相手に合わせる天才たちの、低すぎる心の充実度。


「A君、この案でいいかな?どう思う?」
「はい。いいと思います。大丈夫です。」

「A君、今日はちょっと飲みにいかないかい?」
「いいですね。行きましょう!行きましょう!」

「A君。もう一軒、いいだろ?焼き鳥食いたいんだ、俺」
「もちろん、いいですよ。行きましょう、行きましょう」

「A君、定時近くに悪いんだけど、この書類、今日中に纏めてくれないかな?」
「分かりました。今日中ですね。やっておきますね!」

「A君、今日、みんなで集まりがあるんだけど、良かったら来ない?」
「はあい。了解しました。行きますよ~」

「A君、忙しいところゴメン。ちょっと相談したいことがあるんだけど時間ない?」
「いつがいいですか?○○さんのために時間空けますよ」

「A君、今から電話していい?寂しいの。」
「うん。いいよ。俺からしようか?」

「A君、今度のデートは海が見えるレストランがいいなあ」
「いいね。そういうところ探して予約しておくよ。」

「A君、年末は実家帰ってくる?たまにはみんなで集まろうぜ。幹事よろしく!」
「分かった、分かった。目ぼしいとこ、声かけておくな」

「A君、今週は買い物付き合ってね。その後はイタリアンに行きたいな」
「うん。分かった。また表参道だよね。付き合うよ」

「A君、幸せ?」
「・・・。うん。もちろん幸せだよ。」

A君。いい人ですよね。
そして、たぶん、とても人気者。
みんなに慕われ、頼られます。

彼は何だかんだ人に合わせる天才。
インタビューするとこんな答えが返ってきます。

「僕、特にコレ!ってものがいつもないんですよね。で、人から提案されると『あ、いいよな、それ』って思うんです。そして、そんなアイデア考え付くなんてすごいな!って尊敬しちゃうくらいで。」

「デートも彼女に決めてもらった方が楽、というか、あんまり自信なくて。もちろん、頼まれれば全力で店も探しますけどね」

「もちろん、嫌な時もないわけじゃないですよ。でも、空気を乱す方がずっと嫌で、自分一人が我慢して丸く収まるならそれでいいかな、と思っちゃうんです。それに僕、そんなに後に引きずらないタイプなんで、嫌な気分も長続きしないんです。」

「みんなが気分よく過ごせるのが何よりも大事だと思うんですよね。そのために何だってしますよね。意見が対立して険悪な雰囲気になるのは嫌だし、揉めてせっかくの関係が崩れちゃうのも嫌だし。」

「仕事はおかげさまで忙しいですよ。いろんな仕事を任されて充実してます。もちろん、毎日残業ですけど、必要とされてるというのが本当にうれしいです。疲れもありますけれど、そこは気力で何とかしてますね。」

人に合わせることは悪いことではありません。
それが自分の望みであり、自分がしたくてやっていることならば、全然問題ではありません。

でも、「ずっと人に合わせる」てしんどいですよね?

それをA君の言葉にもありますけれど、

「自分一人が我慢して丸く収まるなら」
「疲れても気力で何とか」
「意見が衝突して揉めることが嫌」

とか、

「そうしないと嫌われるから」
「平和主義者で揉め事を避けたいから」

という思いでやっているとするならば、それは犠牲だし、補償行為で、心にどんどんストレスを溜め込んでいくことになります。

それに人に合わせてばかりで来ると、いざ、自分の意見を言おうと思ってもスキルがなくて言えないですし、また、ものすごい勇気が要りますよね。経験値もないわけですから。

だから、人に合わせることばかりでは、心がどんどん疲弊していき、疲れもたまり、しんどくなり、やがては爆発してしまうようになるんです。

モラハラ、パワハラ、DVを引き起こしてしまうのも、こうした「いい人」なことも多いです。
また、職場では人に合わせてるけれど、そのストレスを借金、浮気、ギャンブル、アルコールなどで発散するほかなくなってしまう人も少なくありません。

で、ポイントなのは「人に合わせる」だけじゃなく「自分の意見も主張し」、かつ「その場の空気を乱さない」というコミュニケーション能力。

みんなの気持ちを考えつつ、かつ、でも、自分の意見を通す、という考え方。
セミナーでよく「きつねうどんと鍋焼きうどん」という話をします。
(名古屋地方でこの話をする際は「きつねうどんと味噌煮込みうどん」になります。)

以前、書いたことがあるので参考にしてみてください。

http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/7823

で、人に合わせる、ということがどうして癖になったのか?というと・・・やはり親の影響を見なきゃいけないのですが、どこかで「それが都合が良い」と学んだ経験があるんです。
つまり、それでうまく行った、という体験。
それが親に対してだったのかもしれないし、学校でいじめられないための対策だったのかもしれないし、恋愛や友達関係がうまく行く秘訣になったのかもしれません。

そのやり方を手放すと

「人に合わせる」と「自分の意見を通す」

ということが選択できるようになってグッと行きやすくなります。

また、「自分の意見を通す」ということについても

「空気を乱さないようにする」と「空気を乱してもいいからここは譲れん!」

という態度を選べるようになっていきます。

そのために「ちっちゃい自己主張」を繰り返してみるのも効果的です。

「飲み会で、自分が食べたいものを見つけて主張してみる(そんなに食べたいものじゃなくてもOK)」

「職場で飲み会に誘われたときに『NO』と断る勇気がなければ『遅れていきます』というYESを学ぶ」

みたいな感じで、ちっちゃい自己主張をあちこちでしてみるのはいいレッスンになると思います。
どうしてもきっかけが掴みにくい方はどうぞ。

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