私がお金に対する意識を変えたら、旦那の貧乏マインドがよりひどくなってるのだけど?



変化を求める女性と安定を求める男性。
バランスを取り合う夫婦関係。
そして、無意識の圧力やニーズ。
そんな観点で見てみると、実に深い話になるのです。

夫婦間のお金の問題について教えてください。
結婚2年目です。

夫とは似た者同士で、お金に対するスタンスも似ていて、いい感じの貧乏夫婦でした。
でも、私はお金の問題を改善したいと思い、根本先生のブログや引き寄せについて学んできました。

おかげさまで、お金に対する恐怖感や焦燥感が少なくなり、収入はそれほど変わらないものの臨時収入があったりして、状況はずいぶん良くなりました。

でも、私の状況が改善するにつれ、夫の貧乏マインドがひどくなっています。

生活費は半々でしたが、しきりに「お金がない!」というので現在は6割ほど私が負担しています。
収入は私の方が少ないです。

私は一人暮らしから結婚したので収入と支出はそれほど変わりませんが、夫は実家暮らしから結婚生活になったので、支出がかなり増えました。

結婚前に行っていたコンサートや旅行、外食などは行かなくなり、私一人で行っています。
たまに「今日は私がおごるから、一緒に行こう」というと行きます。

何か誘っても「行かない(やらない)。お金ないから」と必ず「お金ないから」という言葉をつけるようになりました。

先月、誕生日のプレゼントはなにがいい?と聞いたら「もらったらお返ししなきゃいけないから、いらない!」と全力で拒否されました…。

どうしてそんなにお金がないのかは、謎です。
田舎で使う場所もないし、仕事が終わったらまっすぐ家に帰ってきます。
借金もないというし、少なくとも使いすぎてないわけではなさそうです。

今までは、お金の問題は自分の問題と割り切って自分の貧乏マインドにのみ向き合ってきましたが、次のステージに来たのでしょうか。

いつかネタとして扱っていただければありがたいです。
(Eさん)

人間関係というのはバランスを取り合うもので、とりわけ夫婦というのはその最たるものだと思っています。

妻が東に行けば、夫はなぜか西に行きたがるもので、なんだかうまくいかねーなー、という話をよく伺います。

先日もある奥様が
「結婚してから夫は早く子どもが欲しい!って言ってたんです。でも、私は仕事が面白かったこともあってまだいいかな、という気分でそんな積極的でもなかったんです。それが最近、年齢のこともあるし、そろそろ子どもを作ってもいいかな、と思って夫にその話をすると『今はまだいい』なんて言い出しまして。え?て感じです。」
なんてお話をされていまして、「もしかして旦那って野良猫?」なんておっしゃるので、「お互い様っしょ」てカウンセリングをしたばかりです。

>でも、私の状況が改善するにつれ、夫の貧乏マインドがひどくなっています。

というのも、奥さんがお金に対するマインドを変えれば、旦那様は頑なまでにお金にこだわるようになるものです。

ちなみに我が家では長年「お金に対してナーバスな夫と、お金に対してお気楽な妻」の関係性が続いていました。
それで、夫がお金に対する意識を変えていくと、妻もお金に対して興味を持ち始める、という風に変わってきました。

これもまたバランスですよね。
東に向かって突き進んでいた夫に対し、バランスを取るように妻は西に向かって驀進してたわけです。
それが夫が方向転換して西に向かい始めたら、妻も東に向かい始める、という。
もしかするといずれ途中で出会ってすれ違うのかもしれません。

Eさんご夫婦も今までお互い貧乏同盟を結んでいたんですが、そこでまずEさんが「もっと自由でいいじゃん!」なんて思い始め、臨時収入を引き寄せたりしましたよね。
そうすると、旦那さんは否応なくバランスをとるためより「どケチ」な方向に向かざるを得なかった、と解釈されたらいいのではないでしょうか。

でも、それがゴールなわけではなく、まだ変化の途上なのです。
だから、旦那さんが「お金がない」を連呼していたとしても、そのまま未来永劫それが続くわけではないんですよね。

特に変化し始めはちょっと過剰に突き進みやすいものです。
だから、その分、旦那の反応も頑なに見えるんですけど、それもまた「投影」として受け入れることをお勧めするんです。

すなわち、旦那は「お金がない」ということに執着するわけですけど、じゃあ、Eさんはそのパートナーの姿から「私は何に執着してるんだろう?」という意識を持ってみるといいでしょう。

お金に対する恐怖感や焦燥感がなくなってきた、引き寄せも起きた、、、とすると、じゃあ、何に対する執着が出て来たんだろう???という風に。

一見すると何も見えないものですけれど、例えばお金に対する意識を変えると

「もっとお金を信頼しようよ!大丈夫よ!何とかなるんだから!」

という考えが出て来ることが多いんですね。
そして、実際、それに見合う出来事が起きて来るので、その新しい考えに執着し始めたりするのです。

「そんなに『お金がない』とか言ってたら、ほんとになくなっちゃうよ」
なんて思いが出て来るのも、その一つです。

男女の違いに「女性は変化を好み、男性は安定を好む」というものがあります。
そこにバランスの法則が加わると、奥さんが急激な変化を見せると、男性はより安定に走りやすいのも事実です。

それで奥さまはよく旦那さまに不満を感じやすいわけですね。

で、私はそういう時にこんな問いをするんです。

「で、どうしたいの?」

まあ、ほんといつも通り、安定の質問なわけですけど(笑)。

先ほどの子作りに目覚めた奥様に対しても同じ質問をしたんです。
「旦那はそういう態度だけど、奥さんはどうしたいの?」って。

で、「旦那のことを愛してるし、二人の子供を産みたいです」とおっしゃるので、「じゃあ、それでいいよねー。その方向に突き進んでいきましょうね。とりあえず、避妊辞めてみる?ゴムに穴開けるとか?(笑)」なんて話をしていきました。

夫婦の場合に限らず、企業や友人関係でも、私たちはこんな罠によく引っかかります。

「自分が変わったんだから、あなたも変わりなさいよ」

という無言の圧力をかけてしまうのです。これがけっこう無意識に行われているので本人も気付きにくいのです。

でも、自分はお金に対する意識を変えるために“前向き”かつ“積極的に”取り組んだのですが、旦那さんはその間、今までと変わらぬ生活を続けてきたわけです。

そこで急にお金に対する意識を奥さんが変えちゃったら、潜在的に旦那さんは「変化することへの怖れ」に捉われます。
それが「頑な態度」を作る要因にもなるんです。

自分が変化した分、旦那さんの変化も期待するわけですが、逆方向に向かっちゃうわけですよね。
それで失望しちゃうこともあるんですけど、旦那様にも時間が必要なんです。

「ぼ、ぼくもお金に対する意識を変えて、みよう、か・・・な・・・」という。

そこは「待ち」の姿勢が重要です。
自分の手綱をしっかり引く、というか、「待て」の姿勢を取る、というか。

自立系武闘派女子という人たちはとかく退屈が嫌いで変化を望み、これぞ!というものを見つけると怒涛の如く駆け出して変化を成し遂げる方が多いのですが、チキンハートな男性はなかなかそのペースについていけません。

そして、彼女たちがもっとも苦手とする技が「待て!」なわけで、自分がお金に対する意識が変わって成功事例も得られた分、「早く!早く!あんたも早く変わって!」と急かしてしまいがちなのです。

さすがは「鳴かぬなら さっさと葬れ ホトトギス」という座右の銘を持つ彼女たちでございます。

で、どうするのがいいか?というと結論を言ってしまうとしょうもないわけで、それでここまでああだこうだと蘊蓄を垂れてるわけでして、要するに「今のようにもっとお金を楽しみ、お金と仲良くなればいいんですよ」ということを言いたいのです。

旦那さんは実家暮らしから夫婦で暮らすようになり、支出が大幅に増え、それが2年続けば徐々に新しい生活に身も心も馴染んできます。
そうすると「あれ?なんか金がない。やばい!今までと全然違う!」と気付いて、お金に執着しやすくなるのも分かりやすいですよね。

だから、そんな旦那さんの気持ちを汲み取りつつ、私は私、で楽しむことが大事なんです。

一人でコンサートに行く、食事に行くってほんとは旦那さんと一緒に楽しみたい分、ちょっと寂しいですけど、でも、それをしない方が精神的負荷になるでしょう?
だったら、ベストではないけれどベターな選択として、一人で行動するのがいいと思うのです。

そして、そこで楽しんでる姿を旦那さんに見せてあげるんです。

そうすると旦那さんも徐々にお金を使って楽しむことを真似し始めます。

で、今度は旦那さんがお金を楽しみ始めると、これまたバランスの法則で奥様は「え?使い過ぎじゃないの?もっときちんと考えて使った方がいいんじゃないの?」という状態によく陥るものです。

そして、旦那さんがお金を使うようになった分、生活のことを考えて奥さんが逆に貧乏マインドを取り戻しちゃったりすることもあります。

そこでまた奥さんは「自分なりに楽しむ」ということを選択すると同時に、お金に対する意識と再び向き合って今よりより自由な意識を採り入れるようにしていきます。

そうするとまた旦那が若干ケチになって・・・それで奥さんが自由になって・・・とまるで振り子のようにお互いバランスを取りながら、やがて「収まるところに収まる」というわけです。

だから、あまり心配せずに「自分がどうしたいか?どうなりたいか?」というところを意識していくと同時に、引き続きお金に対する恐怖感や焦燥感を手放してお金を信頼する、ということを続けて行けばいいよ、というお話なのでした。

オンラインスクールレベルの難しい話を最後に少しだけしましょうか。
Eさんがかつてお金に対して持っていた焦燥感や恐怖感。
それが薄れていくと、お金に対しては感じなくなる一方で、その対象がお金から旦那さんに移ることがあります。
それが旦那さんに対する不満という形になったり、変化を求める気持ちになったり、より貧乏マインドを強める旦那さんへの恐怖感になったりするのです。

つまり、その気持ちの対象物が変わる、というわけです。
もちろん、以前を100としたら、今は80、70と減っていることは間違いないんですけどね。

すべての問題は自作自演と言いますが、自分の感情を注意深く見ていくと、その感情を感じるスイッチが「お金」から「旦那」に変わっていることに気付くのです。
(「お金」から「旦那」だけでなく「仕事」や「将来」に対象が変わることもあります)

そして、その自分の心の投影を引き受けてくれる旦那さんの様子を見て、逆に自分の状態を知ることができるのです。
それで、ああ、やっぱり自分自身の問題だよね~ということになるので、やはり見つめ続けるのは自分自身なのです。

※男女の違いを学ぶならこの本
「頑張らなくても愛されて幸せな女性になる方法」
「愛されるのはどっち?」

http://nemotohiroyuki.jp/books


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