好きと嫌いは同じこと!?



好きな人に対して使うエネルギーと、嫌いな人に対して使うエネルギー。
実は同じものだったりするんです。
ただ、私たちは嫌いな人には密かに罪悪感を持ってしまうので、それが違いと言えば違いです。

名古屋でグループカウンセリングをしておりまして、ちょうどいいネタを拾いましたので今日ここにご紹介させていただきたく存じます。
ちなみにネタを提供してくださったMさんにおきましては、再び「ああ、忘れてたのに~、こんなところで出てくるなんて・・・」と根本さんへの殺意が再び沸き起こるかもしれませんが、お恨み帳3枚分でどうぞお許しください。

さて、「お父さんのこと、嫌いなんです」という話を聞くと、私はほとんど即座に「ファザコン認定」をすることにしています。正式(?)には「裏ファザコン」ですけどね。

たいていそういう発言をすると「はっ?お主、何を申しているのじゃ?」と怪訝な顔をされ、時には「無礼者!立ち会え!」と剣を抜こうとする自立系武闘派女子も珍しくありません。

「好きの反対は嫌いじゃなくて無関心」って有名な言葉がありますが、潜在意識を見ると「好き」も「嫌い」も同義語のような働きをするのです。

だからもし、あなたが今「嫌い」と思う人がいるならば、要注意です。
なぜならば、その人のことが「好き」みたいな心の動きをするからです。

今日、ご飯を6人で食べに行くことになりました。
でも、あなたはそのうちの一人のことが嫌い。
ほんとうはそのご飯もキャンセルしたかったのですが、どうしても断れなくて参加することに。
他のメンバーに対しては好意的な思いがあるので、まあ、その子としゃべらなきゃいいな、と思って参加します。

さて、あなたは6人テーブルのどこに席を取るでしょう?
その嫌いな子となるべく目線を合わせない場所を選びますよね。
そして、できるだけその子の方を向かずに話をしようとするでしょう。

ここですでにその嫌いな子にエネルギーを使ってること、分かりますか?

食事が始まっていろんな話題が出てきます。
あなたも話をするし、その嫌いな子もあれこれと話をします。
その内容がすごく気になるの、想像できますか?
そして、いちいちむかついたり、嫌気がしたりするの、分かりますか?
できるだけ無難な態度を取ろうとしますが、だんだんイライラしてきますよね。

また、他の子がその嫌いな子と話が盛り上がってくると、その子に対しても嫌悪感を抱きますよね。

そして、その会がようやく終わり、あなたは解放されます。
すごく疲れます。

なぜならば、その嫌いな子にものすごいエネルギーを使っちゃったからです。

別の日、あなたは再び6人でご飯を食べに行くことになりました。
実は、そのうちの一人のことがあなたは大好き。
前回と違い、あなたはその人と少しでもお近付きになりたくて喜び勇んで参加します。
他のメンバーはライバルです(笑)できるだけその好きな人としゃべりたい思いでいっぱいです。

さて、あなたは6人テーブルのどこに席を取るでしょう?
その好きな彼のなるべく近くに座りたいと思いますよね。
そして、できるだけ彼に向けてアピールをしたいと思いますよね。

席を決めるだけで、相当神経戦が繰り広げられるの、分かりますか?
もし、あなたが念願の彼の横をゲットしたとしても、その正面に座る別の子が気になりますしね。ライバルですから。

食事が始まっていろんな話題が出てきます。
あなたも話をするし、好きな彼もあれこれと話をします。
その内容がすごく気になるの、想像できますよね。
そして、その話題にいちいち合わせたり、彼の意見に好意的な反応をしようとしますよね。
そして、できるだけ自分に対していい印象を持ってもらってあわよくば好きになってもらおうと頑張りますよね。

でも、他の子が彼と話が盛り上がってくると、その子に対して嫌悪感、嫉妬心を抱いてしまうの、分かります?

そして、その会が終わり、あなたは解放されます。
頑張った分、あなたは疲れています。

なぜならば、その彼のことでものすごいエネルギーを使っちゃったからです。

「好き」と「嫌い」で同じような心理が展開されてるの、分かりますか?

好きな子と嫌いな子、思いは正反対のはずなのに、使ってるエネルギーは同じなんです。
その子の発言に反応し、嫌悪し、嫉妬し、好感、好感を持ちます。

ただ、好きはポジティブな思いで、嫌いはネガティブな思い、という違いだけ。

もちろん、ネガティブな思いを感じ続ける方がストレスを感じるように思うかもしれませんが、好きという思いだって他の子に嫉妬したり、彼を独占しようとしたり、あれこれと気を使い、やはりストレスはかかります。

そうすると、潜在意識というのはそのエネルギーをキャッチするんです。

もし、その好きな子、嫌いな子と同じフロアであなたが仕事をしているなら、どちらの動向も気になってしまうでしょう。
もちろん、好きな子には近づきたい、嫌いな子は遠ざけたい、というアクションは違ったとしても。

その結果、あなたのマインドは好きな子、嫌いな子に対して同じようにエネルギーを使うようになるんです。

だから、「お父さんのことが嫌い」は「お投がのことが好き」と「同じこと」と私は言い切ってしまうのですね。
それで「裏ファザコン」って認定します。

さらには「ほんとはお父さんのことが好きなのねぇ、うふふふふ」と最大限に嫌らしい顔を作って攻め入ったりするわけです。

おぇーーーーー!!!(笑)

でも、同じエネルギーってことは・・・そうなんですよね。ほんとは「好き」と一緒なんです。つまり「好き」ってことです(笑)

「好き」で繋がりたいと思ったんだけど、それが叶わなかったとき「嫌い」で繋がろうとします。
好きな彼とうまく行かなかったとき、嫌いになれたらいいのに、とか、嫌いになりたい、と思ったことありませんか?

嫌いな人のことは、昔好きだった、なんてこともあるわけです。
でも、嫌いな方がインパクト大きいから、好きだった時代は思い出したくないし、全然そんな記憶はないですけどね。

また、嫌いだった人のことがだんだん好きになって恋に落ちちゃったって経験のある人はいませんか?

あるプレイボーイ君はその心理を逆手にとって、最初出会ったときに嫌われるような言動を敢えて取って、その後、印象が良くなる行動に出て女の子の気持ちを引っ張ろうとするんです。

こんな比較はどうでしょう?

「街で一番の不良で嫌われ者のAくんがさ、この間、おばあちゃんの手を引いて横断歩道渡ってるのを見てさ、けっこういいとこあるじゃんって印象変わったよ」

「街で一番の人気者のBくんがさ、この間、ファミレスでずっとある人の悪口言ってるの聞いちゃってさ。けっこう腹黒いのかなって印象変わったよ」

ネガティブなイメージが最初にあった方が好意的に思っちゃうの、分かりますよね?
99悪いことしていても、その後に1いいことをする方が、
99いいことをしていて、その後に1悪いことをする方が、印象悪いんです。

切ない現実ですよね(笑)

だから、「好き」と「嫌い」は同じ、と思ってもいいんです。

逆に言えば、「嫌い」と思うだけしんどいので、「好き」って認めちゃってもいいんです。
だって「嫌い」と思うってことは「好き」になる可能性をだいぶ秘めてるわけですから。

ということで裏ファザコン認定したMさんはきっと今頃「お父さんと2人でご飯に行く」という宿題に意気揚々と取り組んでいらっしゃると思います。
好きな人とご飯に行くんだから、ドキドキしますよね?(笑)

こうして根本くんはまた一人自ら「根本死ね死ね団」のメンバーを増やしているのでした。

実際、嫌いな人とガチで向き合うといろんな感情が動くんですが、罪悪感が最も強く出てきます。

「お父さん、嫌っててごめんなさい」という思いがけっこう深いところから湧き上がってくるのです。

「嫌う」ということは本来気持ちのいいものではないですし、すごくエネルギーも使うのですが、同時に罪悪感も芽生えます。
あなたの中の良心がそうさせるんです。

だから、あなたはその人が嫌いである理由をいっぱい探して自分を正当化させることに一生懸命になります。

別にその人のことを好きになる必要はないのですが、その罪悪感や正当化に費やされるエネルギーは膨大なので、それがもったいないな、と思うのです。

他人はともかく「家族が嫌い」というのは、けっこう深いところに「好き」を隠してたりします。

気持ち悪いけれど、そのことを知っておくだけでも罪悪感が和らぎ、心が軽くなっていくものです。

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