「自己攻撃、自己嫌悪から抜け出したいとき(1)」



*「こんなとき、どうしたらいいの?」にお答えする心の処方箋シリーズ*

自己嫌悪から自己攻撃が始まると、止め処なく、その勢いは増して行きます。
そして、多くの場合、一つの癖、習慣になってしまうんですね。

気がつけば自分を責めていた。
自分のことを嫌うのが自然なことになってしまった。

そういう経験を持たれる方も少なくないのかも。


特にこの傾向は私達が思春期を迎えてから、とても強くなります。
周りと自分を比較したり、自分にないものを探したり。

そして、それが板につけば、もう、抜け出せない悪循環ループにどっぷり嵌ってしまいます。

かつて、この状態を「例えるならば、借金に借金を重ねる多重債務者のようなもの」と比喩した人もいました。

じゃあ、どうやったら抜け出せるのでしょう?

自分の心に打ち克つ気持ちが必要です。
もう、こんな状態は嫌だ、という覚悟。

癖や習慣を修正するわけですから、愛煙家がタバコをやめること、姿勢の悪さを正すこと、体のために食習慣を変えること、と似ているんです。

僕もタバコをやめられましたし、皆さんの中にも食習慣などを変えることに成功された方もいらっしゃるでしょう?
だから、自己嫌悪をやめるのも、できないことではありません。

でも、大変さは分かっていただけるかと思います。
だから、すごく覚悟が必要なんです。

それに、この問題はちょっと他人には言えないややこしい側面を持っています。
それはナルシズムともいえる、自己嫌悪することにより自己陶酔する心境です。

自分を嫌い、攻撃することにより、何らかの満足感を持つ場合も少なくないのです。

思春期以降「ワルや不良」に憧れることってありますよね?
私達は「悪の美学」というわけではないのですが、自己嫌悪することに一種の特別意識を持ちやすいのです。

だから、このパターンを抜け出すためには、大いなる勇気と覚悟が必要になってくるのです。

本気で、もう、自分を攻撃するのはやめよう、という気持ちが。

心の処方箋


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