4/22 大阪・心理学WSのフォローアップ



ご参加くださった皆さんありがとうございました。
アンケートにて頂きましたご質問に回答させていただきます。
参加されていない方にもできるだけ分かりやすいようにさせて頂いているつもりですので、どうぞお時間のある時にお楽しみ下さい。

心理学ワークショップ(大阪)
2006/4/22(Sat)『与えることと受け取ること~人間関係向上のヒント~』
2006/4/22(Sat)『癒しの手法を学ぶ~“感謝”の力を知る~』
淀屋橋・大阪市中央公会堂


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【質問・疑問】

Q.「○○してくれてありがとう」と受け取ることは相手に対しての気配りにもなる???

A.はい。その通りですっ!!
だから、受け取ることと与えること(=気配り)は同じなんですよね。
とても偉大な気付きではないでしょうか?

「ありがとう」と受け取ることは、同時に相手への配慮・気配りであり、また、感謝の気持ちを与えることになります。
そうしてお互いの間に心地良い好循環ループが築かれていくんですね。
ぜひ、「ありがとう!」を癖付けてみてくださいね!

Q.与えすぎるのはお節介になりそうで、どこまでなら相手に不快感、負担を与えずに済むのでしょうか?

A.このバランスは難しいですね。
そういうときにコミュニケーションがとても役立ちます。
「お節介かなあ?大丈夫かなあ?」と相手に聞いてみるんですね。

マッサージを受けてる時「強さはこのくらいでいいですか?」って聞いてくださることがありますよね?「遠慮なく、強弱をおっしゃってくださいね」とも。

人によって、またその日の気分や状況によって、ちょうどよい強さは変わって行きます。
昨日は強めが良かったけれど、今日は優しくさするくらいでちょうどいい、なんてことだってあるわけです。
そこで、ちょっと勇気を出してコミュニケーションできると、更にお互いの関係性が良くなるんじゃないでしょうか?

Q.会社で隣の席の後輩と気まずくなって、それ以来、好意を受け取ってもらえなくなりました。くじけずアプローチしているけど疲れてきました。最近はほったらかしにしていますが、やはり仲良くしたいです。どうしたら良いでしょうか?

A.職場の人間関係は、友達や恋愛とは違った側面(自分で自由に選べない、など)があり、一度こじれてしまうと難しくなることが少なくありませんね。
ケースバイケースかと思うのですが、「やっぱり仲良くしたい」という気持ちに素直になってみましょう。
強がってしまうところ、今から思えばちょっと配慮を欠いたなあと感じるところがあれば、素直に謝る姿勢も大切でしょう。
それを相手が受け取ってくれるかどうかはその人次第。相手にも準備が必要ですね。
自分にとってベストを尽くすことが大事です。
疲れるくらい頑張ってしまうと、かえって相手も頑なになってしまうのではないでしょうか?
また、第三者に間を取り持ってもらうことも有効ですね。
その後輩と仲が良い人で、あなたの話を聞いてくれそうな人がいたら、その人にちょっと正直に話をしてみるのも良いかもしれません。
勇気は要りますが、それだけで肩の荷が下りるような気分を味わえるかもしれませんね。

Q.「ありがとう」と言った時に出てくる涙に理由はありますか?

A.感謝は滞っていた心の檻(おり)を洗い流してくれることがあります。
その時涙が出て来るのも自然なことかもしれませんね。
涙が出てきたとき、心はどんな状態だったでしょうか?
感謝の気持ちから、今まで封印してきた色んな感情が出て来ることも少なくありません。
その気持ちに素直になれるともっと素敵な効果が現れるかもしれません!

Q.「ありがとう」といわれると困ってしまう自分が居ます。謙遜とはどうも違うようなのですが・・・?

A.謙遜と違うとすれば、受け取れない私がいるのかもしれませんね。
「自分は感謝されるに値しない」とか「そんなに大したことしていない」という気持ちも、より強いものになれば自己嫌悪になります。
感謝されればされるほど気分が悪くなるのは、心のどこかに隠れていた罪悪感や空虚感などが染み出てきたのかもしれません。
それをただ流してあげられるといいんですが、なかなか難しいですね。
できる範囲で受け取ってみよう、相手の気持ちを尊重してみようと思ってみてください。
自己嫌悪してるとき、つい自分自身ばかりを見てしまうものですが、そこで相手の感謝の気持ちにより強くフォーカスできると早く抜け出せるでしょう。

Q.気持ちが落ちてしまったときの対処法はありますか?

A.きっかけは何にせよ、気持ちが落ち込んでしまうのは辛いことだと思います。
そういう時は、落ち込んでいる自分にも自己嫌悪して、かえって、より深いところに自分を落とし込めてしまうことも少なくありません。

ですから、そういう自分を自分ひとりで扱わないようにできることが一番望ましいんですね。
友達とか、自分が信頼できる誰かに頼ってみる、助けを求めてみる、それがすごく大切なんです。

それは風邪を引いたときと同じかもしれません。
最初は市販薬を飲んだり、早めに休んだり静養するかもしれませんが、それでも治らなければお医者さんに頼ったりすると思うんですよね。
心の世界も同じことで、自分なりにやってみて、それでも効果なければ友人や先輩、カウンセラーなどに相談してみると、より立ち直りやすいかと思います。
特効薬はなかなか無いかも知れませんが、でも、すっきりすることは多いと思いますよ。

Q.受け取るのも与えるのも怖さを感じてしまいます。ワークショップだからできたけれど、身近な人では難しいです。相手を信頼できないからでしょうか。信じたいけど信じられない。そんな自分を変えて行きたいと思うのですが、自分なりにできることとかありますか?

A.身近な人を信頼できる自分って、どんな自分だと思います?
想像力を駆使しつつ、そんなイメージを膨らませてみてください。
今の自分からは遠く感じるかもしれませんが、イメージできた分、近づけています。

身近な人を信頼するのが難しいのは、それだけ近い距離では傷つくことが少なくないからだと思うんですね。
過去にたくさんしんどいことがあったのではないでしょうか?
その傷が今もうずいているのかもしれません。

ただ、あなただけでなく、そうした理由から身近な人を素直に信頼するのは難しいんですね。
分かっていてもうまくできない、そして、そんな自分に自己嫌悪する、その繰り返しかもしれません。
だから、ワークショップではできるだけ安全な環境を作って皆さんにとっての「練習の場」にしたいんですね。
もし良かったら、これからも経験値を積みに利用してみてください。
少しずつ、少しずつ、信頼や与えることを身をもって学んでいただけると思います。

Q.自分の思考と感情が違いすぎてしんどいことが多いです。「~したいのにできない・・・」みたいな。どういう風に考えていけばいいのでしょうか?

A.思考と感情は別々の人格を持っているなんて考えてみると良いかもしれません。
大人と子ども、お母さんと息子(娘)のような。
そうすると、その二人がうまくやっていくにはどうしたらいい?というのが、ご質問の趣旨になります。

ここでおっしゃる「思考」とは「~したい」に「~しなきゃ」「~くらいできなきゃ」といった観念(考え)が入ってきてるものだと思います。
心は枠にはめられるのが嫌いなので、「~しなさい!」と命令されたら、反射的に「嫌だ!」と答えてしまいます。
そういうことがたくさん起きると、しんどくなってしまうものかもしれません。

まずは、心の声に耳を傾けてみるのはいかがでしょうか?
自分が何を感じているのか?を思考ではなく、感情に重きを置いて聞いてあげるんですね。
そこでは理不尽な事、無理な要求、無茶なことを言い出すかもしれませんが、それでも押さえ込まずにじっと話を聞いてあげるんです。
そうして、自分の感情を「理解」してあげようと思って下さい。
これはなかなか難しいことなのですが、恋愛でも対人関係でも、理論的にはうまく行かないものと付き合っていくときに非常に役立つ方法です。

「好きなものは好き、嫌なものは嫌」を理屈ではなく、心で理解できるようになることが目標ですね。

Q.自分自身に余裕がないと人には与えてあげられません。その余裕やゆとりを自分で作り出すにはどうすればいいですか?

A.心の余裕というのは、感情が解放されていて心にスペースが空いていることです。
例えば、コップに感情という水が入っていると思ってください。
「今、いっぱいいっぱいやねん」という時は、本当に水がきちきち、表面張力いっぱいまで入っているときかもしれません。
余裕というのは、そこにスペースができて、まだ水が入る状況のことです。

どうしたら水を出してあげられるか?というと、その感情を感じてあげること。流してあげること。
一番楽なのは好きなこと、楽しい事をして、「ああ、楽しかったー!すっきりしたー!」という気分を味わうことだと思います。
そうすると自然と余裕が生まれてます。

人に与えられるようになるには、そうした楽しい事、嬉しい事を自分自身に与えてあげることがまずは先なんだろうと思います。

Q.まさか「言えなかったありがとう」を言わされることになるとは・・・。でも、実際言う時には感情を切ってしまったみたいであまり何も感じていなかったんですが、これでも良いのでしょうか?

A.新しい方向性を見出すにはそんな「まさか!」というのがポイントになるんです。
「ちょっと(とても?)勇気が要る。でも、チャレンジしてみた分だけ、必ずリターンがある。」ということをワークショップを通じて、安全な人間関係の中でご提供していきたいと思っているんです。
チャレンジしてくださってありがとうございます。

実習(エクササイズ、ワーク)には、どういう風にしなければいけないということはなく、どうならなければいけないということもありません。
感情を切ってしまったように感じられるのであれば、それにもきちんと理由があるんだと思います。
だから、それが悪い事では全然ありません。
むしろ、前向きにそれを捉えて「感情を切ってしまってるとしたらどうしてなんだろう?」って考えてみてはいかがでしょう?
そうすると更に深いレベルで自分を見つめ直すことができます。

Q.停滞した関係性を変えるために感謝を伝えようとしたとき、感謝を相手に拒絶され続けたことがあって痛みがあり、受け取ってもらえない感じがするときは、どこからアプローチしていけばよいのでしょうか?

A.それは辛い経験をされましたね。
受け取ってもらえないというのは私達にとってとても痛い気持ちにさせますし、自信を失わせます。(それが傷つくことの意味です)

少し難しい提案かもしれませんが、「どうして相手は拒絶したのかな?受け取れなかったのかな?」という目で見てあげてはいかがでしょうか?
拒絶されるのも辛いですが、拒絶し続けるのも、また辛いことだと思うんですね。
何とか適当に誤魔化して受け取った振りをする方が遥かに楽な場合だって少なくないはず。

そして、もう一つ。
これまた難しいことかもしれませんが、今度は相手のために与えてみよう、感謝を伝えてみよう、と思ってみてください。
上の提案にも通じることですが、受け取る/受け取らないは相手にも選択権がありますね。
もしあなたが良かれと思って、相手のことを思って感謝を与えることができたとしたら、相手が受け取れないことすら許容できるはずです。

ちょっと人間的余裕、器の大きさが求められますが、これだけ拒絶されても、まだ与えたいと思うあなたにはきっとその器があるはずです。
そんな自分の価値を見つめなおしつつ、改めてその人と向き合ってみてはいかがでしょうか?
きっとまた新しい可能性が見出せると思います。

【ご意見・ご感想】

◎受け取ることは悪いなあと思っていたけど、ワークで自分が与えて無条件に喜んでもらえたら嬉しかったので、今後は受け取れるものは全て受け取って行こうと思いました。

◎自分の表現力のなさを実感した。エクササイズは自分を知る意味で非常に良かったです。

◎ありがとうと言えたことが良かった。他者に言ったことで、恥ずかしさを越えて少しすっきりした気分になれました。

◎何が変わったわけでもないのに、なんだか温かい気持ちになりました。「表現」でつまづいているらしいことがわかってすごく意外な感じでした。

◎自分を見つめ直すことができた。また、他人を見る目、感じる事も面白く、ためになった。

◎心理学とはどういったものか知りたかった。仕事に役立てるものか知りたかった。

◎両親へのありがとうだけでなく、昔の上司、先生への感謝があって新しい気付きを得ました。

◎カウンセリングに興味があったため。

◎楽しかったです。普段意識しないことを見つめ直す時間を過ごす事ができました。

◎感謝したことのリストを作っているだけで胸が一杯になってきました。感謝の癒し効果はすごいですね(笑)色々なお話を混ぜていただいたのが良かったです。

◎難しい面がある。色んなパターンがあって楽しめる面がある。

◎グループの人から魅力を伝えてもらえて嬉しかった。

◎いつもありがとうございます。やっぱり雨降っちゃいましたね・・・。その方が落ち着きます・・・(^^)

◎複雑な感情も出てきたのですが、自分と向き合えたのでとてもよかったです。

◎与えることと受け取ることについて深く考えられた。与えることがすごく楽しかった。凹んでブルーなき分だったけれど、楽しくてすっきりできました。

◎感謝の2時間は油断してたらとても深かったです・・・。

◎心理学講座などでいつも拝見しております。もしかするとカウンセリングでお世話になるかもしれないので、その時はよろしくお願いします!

 Ans.はい。こちらこそ、よろしくお願いします!気長にお待ちしてますね!

◎一度お話を聞いてみたいと思っていました。とても分かりやすい話で楽しかったです。また参加したいと思いました。

◎与える、受け取る、意識しているつもりでしたが、抵抗、怖れがある自分を感じました。その大切さを実感できました。

◎普段なかなか気付かない自分の気持ちに気付けてよかったです。ありがとうございました。また参加させていただきます。

ワークショップのフォローアップ&テキスト集

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