3/19 東京・心理学WS(2)



今回もたくさんご質問を頂きましたので2回に分けさせていただきました・・・。
途中からはワークショップのご感想・ご意見・メッセージへのお返事です。


Q.観念化してしまっている「条件」を、「与えたいもの」に変えていく具体的な方法を知りたいです。

A.観念化してる部分というのは「~すべき」「~しなければいけない」と束縛がきつくなってしまっているところです。
それは相手に求めるものというよりも、要求するもの、請求するものとなってしまって、お互いを苦しくしてしまいます。

お互いを・・・ということは、自分自身も苦しくなってしまうというわけで、~すべきという観念は手放していくことが望ましいのです。

でも、どうして欲しいのか?どういう風にして欲しいのか?というのは、自分自身が相手以上に分かっているものなんですよね。

まずは、その条件をより詳しく見つめてみましょう。
どんな風に、どんなタイミングで、どんな方法で欲しいのか?とより細かく見ていきます。

そうすると、その観念化されたものの背景にある痛みが見えてきたりします。
「ああ、あいつが与えてくれなかったんだよなあ・・・」なんて風に。

だとしたら、その痛みを癒してあげるのも一つの方法ですね。
その相手を許せるように、あるいは、その相手を手放せるように。

そうすれば観念は溶けて行きますから「~すべき」って強い感覚は持たなくなります。
そこまで来ると余裕が出てきますから、それを相手に与える、ということも、今よりは楽に捉えられるのではないでしょうか。

Q.相手の立場を理解して「今は連絡したら迷惑になる」と分かっていても、どーしても寂しくなって連絡してしまいます・・・。

A.寂しくなるとついついケータイを手にとってしまうことも少なくないと思います。
寂しさは人を狂わせることがあるくらい強いものですもんね。
誰でも少なからず感じたことがある経験だと思います。

そういう時は「寂しい私」vs「相手を理解してる私」の争いが心の中で起きています。
それは言い換えると「感情」vs「意識(頭)」になることが多いもので、普段は良いけれど感情が高ぶってくる(寂しさが募ってくる)と、感情を抑えられなくなってしまうんですよね。
そこではより相手の立場を“感情的に”理解してあげることが必要かもしれません。

でも、それは寂しさが募ってる時には難しいもの。
そうでない時の心がけが大切です。

高ぶってしまった後は、あるいは「いつも、あたしは寂しいねん」という場合には、即効性のある方法として、友達やカウンセラーに話を聞いてもらう、踊ったり、歌ったりしてその感情を吐き出してみる、などの「感情を外に出す」アプローチがお勧めです。

感情は感じて解放してあげれば落ち着くものです。

でも、そういう時は「彼じゃなきゃだめ」とか「友達でも満たされるけれど、十分ではない」って感覚がしがちです。
それはある意味当たり前のことなので、普段から何かしら感情を解放してあげる(心を見つめてあげる時間)が必要なのではないでしょうか。

少なくてもそんな自分を「だめ、だめ」って責めてしまうと、かえって苦しくなります。
自分に少しでも優しくしてあげる心がけが大切ですね。

Q.与えてくれた人と与えてくれなかった人が同じなのはなぜ?

A.両方あるのは不思議かもしれないけれど、ちょっと見方を変えてみると当たり前のことかもしれません。
例えば、会社の上司に朝挨拶するとき、元気な時はニコニコしながら「おはようございます」って言えるけれど、体調が悪かったり、虫の居所が悪いときには無愛想になったりしますよね。
上司から見れば、ニコニコ挨拶してくれるときとそうでないときがある、という風に見えますね。

同じように近い人であればあるほど、与えてくれるときばかりではなく、与えてくれないことも印象に残ります。

だから、与えてくれた人=与えてくれなかった人、となるのではないでしょうか。

Q.理想のパートナーの条件を挙げながら「こんな条件もいいのかな~」と遠慮してしまって嫌な気持ちになるのはなぜ?

A.私たちは今まで「欲しいけれど手に入らなかったこと」がたくさんありますし、大人になればなるほど「与えたいけれど、与えられなかったこと」が増えていきます。

「欲しい」と言って手に入らなければ「欲しい」と言えなくなりますし、「欲しい」という気持ちも抑圧しがちになります。
そんな中、こうして理想のパートナーに求める条件を挙げてみると「欲しい」と言えなかった自分がもぞもぞと動き出すような感じになるんです。

「こんな条件もいいのかな~」と思っている自分をより見つめてみましょう。
「だめだって。そんなの我がままって思われるよ」
とか
「こんなこと言っておきながら、あんたは何もできないじゃない」
とか
「変だと思われるよ、やめといた方がいいよ」
などの否定的な声が聞こえてくることも少なくないでしょう。
その声の主は「欲しいけれど手に入らずに諦めてしまった自分」なのかもしれません。

嫌な気分の正体はそんな自分自身なのではないでしょうか。

満たされなかった自分、我慢してきた自分を見つめ直すいいチャンスかもしれませんね。

そうすると、アンケートの最初の質問「この講座を受けようと思ったきっかけは?」に、大きく「今後のため」と書くことは無くなるんじゃないかな~と思いますよ・・・( ̄ー ̄)

Q.怒りや苦しみ、悲しみの感情に捉われてしまい、パートナーシップを考えると拒否反応が出てきます。相手を許そうとしても頑なにこれ以上傷つけられたくないと思い、許すくらいならば死んだ方がマシってほど嫌です。こういう感情はどうしたらいいのでしょうか?

A.それはしんどいですね。
アンケートの内容を見ても、一生懸命参加して下さった姿が見える一方で、とても頑張っていらっしゃるように感じます。

今は自分自身が酷く痛んでいること、辛いこと、苦しいことを受け入れてあげる時期でしょう。
相手がどうの言う前に、まずは自分自身を大切にしてあげましょう。
少しでも心が安らぐ場と時間を自分自身に与えてあげましょう。
誰かに話を聞いてもらったり、思い切り泣いたりすることが今は必要かもしれません。

許しのプロセスは「許せない私」から出発します。
すぐに許せる相手ならば、それほど私たちは苦しみません。
そして、その一歩目は許せない自分に気付き、傷ついた心を癒してあげるところから始まります。

怒りや悲しみも拒絶するのではなく、そのまま受け入れてあげられると良いですね。
「あたし、すごく怒ってるねん」
「もう泣き叫びたいほど悲しいわ」
「胸をかきむしりたくなるくらい苦しいねん」
なんて風に、自分の気持ちを受け入れて上げられると、少しずつその感情も解放されていきます。

Q.パートナーに求める条件のほとんどが、自分が自分に課していることでした。で、この条件を満たすとお互いとても自立して、一人で生きていけそうな気がしてしまいます。そう思うのは今私にパートナーがいないからでしょうか?

A.より良いパートナーシップを築くためには、ある程度の「自立」は大切なんですよね。
相互依存のステージは、自立の次にやってきます。

「自分ひとりでもできる、でも、彼とならばもっと簡単にできる」
「ひとりでも楽しいけれど、彼とならばもっと楽しめる」
という感じです。

これが「自分ひとりの方が楽しい」ならば「自立」だし、「彼とじゃなきゃ楽しめない」は「依存」です。

だから、自立的になることを怖れる必要はありません。

それと「パートナーに求める条件=自分に課してること」ということは、今のあなたが十分自立的であることを示しているのではないでしょうか?

だとすると、それをパートナーに与えることはそれほど難しくなく、むしろ、パートナーから受け取ることが重要なテーマかもしれませんね。

それはパートナーが出来てからのお話になろうかと思いますので、まずは、そのテーマに取り組んで、より自分を魅力アップさせてあげてくださいね。

Q.条件の一つに「上半身を鍛えていて、胸板が厚い人」を挙げたのですが、それを「私が与えられるもの」として捉えると、どんなものになるんでしょうか?

A.理想のパートナーに求める条件が、自分自身がパートナーに与えられるものだと言われると、こんな風に「え!?どういうこと?」と思われるものも出てくるかと思います。
「年収1000万以上!」や「定職に就いている人」って条件などもそうですが、モノや出来事が条件に上ってきた場合には、与えられるものに変換するのにコツが要りますね。

あなたが「胸板が厚い男性」に求めるものって何でしょうか?
・甘えられること
・かっこいいこと
・安心感
・男らしさ
・強さ
・守ってくれること
などなど、色々想像できそうです。

こうして感情レベルに落としてあげると、自分が与えられるもの、与えたいものが見えやすくなってきます。
・甘えさせてあげること
・素敵な女性であること
・安心感
・女らしさ
・女性的な強さ
・守ってあげること
とそれぞれ言い換えられるように。

そんな風に見てみたらいかがでしょうか?


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