりましたら幸いです!


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