親密感への怖れ~近づきたいけど怖い。自立の恋は必ず葛藤が芽生えるもの~


依存時代に傷ついた分だけ自立が強まり、親密感への恐れも強くなります。
好きだけど、近付きたいけど、また傷つくことが怖い、という葛藤を抱えることになるのです。

パートナーシップの問題の中で、とてもよく出て来るのが「親密感への怖れ」。
このブログ上で「野良猫男子&女子」とか「ロックマン」とか言われるケースだけでなく、様々な場面でお見受けする問題です。

その基本を今日はおさらいしておきましょう。

私たちは依存時代は誰かとべったりだったり、べったりすることを望みます。
赤ちゃんや小さい子どもはママとずっとくっついていたいし、ママがどこかに行ったら後をひたすら追いかけたりします。
少しでも離れると不安になったり、寂しくなったりして泣き出すわけです。

恋愛でも依存が強いと相手と常に一緒にいることを望みます。
離れがたいし、ずっと一緒にいたいし、くっついていたいし、離れているときも何かと連絡を取っていたくなります。
メールやラインの返事が少しでも遅れると不安になります。
そういう時は「一緒にいるときは安心、でも、離れていると不安で寂しい」という心理状態になります。

そして、それがあまりに強くなると「癒着」とか「執着」という状態になりますね。

ところが、そうした依存時代に私たちはいっぱい傷つきます。
ママもずっと一緒にいてくれないし、(体重が重たくなって)抱っこもしてくれなくなるし、卒乳だって始まります。
そこで私たちはとても傷つきます。

恋愛もずっと一緒にいたいけれど冷たくされたり、会えなかったり、振られたり、嫌われたりします。
そこでものすごく傷つきます。

その依存時代に傷ついた分だけ、私たちは「自立」します。

自立とは「傷つかない自分ルールを作って自分を守る」段階とも言えます。
誰かを頼らず、アテにせず、一人で生きて行く!!と強がっているのです。

ただ、自立すると「個」を確立するメリットがありますし、自分で自分のことができるため、他人と対等な関係を築くためには必要なんですけどね。

とはいえ、なかなか対等な関係を築けずに「俺が正しい、お前が間違ってる」という正しさの争いや、相手を否定して自分を優位にしたがるなどの「競争心」が芽生えます。

そんな状態でパートナーができるとどうでしょうか。

パートナーは恋する相手、愛する相手ではあるけれど、同時に競争相手でもあり、敵でもあるわけです。
この矛盾が生じるので自立の恋は必ず葛藤が芽生えます。

特に依存時代に傷ついている分だけ、相手にべったりになるのは怖いですし、また、そういう気持ちが出て来るのも避けたくなります。

つまり、これが「親密感への怖れ」です。

「これ以上好きになったら依存してしまいそう」と感じると、好きになることにブレーキをかけます。
会いたいのにわざと遠ざけたり、相手に嫌われるようなことをしたり、別の人に目を向けたり(浮気)、相手以外のものを優先しようとしたり(仕事、趣味、友達など)。

ちなみに相手に嫌われるようなことを敢えてするのは「自分からは嫌いになれないから、あなたから嫌いになってね」という行為とも言えます。

「相手と親密になる」=「またあんな傷つくできごとが起こる」と思うわけですから、その傷が生々しく、大きいほど、親密になることを避けるんです。

野良猫男子&女子は、お互いの距離が近づくとその親密感への恐れが強く出てきて離れたくなります。でも離れると寂しいし、不安だし、やっぱり気になるし、ということで近づきます。
はっきりした気持ちを言わなかったり、興味ねーよ、みたいな態度をとる一方で、態度だけ見ていれば好きだし、恋人みたいなこともするし、時々将来の話をしたりするので相手は混乱します。
でも、はっきりと気持ちを表して傷つくことが怖いわけです。

ロックマン&ウーマンは感情を麻痺させて生きてます。その陰には依存時代の強烈な傷があり、感情がフリーズしてしまっているようなもの。
何を考えているのか、どんな気持ちなのか分かりませんし、近付くとNo!て言います。
でも、本当は好きな気持ちもあるので、セックスを求めて来たり、恋人同士みたいな状態を作ります。
いわば、親密感への怖れからロックマン&ウーマンになっちゃってる、と思ってもいいくらいです。

私のブログ/メルマガの読者の皆さんの中にはそうした競争や争い、戦を常に繰り返して生き残ってきたツワモノ、すなわち、自立系武闘派女子がたくさんいらっしゃるので、思い当たるフシもいっぱいあるでしょう。

また、セックスの問題にも親密感への恐れがたくさん隠れています。
昨日、セックスの話を書きましたが、セックスって親密感を表す最大の行為ですから当然と言えば当然です。

露骨に親密感を怖れればセックスレスになります。「お前には女を感じない」と言うんですが、女を感じないように心理的に壁を作っているのは自分ですよね。

性欲があったり、怖いけれどセックスが欲しい場合には機械的なセックスをします。
相手を支配するような、自分本位なセックスもそれに当たります。
「愛し合う」という行為ではなく、一方的なんですね。

また、親密感への怖れから複数の相手をキープすることもあります。
「セフレ」という関係性の中に、特定の相手と親密になることへの怖れを見ることもあります。

親密感への怖れは「信頼」に大きな問題を抱えます。
信頼と依存は全然違うのですが、「信じて頼る」と「相手に依存してしまう」という感覚がするんです。
同じように「任せる」と「依存」が混同しています。

だから、相手を信頼することができず、常に「疑い」や「否定」をしますし、「一人」でものを考えようとします。

ちなみに依存時代に傷ついた人は、相手を自分と同じように傷つけようとします。
潜在意識レベルで見ると「俺(私)がこんなに傷ついてるということを分かって!」という主張でもあります。

だから、とても自分を傷つけようとする人と出会ったら、それくらいその人は傷ついているんだ、という解釈をしてみると相手をより理解できますし、自分も傷つかずに済みます。

親密感への怖れはパートナーシップによって生まれる「絆」「つながり」「愛情」「安心感」「喜び」「解放」「楽さ」「自由」などの要素を遠ざけます。

一人で、自分中心に、不安や寂しさ、怖れの中で、孤立して、自分を守ることに意識を縛られながら生きることのになります。

だから、余裕を失い、疲れてしまうのです。

だから、自立すればするほど「疲れ」てしまいます。
「頑張る」ってのは自立の特徴の一つですが、無理して頑張っているために精神的にも肉体的にも疲弊してしまうのです。

パートナーシップはその疲れを癒す力があるのですが、親密感の恐れがあるためにそれを自分に許せません。

こうした状況を抜け出すと「相互依存」という「対等性」の世界に向かいます。
一人で頑張るんじゃなくて、誰かと生きて行くことをもう一度自分に許す世界です。

そのために自立の裏にある依存時代の傷を癒すことが重要になると思い、そのお手伝いをしているのが私のようなお仕事なのです。

大人になっても子ども時代の傷が生々しく残っていることがあります。
ラスボスと私のブログでは形容されていますが「母」「父」との関係を見つめ直します。
許し、手放し、と言ったアプローチが有効です。

また、過去の恋愛や人間関係でも傷ついていることが少なからずあります。
執着している相手がいたり、手放せない過去の恋人がいたり、許せない人がいたり。

それから、自立が長くなると「自分を許せない」という罪悪感の問題が出てきます。
癒しのゴールは自分を許すこと、なんて言いますが、これもまた一つのテーマです。

ただ、どんなに傷ついていても、人を遠ざけていても、親密感を求めてしまうのは私たち人間のサガです。

怖いんだけど、欲しい、その葛藤に私たちは悩むわけです。

親密感というのは繋がりであり、安心感や喜び、楽しみ、楽さ、信頼、愛情、開放なども感じさせてくれる愛が生み出す感情です。

親密感を求めるのは私たちの心の奥底には愛があり、その愛を感じたいがゆえに求めるものが親密感なのです。

だから、私たちは一生このテーマと向き合っていくことになります。

傷付いて自立した分だけ、内なる愛を否定します。
でも、心の奥底には愛があり、親密感を渇望しています。
だから、そこでは自分に嘘を付いていることになり、矛盾した行動を作り出し、懊悩することになるんです。

やはり自作自演です。

自分の中にある愛を投影するから私たちは誰に愛を感じ、誰かを愛したくなるのです。
だから、誰かを好きになることは、自分の心の中にある愛の投影とも言えるんです。
それによって自分の中の愛に気付くこともできます。

誰かってのは人じゃなくてもいいんです。
動物でも植物でもいいんです。

そこに愛を感じる対象がある、ということは、自分の心の内に愛がある証拠です。

そうして内なる愛に気付き、内なる愛を信頼できるようになると、自立したまま、親密感を自分に許すことができます。
それが相互依存という自立の次のステップへの道となるのです。

さて、今日は内なる愛を意識しながら過ごしてみましょう。
自分が好きなものを意識しましょう。
きれい、かわいい、素敵、かっこいい、と思うものを通じて内なる愛に気付きましょう。
美味しい、楽しい、嬉しい、安心する、といった体験の中に内なる愛を感じましょう。

寒い冬に意外と温まる方法はコレかもしれません。

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