自立からその先の相互依存に向かうカギは“女性性”である。



一人で頑張って何とかする時代(自立)から、誰かと協力して何とかする時代(相互依存)へ変わるには、それまでの男性性的な生き方を手放して、女性性を使う必要があるのです。

今抱えている問題を見るとき、それは自立側の問題なのか、依存側の問題なのか、という視点を持つようにしています。

自立側の問題というのは“一人で”“頑張る”“背負う・抱え込む”“頼れない”などから生まれているもので、罪悪感ベースになっていることが多いです。
一人で抱え込んで頑張りすぎるから、それを手放すために「助けを求める」とか「手放す」とか「許す」とか「もう一度信頼する」とか「サレンダー(流れに身を委ねる)」とか「コミットメント」というプロセスを経ます。

依存側の問題といのは、誰かに何とかしてもらいたい、という他人軸の姿勢で、受け身言葉が多かったり、話題の主人公が自分以外の状態で、“頑張る”とか“自分を見つめ直す”とか“自立する”という方向性で見て行きます。

ところが、自立の人は誰かに頼るのは嫌だし、依存の人は一人で頑張るのは嫌です。

だから、往々にしてメッセージが逆転して伝わってしまうことがよくあるんです。

「あなたはもう頑張らなくてもいいんですよー!!!」という言葉は自立の人に向けた言葉なのですが、自立の人は一人で頑張りたいのでその言葉は耳に痛いし、したいことではありません。

一方、「もっと頑張りましょうね!」というメッセージは依存の人向けのものなのですが、自立の人からすれば馴染みのある言葉なので、「おぉ!!頑張るぞー!」って気合を入れようとするんですけど、「あんたはちゃう!あんたは頑張ったらあかんねや!」と修正しなければなりません。

1対1のカウンセリングならいいですが、セミナーとなるとこの辺、難しいところです(笑)

つまり、自立している人は案外自分を自立しているとは思っていません。
自分は依存的だからもっと頑張らなければ、もっと自立しなければと思っています。
それも無理はなく、自立の人は依存を嫌って自立しているし、依存時代に辛い思いをした分だけ自立しているので、まだまだ自分は依存的だ、と思っているのです。

だから、お話を伺っていると主体的な言葉が多く、「自分が悪い、自分のせいで」と思っていますし、誰かのせいにするにしても結構論理的に相手を否定します。

とはいえ、自立の人の中にも依存はあり、依存が強い人の中にも自立はあるので、正確に区別する必要はないのかもしれません。

そもそも、例えば、元々旦那さんを支配してきた自立的な奥様が、旦那の反逆に合い、依存に転落することもよくある話です。
そうすると、話は「旦那が○○って言った」「旦那に○○された」という展開を見せて、一瞬依存なのかな?と思わせるのですが、よくよく伺ってみれば、散々旦那をサンドバッグにし、振り回し、顎で使い、旦那の愛情に胡座をかいていたりするので、「本質的には自立の問題なんだな」ということが分かります。

そうすると提案としては「旦那を手放しましょう」「(自立の状態は男性性優位になるので)女性性を受け入れましょう」「旦那への愛ともう一度つながりましょう」という話になるのです。

ちなみに自立の人は頑張り屋さんだし、一人でやれるので、ひとつ提案するとすぐに行動に移したり、結果を出したりします。
もちろん、自分が納得すれば、の話ですけどね。

で、自立の人にそうした手放しや愛や信頼やコミットメントやサレンダーを提案するのは、自立の更に次のステージである相互依存(win-winの関係性)に成長するためです。
そこではお互いの利益のために競争ではなく協力ができるようになりますし、自尊心を失うことなく負けを認めて相手を立てることができますし、自分ができないことを人に頼めるようになっていきます。

つまり、生き易くなるんですね。
頑張るときは頑張るし、頑張らならないときは頑張らない、という選択もできます。
自分でやってもいいし、誰かに頼んでもいいんです。
そして、双方が気分よく生きられるように自分を変えることができます。

その自立から相互依存に移行するにあたってのカギとなるのが「女性性」なんです。
これは男性も女性も同じこと。

自立は与えることばかりに意識が向いて受け取ることが苦手です。
だから、与えることから犠牲になり、補償行為になり、だんだん燃え尽きて行きます。

相互依存は与えることもできるし、受け取ることもできます。
この受け取る力というのが女性性なんです。

とんがったイメージの男性性に比べて、女性性は柔らかく、しなやかです。
だから、自立した人が相互依存のステージに移っていくと、雰囲気は柔らかく、穏やかになっていきます。

「とげがなくなった」とか「丸くなった」とか言われるのも、実は年齢と共に自然と女性性が開花し、相互依存になってきた証とも言えるのです。

女性性が開花すれば自分を禁欲的にコントロールすることもなくなるので、その人らしい魅力も花開いてきます。
その人らしい魅力、というのは、いわば、セクシャリティということで、上品な色気が出て来たり、凛とした雰囲気が出て来たり、落ち着いた懐の深い器が見えて来たり、地に足が着いた堂々とした雰囲気になってきたり、いわゆる紳士・淑女になっていくのです。
その一方で、無邪気さがでてきて可愛らしくもあり、自然体で穏やかな雰囲気に満ちて来たり、その人らしさが全開になるのです。

自立しているときは頑張りやコントロールや禁欲主義などの「痛みを隠す」という行動から見えなかったその人らしさが、女性性を受け入れ相互依存状態になることで、まさに花が開くように開花してくるのです。

そんな話をすると自立よりも相互依存の方がずっといいんだから、さっさとそっちに行ってしまえばいいじゃん、と思うのですが、そこが実は難しいところ。
自立的な人にとっては「誰かに頼るくらいならばハラキリするぞ」という武闘派も多数いて、分かっちゃいるけど難しい、のが相互依存への道なのです。

先ほども少し触れましたが、自立というのは依存時代に受けた痛みを押し殺してなされるものです。だから、もし、自分が再びハートを開いたらまた傷ついてしまうのではないか?という潜在的な怖れがあるのです。
だから、分かっていても誰かをアテにしたり、コントロールを手放して身を委ねたりすることが怖くて仕方がないのです。

誰かに頼るくらいならば、自分で何とかした方がまし。
誰かに任せるよりも、自分でやった方が早い。

そんな感覚に見覚えありませんか?

また、誰かに頼ってうまく行かなかったら?もし失敗したら?という疑いも付きまといますね。

更には、その後の世界が読めません。
自立というのはコントロールの世界。ある程度、思い通りにやってきたところが多いんです。でも、それを手放してしまったら自分はどうなってしまうんでしょう?

だから、そこで「もう一度誰かを信頼してみませんか?」というテーマを掲げます。
また、「もう一人で頑張るのは限界でしょう?それを認めて見ませんか?」と諭します。

自立時代は自分にとても厳しい時です。
だから、自己承認は思ったほどに進展がなく、自己肯定感も相変わらず低いままであることが多いのです。

でも、それは単に「認めていない」のであり、「肯定しようとしていない」という現実なのです。

だから、相互依存に向かう時、今の自分をありのままに肯定することはすごく大事なテーマなのです。

「私が私でよかった理由」

これを考えて見てくださいね、という話をします。
自分に厳しい方はとても難しく感じるでしょう。

また、相互依存の世界に向かうため、こういう質問を用意しています。

「あなたが誰かに貢献できること、与えられるものは何ですか?」

これもまた、自分を肯定できていないと困難な質問になるでしょう。

あなたは何て答えますか???ちょっと自信を失いそうな質問でしょうか?

いや、それは本当は誤解なのです。
自立して頑張ってきた分(今さら頑張ってないとは言わないでくださいね(笑))、与えられるものもあれば、自分自身の素晴らしさに本当は気付いてるはずなんです。

でも、それに気付いていないか、認められないか、認めたくないか、なのではないでしょうか。

ということで、大方の方は予想が付いているかと思いますが(笑)、はい。そうです。そうした、自立から相互依存に向かうために自立を手放すセミナーというのを企画しているのです。

自立を手放したその先の世界へ、一緒に旅立ちませんか?
そして、自分らしい魅力を発揮し、人との繋がりを感じ、あなたなりの豊かさを受け取ってみませんか?

そんな本格的かつディープな実習をご用意しています。

ああ、やはり行くべきか、と思われた方、ぜひお待ちしています(^^)

「自立を手放して豊かさを受け取るワークショップ」

東京・神楽坂:2017/7/30(日)13:00-17:00
大阪・四ツ橋:2017/8/6(日)13:00-17:00
名古屋・名駅:2017/8/19(土)13:00-17:00

【料金】¥25,000-

ワークショップの詳細ページ>http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/19036

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