ディープな投影講座。「使えない」という上司からの文句を投影を使って解釈するとどうなる?


Sさんから頂きましたー。
とても素敵なご質問&大事な見解ですので、早速採り上げさせていただきました。

***
先日は投影の講座ありがとうございました。
ずっと知りたいと思っていたお話を聞けて、本当に嬉しく、そしてとても楽しく参加させていただきました。

セミナーの中で、怒っている上司の言葉などはその人の自己紹介だというお話があったのですが、その上司は、聞いている自分の投影でもあるという理解でよいのでしょうか?

(1)「使えない」と文句を言ってくる上司→上司本人が自身のことを「使えない」と思っている。
(2)「使えない」と文句を言ってくる上司→そういう上司が目の前に現れるということは、言われている私自身が自分自身を「使えない」と思っている。

上司に「使えない」と言われている場面が起きた場合、その瞬間は上記の(1)と(2)が起きていると考えてよいのでしょうか?

その場合
「上司って自分のこと使えないって思ってるんだぁ」と流すことと、「私は自分自身のことを使えないと思ってるのかも?!」と振り返ること、どちらも必要ということでしょうか?

自分を使えないという自己攻撃がなければ(2)はないのでしょうか?

この辺りの理解が上手くできないので、お返事いただけたら嬉しいです。
***

投影は理解できると面白いですが、ものすごく奥が深いですよね~

>上司に「使えない」と言われている場面が起きた場合、その瞬間は上記の(1)と(2)が起きていると考えてよいのでしょうか?

いえーす。その通りです。

>「上司って自分のこと使えないって思ってるんだぁ」と流すことと、「私は自分自身のことを使えないと思ってるのかも?!」と振り返ること、どちらも必要ということでしょうか?

はい。それでOKですよ!
(1)(2)の2つの解釈が出来ているところがほんと素晴らしいです!!

ふつうはここまでで全然OKなんですよー。
だから、この先はより深く知りたい人向けですよ。
こんがらがるかもしれませんからね~

>自分を使えないという自己攻撃がなければ(2)はないのでしょうか?

(2)はない、というか、自己攻撃がなければそう言われても何とも心に響かないと思います。
「へ?誰のこと言ってるんですか?」って感じで。

ただ、その場合も「俺って使えない奴って自分のことを責めてるのかなあ?」ってチェックするのはアリだと思いますけどね。

さあ、ここからが難しいところですよー。

さて、自己攻撃がないと「使えない」と文句を言われなくなるか?っていうと必ずしもそうではないんです。

それは「使えない」と言う言葉は果たして「攻撃的な言葉」なのかどうか?ということなんです。

「お前、ほんとに使えない奴だよな」というのは一般的には「お前」を攻撃している言葉に聞こえますよね。
だから、そう言われると傷ついてしまうように感じるのですが・・・実はこれ、「使えない」と言う言葉が「攻撃的な言葉」と認識していた人の間で起こる問題なのです。

例えば、とても営業成績優秀なAさんがいたとしましょう。Aさんは自信と誇りを持って今の仕事に取り組んでいます。
そんな彼に向かって上司が言うんです。
「お前は使えない奴だなあ」と。

そうするとAさんはこう言うんです。
「またまた部長。なんのシャレですかー?」(Aさんは自己攻撃がないから部長の言葉に傷ついたりしない)

そうすると部長が答えるんです。
「そうだよ。お前は使えない奴だよ。仕事はいいんだよ、仕事は。こないだの部内対抗コンペ。お前、がたがただったやないか」

そうするとAさんが答えるんです。
「だってゴルフ初めて半年ですよー。部長が人数足りないからって無理やり数に入れるからですよー」(Aさんはゴルフに関しても自己攻撃がないので全然応えない、響かない)

そうすると部長が言うんです。
「だってお前、第4営業部の奴が『お前んとこのエースのAを連れて来なかったら許さんぞ!』って言うんだよ。」

そうするとAさんが言うんです。
「そんなの第4のB部長の策略にまんまとハマった部長が悪いんじゃないですかー。どうせ、また飯奢らされたんでしょ?」

そうすると部長が言うんです。
「お前、なんで分かるんだ!よりによってこの給料日前にあいつウナギ食わせろって言うんだよ。お前、使えない奴なんだから一部負担しろよな。」

さて、この部長とAさんの間で取り交わされてる「使えない奴」という言葉は攻撃的な意味を含んでいるでしょうか?
周りから見れば「仲の良い上司と部下だ」くらいにしか見えませんね。

でも、部長は「使えない奴」という言葉に若干の攻撃性を含ませているのは分かると思うんです。ゴルフに関して、ですけど。
でも、Aさんに自己攻撃がないんですね。だから、その攻撃性を余裕で交わして、むしろ部長をやり込めたりしているのです。

逆にAさんに自己攻撃があれば、その部長の言葉に傷ついてカチンと来てしまうかもしれません。

そこでSさんの質問に再び戻りましょう。

>自分を使えないという自己攻撃がなければ(2)はないのでしょうか?

例え、「使えない奴」と言われたとしても、自己攻撃がなければ傷つくことはありません。
その場合、「使えない奴」と言う言葉が自分の中でどんな意味合いを持ってくるか?によるわけです。

もし、自分が「使えない奴」という言葉に攻撃性を含ませているのであれば、上司のその言葉に傷ついたり、攻撃されたと感じるでしょう。
(つまり、自己攻撃が上司の言葉によって帰ってきた、という投影が起きています。)

ところが、「使えない奴」という言葉に何ら意味を持たせてない場合は、その無意味さを投影するんですね。
だから、「え?何言うてるんですか?部長。意味が分かりません~!」という反応が起こります。

また、「使えない奴」という言葉が自分には全然縁がないと思っている場合は、その無関係さを投影するんですね。
だから、「え?何言うてるんですか?」となる場合もあれば、「え?誰のこと言うてるんですかー?」と反応します。

投影がややこしいのはその言葉に対して自分が持っている意味が重要だからなんですね。
だから、人によって投影から受ける言葉は違うのです。

だから、もし、Sさんが「使えない」という言葉を「愛情表現」だとして解釈することが出来れば、「お前、使えない奴だな」と言う言葉を「お前のことを愛している」に聞こえたりするのです。

さて、ちょっとディープなお話をしましたが、実際使えない奴と文句を言われた場合は、Sさんの解釈に従って、

(1)上司本人が自身のことを「使えない」と思っている。
(2)そういう上司が目の前に現れるということは、言われている私自身が自分自身を「使えない」と思っている。

という風に解釈して、(2)に対しては「ほんとにそう思ってる?」って自分をチェックすれば良いと思います。
「いや、思ってないで」という答えが心から返ってくる場合もありますから。

「投影はその言葉の表面的な意味ではなく、その言葉に含ませている感情に対して起こるもの」なのでした。
難しいでしょう?

ややこしくし過ぎ???(笑)

 

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