子ども時代のおかんとの関係が及ぼす影響と、噂好きな人の心理。



過干渉な母親に育てられると過干渉な人に囲まれやすい人生になります。
でも、それは問題ではないんです。
その母親といい関係を築けているならば、他人に干渉されることへの対処ができますから。

***
私の会社に、噂話が大好きな人がいます(もちろん女性)。
仕事中も、仕事に集中するよりか人の動きをキョロキョロと見ています。
また、飲み会に行って情報を仕入れてきては、「○○さんって、こうらしいよ」「昔、こんなことがあったんだって」と、それはもう目をキラキラと輝かせて私に報告してきていました。

私やその人は比較的勤続年数が浅いのですが、私たちが入社する何年も前に退職した人の事にまで興味を持ち、
「昔、××部に○○さんという人がいて、△△の理由で退職したらしい。で、こんな人だったんだって」と私に知らせてくるのです。

また、他の噂話好きグループや、喫煙者グループ(喫煙室であれこれ噂話をしているようです)が、「何を話してるんだろう?」とか、「自分の事を悪く言われてるんじゃないか」と気になって仕方ないようです。

私はいい加減煩わしくなって、この人とは相当の距離を置きました。
それから、私の祖母・母も同じタイプだったことに気付きました。
また、こういった人の事が気になって仕方ないタイプは自分の事がおろそかである事、
また、口が軽いことに気付くことが出来、人の事ばかりに気にしていないで、趣味や楽しみごとを見つけるとか、自分の頭痛い問題(家の中にある問題)を解決して、自分の人生を良くする事にエネルギーを注いで欲しいと思っていた事、
私が自分に起きた事・感じていることを信頼して話したのに分別なく色々な人に喋りまくる事をしないで欲しかったのだと気付きました。

距離を置いたお陰で、今は噂好きな同僚が原因のストレスは貯まらなくなりました。
キョロキョロしているところを見かけても、「またやってるやってる」と思うくらいです。
他の噂話好きが何を言って言うのか気になるのも、自分が噂好きだからでしょ、とも思えるようになり、この人の事は気にならなくなりました。

しかし、どうしてそんなに人の事が気になり噂話をせずにいられないのかは分からないままでいます。よく根本さんは感情的理解をとブログに書いていらっしゃいます。
噂話をする理由が分かれば、より祖母や母の事を理解できるかと思うので、どうしてそんなに人の事が気になり、誰かに話さずにいられないのか?を教えていただきたいです。
(Rさん)
***

昨日は「異様にヒステリックなおかん」の話をさせていただきましたが、今日は噂好きなおかん&おばあを持つRさんの登場ですね。

>「おかんの許し方」
http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/15157

私たちの人生には一見、不思議な人間関係が存在するんですね。
昨日のAさんは「おかんがヒステリックな人だったので、職場に行くと愚痴ったり、不満を言ったりする人が続出している光景に出くわす」わけですし、今日のRさんも「おかんやおばあと似たタイプの人が職場に溢れかえっている」というわけです。

心理学的に言えばごくごく自然現象なんですよね。

「私たちの心は未処理になった痛みを、同じ環境を作ることで解消しようとする」わけですし、「幼少期からの習慣化された環境を、大人になっても引き寄せる」とも言えるわけです。

例えば、うちの母親は情熱的かつ自立的かつ熱い(暑い?)ハートを持ち、時に過干渉にもなる、おしゃべりなスーパーおかんでございます。
私が望むか望まざるかは別として、私はそんなおかんの元で育ったため、「そういう環境に馴染むように適応してきた私」になりました。

そして、大人になり本を何冊も書き、ブログにも常連的読者がたくさん付いてくださり、、セミナーを開けば多くの方に集まっていただくようになってふと気づけば、目の前に連なる女子たちは、なぜか情熱的であり、自立的であり、過干渉になってしまうくらい熱いハートを持ち、そして、右手には槍を、左手にはライフルを構えているではありませんか!!!

ああ、これはデジャヴ???いつぞやで見た光景!?

※ここで「根本さんの奥さんはどうなんですか?あまりそういうタイプに見えませんが」という質問を投げかけちゃダメです。人としてどうかしてます。そこには触れないで頂けると幸いです。切に切にお願いしますm(_ _)m

ちなみに我が家には、そんなおかんの他に「マイペースで自分の世界を生きているおしゃべりな妹1号」と「一見、面倒見がよく優しいが、しっかり自分の世界を持っているおしゃべりな妹2号」もいましたので、しっかりそれが環境要因に反映されます。

だから、もし、私がおかんのことを超嫌っており、ものすごく険悪な関係になっているとしたら、当然ですけど、目の前に並ぶ自立系武闘派情熱女子たちに対して私は敵視しかできなくなり、この仕事が続けられなくなります。

「おしとやかで、かわいくて、従順な女の子はいないのか!!」と憤慨した挙句、二次元の世界に安息を求めるようになっていたかもしれません。

※ここで「あら?私こそ、おしとやかで、かわいくて、従順だわ」と思った方は、間違いなく武闘派系女子ですので、その点誤解無きようお願いいたします。
ほら、「おしとやか、かわいい、従順」って皮を剥いだら何か出てくるでしょ?(笑)

幸いうちのおかんはものすごく愛情深い人ですので、お陰でそうした女子たちが苦手にならず、嫌悪することもなく、今に至ることができています。
もちろん、その過程では奥さんとか娘とかの影響や、セミナー仲間、友人たちの存在も大きいんですよね。

実は「根本さん、絶対、お姉さんいるでしょ?」って言われるんです。
で、「いや、妹が2匹」って言うと「ええーっ!?そんなことないわ!むしろ、お姉ちゃんが2人いる、末っ子長男だと思う!」って、私の家族構成をひっくり返そうとしてくるんです。(その辺が武闘派女子の面目躍如ですなあ)

昔はそんなことなかったのに、ある時からそういう風に言われるようになり、なんでかなあ?と思っていたらふと「あっ!」と気付いたんです。

この心理学の世界に入ったとき、周りは年上の(怖い)お姉さま方がいっぱいいました。
幸い、そんなお姉さま方にあれこれ可愛がられ、助けられてきたんですね。
それで、「お姉ちゃんがいるように見える」のかもしれません。

ま、今日は私の話を珍しくしているのでRさんからすれば「はっ?これ、あたしがリクエストしたんちゃうの?」て感じてらっしゃると思いますので、そろそろ戻りますね(笑)

で、要するに、私たちは幼少期からの周りの人間関係を多かれ少なかれ引きずって今日に至っており、特に最も身近な存在である「おかん」の影響を一番受けている、というわけです。

もし、幼少期にお母さんと離れ離れになる体験をした場合はどうなるか?というと、一般的には、一番近い距離がぽっかり空席になるので人と少し距離を置いた付き合いをしやすくなります。
親密感が感じられなかったり、人と距離が近づくことを恐れたり(失うことへの怖れ)、うまくコミュニケーションが取れなかったり、孤独を選ぶようになったり。

だから、昨日は「職場のおばはんたちが愚痴や不満ばっかりこぼしていてウザい」ってお話でしたので、「そのルーツであるおかんを許しなはれ」って話になったわけですね。
で、今日のRさんは「職場のおばはんが噂話ばっかりしててウザい」ってお話ですので、「そのルーツであるおかんやおばあを許しなはれ」って話になるわけですね。
(まあ、なんてざっくりな話のまとめ方、笑)

連日、このネタをお届けしたのはそれくらいお母さんの影響でデカいんですよってことを認識していただきたかったのもあります。

で、こういう話を書くと若干過干渉気味もしくは心配性気味なお母さんが「私の子どもたちへの接し方は大丈夫かしら?私の嫌なところを真似てないかしら?」などと不安になったりするでしょう?
それは「お子さんへの愛の深さ、強さ」に他ならないのですが、一方で、「それはあいつらが勝手にしよることや」って突き放す勇気も大事ですよ。
これ、あたしのせいや!って思ってしまうと、即、癒着になりますから。

「おかんが原因」というのと「おかんが悪い」ってのは別次元の話ですからね。
混同しないようにしましょうね~

・・・と今日はよく話が横道に逸れますね。
要するに「どうしたらいいのか?」って話であれば、昨日、ほぼ、答えとやり方は書いてしまっているわけです。

Rさんのお母さん、おばあちゃんとの関係を見つめ直しましょう!ということですね。

で、「噂好きな人の心理」について、Rさんが巧妙な方法で質問してきましたのでお答えせざるを得なくなりました(笑)
Rさん、なかなかやりますねえ?意図的でしょ?

「根本さんがぁ、感情的理解がぁ、大事だってぇ、言うからぁ~、知りたいんですぅ」ってやり方は賢いね~。
Rさん、周りから魔性の女って言われてない?(笑)

噂好きな人の心理。

Rさんもだいぶお気付きですね。

>人の事が気になって仕方ないタイプは自分の事がおろそかである事、

とかね。

ちょくちょく「噂好きな人ってどんな心理なんですか?」って聞かれたら、私が即答するのは「うん、暇やねん」ってことですね。

「退屈」していたり、「暇」だったり。
他人のことにあれこれツッコミを入れるくらい余裕があるんですね。

でも、この余裕ってのはあんまりいい意味ではなくて、自分を見る勇気がない、とか、自分を変える勇気がない、とか、向き合うべきものから目をそらしちゃってる、とか言うニュアンスを含むんです。

自分自身に絶望してることが多いかもしれません。
自分にはまったく価値がないと思ってるのかもしれません。

だから「他人の話」に価値を見出します。
そして、「知ってる」ということで、その価値を高めようとします。

そう、噂好きな人って「無価値感の極み」ですね。
だから、他人を褒めたりしないでしょう?

他人の足を引っ張ることで、相対的に自分を上げようとします。
それは「変わらなくてもいい」という安心感のためでもありますね。

ああ、自信のない人なんだなあ・・・
ああ、自分には価値のない人なんだなあ・・・

と思っていてください。

そして、人のふり見て我がふり直すのであれば、「自分がやるべきこと」とか「今、自分ができること」に意識を集中させましょう。

そうするとね、仮に自分が噂されてても、そのことに気を取られるほど暇ではなくなりますから(笑)

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