甘えたいけど甘えられない私~だって、依存はまじでキモいの~



甘えたい、という気持ちは制限してもなかなかなくならないもの。
それは私たちの中から依存心を消そうとしても消せないのと同じこと。
だから、自立したら、今度は依存を受け入れる、というのがミッションなんです。

***
親愛なる根本裕幸さま。

こんにちは、アラサー女子のSです。

浪人のとき初めて失恋をしてから自己破壊的な行動を続けてきましたが、2年前に根本さんに出会い、自己攻撃はもうしないとコミットすることができました。
おかげさまで健康且つすてきな毎日を送っております。

ですが、根本さん。ここに来て、甘えたい欲求がすごく高まっています。
以前から自分にはメンヘラ的なところがあり、自分の依存心を毛嫌いしてきました。
けれどいくら否定したってもうあるものはあるので、(1)依存先をバラつかせる (2)自分を大切にする (3)制限をかける といった手法を取っています。

問題は(3)です。
これはもうずっと前から自分が取ってしまっている苦肉の策になります。

「彼女に連絡を取ったのは確か2週間前だから、そろそろ電話も許されるかな」
「この男性に甘えたいけど、利用したいだけの下心だし、近づかないでおこう」
「家庭持ちだしな。今相談していることがひと段落ついたら、もう個人的な連絡はしんとこう」
好意を抱く全ての人に「甘えたい」と「でも迷惑かけたくない(傷つきたくない)」を両方感じてしまい、不自然な距離感を保っています。

この距離感は、結構人を振り回します。
助けたい症候群の塊みたいな女なのに、依存を嫌っているので「助けて」って言ってくる人は基本嫌悪感を感じます。
「助けさせて」って近寄っては「まじでキモイ」と言って身をひる返してきた感じです。ひどいなぁ笑

対策のはずだった(3)が問題を余計ややこしくさせていますね!
ですが、甘えたいけど甘えられないってわりと定石な悩み。お応え頂ければ幸いです。
根本さん、ご拝読頂きありがとうございました。これからのご活躍も期待しております。
(Nさん)
***

自己攻撃しないとコミットするなんて、まあ、なんて素敵すぎますね!
まあ、結局はこれがすべてと言ってもいいですからね。

さて、Nさんって「野良猫女子」の略ですよね?うん。知ってた?(笑)
そろそろ日本武道館あたりで「Nさん被害者の会」が開かれるんじゃないでしょうか???(笑)

「甘えたい!けど!!!」という葛藤が、近付いては逃げ、逃げては近づく、という野良猫的習性を醸し出していらっしゃいますね。

>助けたい症候群の塊みたいな女なのに、依存を嫌っているので「助けて」って言ってくる人は基本嫌悪感を感じます。
>「助けさせて」って近寄っては「まじでキモイ」と言って身をひる返してきた感じです。ひどいなぁ笑

この「笑」が・・・(笑)

でも、なんでそんなに依存を嫌ってしまうんでしょうね?

「甘える」ってある種、依存ですもんね。
その依存を嫌ってしまったら、甘える、ということはNGになりますよね。
そりゃあ、相当の葛藤を抱きます。

「人が出してる依存臭が嫌い」だとすると、「自分がそんな臭い出してたら超最悪!!」でしょう?

だから、「甘えたいけど、甘えられない」って、内なる依存をどう受け入れるか?という話になるのかもしれません。

一般的に「自立的」な人ほど依存は嫌いなものになります。
そもそも、その依存を嫌って自立するわけですから当然です。
そして、自分の中に依存心が見つかったら総攻撃を仕掛けますよね。

自立してる人はみんな、そんな葛藤を持ってるんです。

でも、依存ってなくならないんです。

大事なことなのでもう一度言います。

残念ながら、依存を消し去ることは人である以上、無理なんです。

だから、自立的な人の次のステップは「一度嫌った依存をどう受け入れるのか?」になるんです。
それで次のステップは「相互依存」って言うんです。

※「相互依存」という言葉は書物や人によってネガティブな表現として使われることが少なくありません。私が言う相互依存というのは「自分でできることは自分でやって、自分にできないことはできそうな人に頼む」とか「お互いのより良い状況のために協力して取り組む」といった、win-winの関係を指します。

だから、Nさん、なんでそんな依存を嫌うのか?というのが私の質問なんです。

そこから掘り下げるとNさんの依存時代にどんな傷があるのか??という興味をカウンセラーさんである根本さんは持っちゃうんですよね。
そこをねちねち意地悪な顔して聞くのが趣味、あ、いや、仕事なんです。

ちなみに「助けたい症候群の塊」って書いてらっしゃるのはまさに自立系武闘派情熱女子を象徴する言葉なんですが、じゃあ、誰を助けたいの?ってツッコミを入れると、「母、父、自分など」だったりするんですよ。

ああ、嫌な話ですねえ。
そろそろ気分が悪くなってきましたか??(笑)

そこで「助けたいけど助けられなかった」という経験をすると、より自立して武闘派色が濃くなります。

また、「助けてほしいのに誰も助けてくれなかった」という経験をすると、超自立になります。「助けるけど、助けさせない」という。

だから、Nさんが根本さんのプロセス志向セミナー(リトリートセミナーとか1DAYセミナーとか)に出ると、「助けてくださいって言ってごらん」という鬼のようなセッションをさせられたりするのです。

これは依存に戻るセッションではなく、「自立を手放す」というセッションです。

「自立を手放して、もう一度、誰かを信頼する」のです。

でも、それって依存時代に傷ついた分だけ、超絶怖いんです。
「助けて」という一言のために20分以上かけるセッションだって珍しくありません。
(まあ、逆に言えば20分かければたいていの場合、助けて、と言って、自立を手放せるわけですが)

自立はそうした心の傷から自分を守るための態度です。
だから、王道としては、その傷を癒しましょう、そして、自立を手放しましょう、という話になります。

相互依存のマインドに到達すると、頼ることも甘えることも委ねることも選択可能になります。
勇気は要りますが、チャレンジすることができるようになります。

また、傷つく怖れを乗り越えた分だけ、相手との距離をもっと近づかせることができます。

野良猫的距離をキープしなくてもいいんです。
その新しい距離感はフレキシブルな距離感です。
近付きたいときに近付き、つながりを感じ、そして、離れるならば離れることができます。

依存時代は近づきたいし、離れたくありません。
自立時代は近づくのは苦手です。
相互依存時代は近づくことも離れることも選べるし、離れたからって寂しくなったり、不安になったりしません。きちんと心は繋がっているからです。

ということで、Nさん。自己攻撃がだいぶ収まった今だからできることに取り組んでいきましょう。
それはもう一度蓋を開けて自分の子ども時代を振り返ってみることです。
また、大恋愛という恋を過去に経験されているのであれば、その経験をもう一度見つめ直してみることです。

ちなみに、甘える=依存という話をしましたが、依存がなくならないように、誰にも甘えたい気持ちはありますね。
それを強がることなく素直に表現できるようになるのが理想ですよね。

ところでNさんが甘えたい甘え方ってどんなの???
それって具体的に言えますか?

わがまま言う、とか、ごろにゃーんする、とか、べたべたする、とか、クツを舐めさせる、とか、ハイヒールで踏んづける、とか、手足を縛って筆で責める、とか、水責め、とか、吊るす、とか、どんなの???

甘えたいけど、そのイメージがよくわからない、という人もいるんですよね。
だから、自分でも持て余しちゃうんです。

どういうのが甘えるなのか?具体的に想像してみるのも気持ち悪くていいんじゃないでしょうか?(笑)

ちなみに友人の本に「甘える技術」(高野麗子著)があります。
http://nemotohiroyuki.jp/column/13231

ある自立系武闘派女子は「抵抗が凄過ぎて読み進められない」と嘆いておられましたが、良かったらどうぞ!

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